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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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さあ、いよいよ球春到来、待ちに待ったプロ野球開幕。
新監督、新コーチ、新入団、新外人、新ショート…。
あれこれ期待と不安を抱かせる俺のオリックス、2016年はどんな姿を見せてくれるのか?

3/25 vsL ●
あれ? また開幕サヨナラ負け? デジャビュですか? あ、延長12回じゃないのか。あははは。
…( ;∀;)
開幕から試練を与えられるファンはMになりそうだぜ!
金子はひっぱりすぎでした。おととしと違って後ろが期待できない事情はありましたが、球数がかさんでもう限界でしたね。チャンスであと2、3点取っていればもう少し楽に継投できたのかも。西野・吉田の並びと、モレル・ボグセの助っ人陣は頼もしかったです。チャンスを潰した小谷野・糸井のベテランと存在感ゼロのTには落胆。コーディエは…次の機会にリベンジを…。

【西武ファンからの意見】
金子千はさすがというか、到底打てそうになかったので、良く勝てたなあと思う。この試合のポイントは金子千の球数だろう。打てるような球は全然こない(特にチェンジアップはどうしようもない)ので、早く引っこんでもらうしか勝てる方法はない。そして観た感じ全員打てそうになかったし実際打ってないのだが、みんなとりあえず球数は投げさせていた。これが勝因だろうと思う。コーディエはオープン戦のデータを見る限り良かったので以前褒めたのだが、実際見たら全然印象が違っていた。球速のわりにストレートで空振りが取れないので力のある打者には厳しいと思う。


3/26 vsL ●
なに? また逆転負け? 初回5点取って今日は勝てると浮かれたファンを上げて落とすのは得意技? あははは。
…(´;ω;`)
近藤大は初回から飛ばしぎみで西武打線に粘られたこともあったせいか、肩の違和感で予定よりかなり早い降板になってしまいました。大事なければいいのですが。しかし強気なストレートには手ごたえを感じました。サトタツ東明と社会人卒投手の成功ロードを歩んでいってほしいものです。
打線は吉田西野にひっぱられ、いいつながりを見せました(初回は)。ひとりカヤの外の人がいますが。35本100打点に間に合わなくなるよ。
しかし相次ぐ守乱には頭痛を憶えました。守備力の低下は折りこみ済みとはいえ、ニュースの見出しになるほどの失策数はなんとかならないものか…。たった数年でチームカラーはここまで変わるものなのですね。

【西武ファンからの意見】
十亀はこういう奴なので別に驚きも何もない。しかしこの試合もよく勝てたなあと思う。赤間もオープン戦の成績は良かったが実際見たら何のとりえもない右投手だったので、こいつや小松は打って当然として、この試合のポイントはやはり牧田の好投だろう。というか好投過ぎるだろ(笑)。オリックスの打線で、自分が投手だったらこいつは嫌だなあと思うのはここ2戦見る限り西野とモレルで、モレルは牧田がかなりの変則フォーム投手なので初見で打てないというのがオリックスにとってはキツかったなのかなあと思う。まあ何回見てても全く打てない他の打者が一番の問題だが。


3/27 vsL ○
え? 勝ったの? ほんとに? 胃痛と頭痛がひどくて喜ぶ気力が残ってないのですが。おえええ。
…( ̄┳ ̄|||)
活発な打線がどれだけ点を重ねようと、まったく安心できないことをこの二日で学習したオリックスファン。「もっと取れ! 秀岳館みたいに16点取れ!」と拳を握るものの現実はそうもいかず。
しかし小刻みに得点できたことが昨日との違いでした。相手に与えるプレッシャーが変わってきますから。
ディクソンを140球近くまでひっぱるとは思いませんでした。それで失敗したのが開幕戦ですが、四本柱は限界まで行かせるのが酒井コーチの方針のようです。しかしそれが結果的にターニングポイントとなりました(by我が家の解説者)。サトタツも危うげながら乗りきり、平野は完璧。9回はもう忘れよう…スポーツニュースを見ただけで悪寒が…。
カヤの外の人をのぞいては打つ方は心配なさそうです。糸井も攻撃・走塁に遜色なく、復活を信じてよいでしょうか。

【西武ファンからの意見】
ディクソンはあの球数で6回よく踏ん張ったなと思う。敵ながらあっぱれである。それにひきかえ西武ベンチは勝てる試合に郭俊燐なんぞ出して…。結果1点差負けなので、やはり負けに不思議の負けなしである。寝ぼけたことをした方が負けるのだ。それにしてもコーディエはすごい男だ。こんなにハラハラドキドキさせる奴はなかなかいない。金を払ってでも見る価値がある選手である。


それにしてもこの三連戦は四球の多さが再三のピンチを招きましたが、これは西武ドームのマウンドが変わったせいか、それとも投手陣の警戒心が過ぎるのか。イライラハラハラするオリックスファンに対して、我が家の西武ファンは「去年までと西武ベンチの方針が変わった」と断言しました。
ストレートをぶんすか振って痛打をくらい完敗を喫していたのが昨年までの西武戦でした。だからこそタイミングをうまくはずせる金子やディクソンは西武打線に強かったはずなのですが、西武はオリックスのブルペンが弱いところに目をつけ、待ち球をして先発の球数を増やし、早降ろし作戦に出たというのです。なるほど、道理でメヒアやおかわりまでもが初球を見逃し、くさいところはファールにしてカウントを稼いでいたわけだ。まんまとやられました。そういえば今年から橋上作戦コーチが就任していました。まさか田辺監督の指示ではあるまい。

前途多難な開幕カード。今年もやきもきさせられる予感がビンビン。先が思いやられます…。


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3/13 vsM ●
3点差で最終回だったのでながら見で家事していたら4xて(|| ゜Д゜) オープン戦だから良いものの…海田も、回またぎできませんアピールできる立場ではないのですよ。
攻撃のほうは、中島…調整中…なのか? 糸井と違っておおらかに受け止められないのが本音です。鈴木昂の守備がマトモなだけに、視線が厳しいですよ。
西の頭部をかすめた打球にはヒヤッとしました。当たらなくて何より。

3/15 vsDB ●
昨シーズンによく見たスコアで完封負け。ま、外国人がいなかったから…ということにしておこう…。東明はいい調子です。赤間は開幕一軍が見えてきました。めざせ下剋上。

3/16 vsE ●
こんどうはともかくとして、サトタツまで打たれたのはショック。昨年のことがあるので多少覚悟していたとはいえ、新しい戦力が見いだせない今、サトタツは今年も柱になってもらわざるをえない存在ですから。しかも茂木ってルーキーじゃないか。得点はホームランと犠飛のみで、再三のチャンスにもあと一本が出ず。…これも昨年よく見たような?

3/17 vsE △
金子は無問題。開幕に向けて今年への気合いを感じます。平野→サトタツ(一球)→コーディエとシーズンさながらの継投で無失点。問題は打線。今日はチャンスらしいチャンスもなく、開幕に向けてこちらも本領発揮してきました。外国人の当たりも止まっていますが、これは調整…ということにしておこう…。

3/19 vsT ●
すでに先発ローテを確定させている近藤大が登板。三振が多かったので球数がかさむところはありましたが、本番へ期待の持てる内容だったのではないでしょうか。ところで先発の組み方について、報道されるところによるとディクソンが西武で西が日ハム戦のようなのですが…逆じゃね?
ついにルーキー吉田正が一軍に登場。怪我の出遅れはありましたが最後にいいタイムリーを見せてくれました。

3/20 vsT ●
開幕前というのにファンに不安しか残さない、さすがオリックス。見どころは吉田正のホームランだけだったでしょうか。赤間も良かったようで何より。ディクソンは開幕までに戻してくれると信じたい。サブの岩崎や縞田はミスが目立つと使いづらくなってしまうでしょうね。糸井の起用については、もうこのままだということでしょうね。日ハム時代からの仲ですから、腹をくくるつもりなのでしょう。

3/21 vsT △
最後まで勝てず…。何試合ぶりかにタイムリーで得点できたのは良かったですが。て、こんな良かった探ししている場合なのか?
かくして、オープン戦は同率最下位で終了。
吉田がテストに合格し、めでたく開幕一軍が決定したようです。いろいろなアラには目を瞑るとして、スイングスピードと思いきりのよさは見ていて気持ちのいいものがありました。気負うことなく、西武の名だたる投手に挑んでほしいと思います。
とりあえず、オープン戦をチラ見した感想としては、
「投手→金子が開幕からいる安心感」「守備→安達の不在は痛すぎる」「攻撃→昨年から改善ナシ」「助っ人→モレルとボグセビックは前途不明、コーディエは当たりっぽい」「福良監督→宮崎と縞田をやけに買っているらしい」
そんなところでしょうか。

昨年と異なる様相で迎える開幕。はてさて結果はいかに。

座して待つのみ!


ヤスオーの野球坊主<西武ファンから見たオリックス>
【~打撃編~】
 安達なき今(西武ファンから見ても本当に惜しい人を亡くしてしまった…)、一番マークしていたのは西野である。去年途中離脱したとはいえ、それまでの活躍からセカンドレギュラーは確実なうえに、若いのでまだ伸びる可能性もあるからだ。
 まあ今のとこはダメである。打率は低いが打率なんぞは打席数が少ないのでどうでもいい。秋山はもっと低い。注目しているのは出塁率だ。30打席以上打席に立っているのに、四球が0。こういう打者は上位打線を打つには物足りないのである。ロッテの加藤翔平のようなものだ。
 同じく去年一瞬とはいえ輝き、それなりには期待されているであろう小田も同じことがいえる。こいつは打率も出塁率も低いうえに、三振も多いのでもはや論外である。
 今のとこ一番注意すべきなのは新外人のボグセビック。打率も高く、本塁打も2本打ち、四球も選んでいる。同じく新外人のモレルも、本塁打は打っていないものの長打は多いし、三振が少ないので、万が一マートンみたいな.320ぐらい打てる中距離タイプであればかなり脅威となる。
 糸井、中島、ブランコ、小谷野あたりは選手としてのピークは過ぎたであろうから、打とうが打たなかろうが気にしていない。成績もめんどくさいので調べていない。さや氏からの情報ではみんな大して打っていないようだが。
 あとはT岡田あたりか。しかしこいつの場合は、プレッシャーのないオープン戦だからこそ打っているのかもしれない。こいつがオープン戦で多少打っても、オリックスファンすら期待していないであろう。
 まとめると、新外人しか今のとこ脅威ではないし、新外人はオープン戦の成績は当てにならないので、特にチームの打撃が去年より良くなっているとは思えない。

【~投手編~】
 まず先発であるが、金子、西、東明、ディクソンあたりは、オープン戦で毎回サンドバッグにでもならない限り先発ローテーションには入ってくるであろう。それは本人達も分かっているはずなので、こいつらはどうでもいい。
 注目すべきは、山崎福、松葉、吉田一将あたりのローテーションに入らなければいけないドラ1連中である。奪三振、与四死球、被安打、被本塁打あたりで投球内容を見ているが、極めて悪い。吉田一将に至ってはケガでオープン戦に出場すらしていない。こいつらが一本立ちしない限り、間違いなく強いチームにはならないだろう。
 唯一の救いの光は新人ドラ2の近藤大亮だろう。こいつは実際に試合も見たが、ストレートはそれなりに良かった。内容も可もなく不可もなく。
 ただ、どうひいき目に見ても、ローテーション投手が新人の近藤を入れて5人しかいないので、かなりの危機的状況だと思う。
 中継ぎ、抑えは岸田、佐藤達、平野あたりは実績から間違いなく開幕ベンチ入りするだろうが、うち佐藤達と平野は選手としてのピークは過ぎていると思う。実際に佐藤達はオープン戦の内容もかなり悪い。
 先発以上に危機的状況であるのだが、新戦力の赤間、コーディエはなかなか内容がいい。投手の外人は野手の外人ほどオープン戦とペナントの内容が変わらないし、それなりの高い金額を出して獲ってきた外人なので、コーディエは期待できると思う。ケガでもしない限り。ただ、ドラフト9位の赤間は、オープン戦の内容が良いといってもしょせん4イニングの話であり、まったく信用していない。
 まあ、どう考えてもローテーション投手が5人しか思い浮かばない先発陣よりはマシであるが。

【~守備編~】
 打撃編と同じく、一番マークしているのは守備の要であるセカンドレギュラーが確実な西野である。こいつは去年引退した平野恵一を慕っていることから平野2世と言われており、本人もそう思っているようであるが、僕はオッサンでなおかつさや氏より長い間野球を見ているので、全盛期の平野の守備を知っている。曲芸師のような守備範囲、グラブさばきであった。去年のシーズンやオープン戦の西野の守備も何回も見ているが、平野と比べるのもおこがましいレベルである。というか、ふくらはぎやかかとを痛めてボロボロの状態になっていた晩年の平野と比べても、お話にならないぐらいである。
 例えば、今年の新人に鈴木という選手がいる。下位なのであまりマークしていなかったが、こいつはオープン戦では、試合終盤に中島の守備要員としてショートに入っている。対して西野はオープン戦は試合の最初から最後までセカンドにいる。出場試合数も西野は8、鈴木は6。しかし、この2人の併殺数(守備記録)を比べると、なんと鈴木の方が多い。捕殺の数はさすがに西野の方が多いが、それでも西野が17で鈴木が12である。
 鈴木は僕が見る限り、新人とはいえ、守備はプロレベルにあると思う。特に悪いところが見当たらないからだ。しかしそれにしても西野の守備は、「平野2世」という名を自ら捨ててほしいレベルである。
 遊撃手は安達という誰が見ても上手い選手がいなくなり、どうやら中島で行くらしいが、僕は西武ファンであるので中島の守備のヘタさは誰よりもよく知っている。守備範囲もグラブさばきも送球の正確さもすべてにおいてプロ野球選手の遊撃手の底辺である。捕殺数は先ほど記載した鈴木より低く、併殺もゼロである。
 センター宮崎は、オープン戦だけのお遊びであると思うのであえて何も言わないが、肝心要の二遊間がこれでは、守備面をあまり重視しないチームであると思わざるをえない。

3/6 vsM ○
サヨナラ勝ち自体久々な気がするのに、Tのサヨナラホームランなんていつぶりだろう。もしや2010年の中日戦以来?
それもうれしいことですが、近藤大の好投もうれしいですね。隙間だらけの開幕ローテーションに入りこんでもらわないと困りますので。

3/8 vsC △
ローテ確定の東明ですから、調整と割り切って結果は気にしないようにしたいものですが、守備のミスはいただけない。鈴木と縞田は守備がウリなのですから、こういう場面があると評価が下がってしまいます。あと小田の牽制死で試合終了とはなんぞ? 西野の調子が少し落ちてきたのはあえて気にしない。

3/9 vsS ●
金子がいるというだけで希望が持てるこの心強さ。ベンチでその投球を見ていた近藤大が感動したそうですが、内容や結果だけでなく、その姿勢がチームに良い影響を与えてくれるのです。
相手はさすが昨年のセ・リーグ覇者というところですね。ヤクルトでは坂口が結果を残しているようですが、開幕一番めざして頑張ってほしいです。

3/10 vsE ○
佐藤峻と山崎福の先発テストは結果保留。天候そのまま「寒いby酒井コーチ」内容でした。しっかりしてくれよぅ。故郷静岡で川端が奮闘。糸井の調子が思わしくないようなので、がら空き状態の外野争いを盛り上げてくれることを願います。

3/12 vsL ●
たまに見たらこれかいな…。あの佐藤達が長袖を着るくらい寒かった西武ドームですから、調子が狂ったのかもしれませんが。しかし西武は開幕カードの相手ですから、もう少し攻撃の糸口を見つけてほしかったです。しかし森脇監督時代にあれだけ干しあげられながら成長のかけらも見られない宮崎の守備はいったいどうしたものか。


どの球団も開幕に向けてそろそろ本気モード。オリックスもだいたい今のメンバーで開幕を見据えているのでしょうが、センターラインがユルユルなのは気になるところ。安達の抜けた穴の大きさをつくづく感じます。中島の守備なら西武時代くらいは打ってもらわないと割が合わんと思うのは高望みですかね。西野も入団当初よりは成長しましたが、平野に慣れた身としてはまったくもの足りない。センターも駿太が固定されなければいけないのに打席で迷走中。うまくいかないものです。投手陣は先発ローテもブルペンも固まらない。…あと二週間、大丈夫なのだろうか?




さて、キャンプも終わっていよいよ球春到来です。

昨年のことがありますから、今年はなまぬる~く応援するつもり。

と言いながら、やはりオリックスの戦績は気になってしまうもの…。

3/2 vsM ●
オープン戦初戦のマウンドに立ったのは金子千尋。今年は頼んます!
新外国人のボグセビックがホームラン! 頼んます!
しかし松葉…。いいかげん頼むよ…。

3/3 vsM ○
佐藤峻もそろそろドラ2の実力を見せてほしいものですが…。
ブランコも当たればホームランなんだよな。
最後はぐだぐだ。塚原は中継ぎに定着してもらわないと困るので、しっかりしてほしいのですが。

3/4 vsG ●
海外で武者修行を積み一皮むけた(はずの)山崎福。スタミナが課題なのか…。
コーディエ・赤間が良かったのは収穫です。
西野も好調をキープしています。今年こそ、全試合二塁スタメンで活躍してもらわないと。

3/5 vsG ○
ディクソン好投、Tの一発で勝利。シーズンもこうあってほしいものです。
モレルも当たり…なのか…? 信じていいのか?

開幕ショートスタメン候補だった大城が練習試合中に二軍行きを命じられるという衝撃的な幕切れで終えた宮崎キャンプ。一軍が宮崎、二軍が宮古島でのキャンプだった昨年ならできなかった非情采配のおかげで、順調な調整ができた…はず。
とにかく、大城、そして駿太は奮起、奮起です。



KKコンビの活躍に日本じゅうが沸いた80年代なかば、私はまだ小学生でしたが、そのフィーバーぶりはよく憶えています。高校野球を見始めたのもちょうどその頃。甲子園の思い出のいちばん最初は、清原のホームランでした。それから30年近く経ちますが、どれだけ印象的な試合や選手を目のあたりにしてもなお、あの衝撃を超えるものは今だかつてありません。

甲子園といえばPL。PLといえばKK。記憶に刻みこまれたひとつの時代。その頃の思い出を語る時、同時にあの一投を、一打を思い描く人はきっと少なくないでしょう。

だからこそ、特別な存在であり続けてほしかった。
きれいな思い出のままで語り続けたかった。

いつしか甲子園を沸かせたKKと、プロ野球選手となって後もさまざまな紆余曲折を経て今を生きる桑田・清原の生身の姿は乖離していきました。そしてついには、「清原和博逮捕」のニュースに驚かなくなっていた自分がいました。

なぜ、あれほどの名声を残した清原が、薬物に手を染めることとなったのか。
真実は本人にしか語ることはできません。
しかし報道は、ファンは、くちぐちに代弁しようとします。甲子園で輝き、プロでも立派な成績を残した野球界のヒーローが罪を犯すには、それなりの理由があるはずだと思うのは当然のこと。そしてそれはこちらが納得できるものであってほしいと思うのもまた、当然の心理です。

だからといって、「それなりの理由」を30年も前のドラフトに求めるのは、何か違和感が残ります。

清原の涙は日本じゅうの同情を買いました。あの瞬間がなければ、清原の人生は変わっていた、それは事実でしょう。しかし、清原は失意のもと入団した西武でその才能を立派に開花させました。プロ野球史に名を残す名選手となったのは、清原自身の努力の賜に他なりません。ドラフトだけは自分の意思によるものではなかったにしても、その後のさまざまな栄光は、清原自身の手によって積み上げられたもの。彼は、彼自身の手によって、悲しみの涙から始まったプロ野球人生を満足の涙とともに終えたのではなかったのでしょうか。

目に触れるどこを切り取ってもドラマチックな清原という人間であるからこそ、罪を犯した理由が30年前のドラフトであるならば、なおドラマチックであると思う。それは思い出を汚されたくない身勝手なファン心理でしかありません。日々ニュースで流れる犯罪のきっかけは、ほとんどが、快楽、誘惑、そんなつまらない瑣末なもの。たとえ清原が何と語ろうが、つまらないことをきっかけにつまらないことに手を染めたつまらない人間、今はそうとしか思えません。

思い出を壊されたファンとしては、失望しかないのです。


【ヤスオー特別寄稿 ある西武ファンから見た清原】
 
 僕は西武ファンである。なのでプロ野球選手を見る物差しは、

「いかに埼玉西武ライオンズの勝利に貢献したか。」

 これのみである。身近な友人が覚せい剤をやれば、そりゃショックも受けるし責めるし止めてほしいとも思う。しかし清原は自分の知り合いでも何でもないので、性格や素行なんぞはどうでもいい。

 清原は西武黄金時代の4番だ。その時代の西武の勝利に多大なる貢献をしている。引退した後に覚せい剤をやっても、西武のペナントレースの勝敗には何ら関係がない。なので清原に対する見方は、少しも変わらない。感謝の気持ちだけしかない。FAで巨人に行ったが、ドラフトの時のドラマを知っているから、特に裏切られた気持ちもない。片岡治大や涌井秀章や細川亨や帆足和幸や和田一浩(引退)や工藤公康(監督)は裏切り者としか思っていないが。

 上の文章を書いたオリックスファンの人、巨人ファンの人、野球に興味のない人なんかは、清原に対して怒りや失望の気持ちでいっぱいであろうが、僕はむしろ6球団強豪のドラフト1位のくせに何の役にも立たないゴミ選手の大石達也に対しての方が100倍怒っているし失望している。西武の敗北に貢献している大谷翔平なんかは憎たらしくて仕方がない。最近は成長している姿を見るのが怖くて、キャンプ中継で大谷が出ると目をそらす。

 プロ野球選手とそいつがいるチームのファンの関係なんて、それでいいと思う。別に聖人君子じゃなくてもいい。自分が応援しているチームの勝利、最終的にはリーグ優勝、日本一に貢献してくれれば、よっぽどの鬼畜な犯罪をしない限り、僕はその選手を嫌いにはなれない。

 ただ、寂しい気持ちはある。西武の勝利に多大なる貢献をした選手は、引退後も、いい余生を送ってほしいといつも思っているからだ。もちろん自分が悪いのだろう。しかし、僕のような物心ついた時からの西武ファンは、「清原の嫁や友人は本当にクズだな、清原が落ちぶれたら逃げやがって。更生させろよ。」と思ってしまう。なぜなら、この人たちは西武の勝利に何も貢献していないからである。
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さや
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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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