さて、北海道最後の朝は、旭川駅のバス乗り場へ。
行程がうまくいかなかったらパスしようと思っていた、旭山動物園へ向かいます。
まだ開園まで時間がありますが、ファミリーに囲まれながら長蛇の列へ。
今日も良い天気です。
飛行機の時間もあるので、滞在時間はせいぜい2時間ほど。それですべて見て回れるのかはわかりませんが、とりあえず行動展示の雰囲気だけでも楽しもうと思っていました。
パスする選択肢もあっただけに、ガイドブックの別冊になっていた「旭山動物園の楽しみ方」のページも忘れたくらい、今回の旅の中では重要度が低かったのですが…。
おお。
すごい。
わくわく。
キター!
でかい!
あんなところに!
トラ! ライオン! ヒョウ!
目が合ったらちょっと怖い。
凛々しい。きゃわいい。
動物園といえばこれ。みんな寝てる。
頭の上をどすどす。
今日もええ天気やねー。
客を前に一回転して羽根を自慢してくれるサービス精神。
きりん見るの久しぶりだな。いつも屋内にひっこんでいたもんな。
メエメエ。
…おっと、めっちゃ楽しんでますやん。
そうこうしているうちにもぐもぐタイム。
まずはペンギン。
ぺんぎん館に戻ると、周囲はすでに満員です。
こんな感じでしか見られませんでした。次はホッキョクグマ…と思ったらもういっぱいで入れませんでした。
今なら走れば、11時発のバスに間に合うなあ…でもおみやげ屋さんも見たいし、次の30分発のバスでもじゅうぶん間に合うし、ちょっとゆっくりしていくか。
――この一瞬の迷いがのちのち大きな後悔を生むことを、当時の私はまだ知らないーー
入口近くのパン屋さんでメロンパンを買って小腹を満たし、おみやげ屋さんではペンギンのかたちをした手ぬぐいを買いました。
曇ると肌寒くなります。
GWなので相当な人出かと思いましたが、朝イチだったのでそれほど感じませんでした。
「このトシで動物園なあ…母もたいしたことないと言っていたしなあ…」と乗り気でなかったわりに、かなり楽しんできました。動物園もいいものです。
旭川駅に戻り、電車を待つ間お土産屋さんで時間をつぶしました。昼食の時間ですが、我慢。すべては新千歳空港を満喫するため。下調べでは多くの土産物屋と飲食店があるもよう。チェックインまで一時間半は余裕があるので、ドラえもんパークやロイズのチョコレート工房、温泉はむりかもしれませんが、お昼ごはんと買い物はゆっくり楽しめるでしょう。
と、思い出を胸に特急スーパーカムイへ。
札幌までは一時間ちょっと。ここで方向が反対に変わります。降りる人、乗る人に気をつかいつつ、前後に座っている人と間合いをはかりながら、座席を反転させなければいけません。
発車まで待っていると…。
「ただいま千歳線で全線運転を見合わせております」
(;゚ Д゚)?
千歳線とは、新千歳空港へ向かうこの線のことですが…。
すぐ動くのだろうか?
またしばらくして、
「この列車は回送電車となります。皆さま、お降りください」
(((( ;゚д゚))))
どうしたら…どうしたら!?
とりあえずコンコースに走ると、同様に空港を目指している人たちが駅員に殺到しています。
「大丸前から空港行きのバスが出ていますのでー」
あわてて反対側の出口を目指しました。おっとその前に払い戻しだ! 無愛想な駅員に投げて硬貨を返される。振替輸送はないのか! JRの対応の遅さは、西も北も変わらないなあ!
しかも大丸前と聞いて、違う大丸前の乗り場まで行ってしまう痛恨のミス。正しい場所に戻るともう長蛇の列です。この時点で15時近く。チェックインの刻限は16時30分。バスの所要時間は通常ならば1時間ほどですが…。
バスは非常時とあって次々やってきます。しかし列はなかなか進まない。しかも荷物を乗せるのに時間がかかったりして、ようやく乗車できたのは15時30分。ギリギリだが…!
「このバスは通常便ですので、各停留所に止まります。渋滞しておりますので空港までは1時間半程度かかる予定です」
ガ━━━━(lll゚д゚)━━━━ン!!!!
頭マッシロ。
どうしたらいいの…どうしたら…。
余裕をかまして特急内で一球速報などを見ていたのでスマホの電池は半分ほどしかありません。ポータブル充電器も残りわずか。飛行機に乗るのもはじめてですから、飛行機に間に合わないのも当然はじめて。とりあえず航空会社のHPを…空席を…。いやこのチケットはどうなるのだ…。Peachのサイトにつながらん! やはりこういう時に格安航空はダメなのか…。
わかっちゃいたけど、運転手さんの言葉どおり、バスはまっっったく進まず。変な汗も出てきます。GWのさなか空席なんてそんな簡単に見つかるのだろうか? 帰れなかったらどうしよう!?
少ない電池で新千歳空港付近の宿探しを始める私。もう野球の結果などどうでも良い。時刻はあっさりとチェックインの刻限を超えてしまいました。
ようやく空港に着いたのが17時。さよなら今頃離陸しているであろう私の乗るはずだった飛行機…。
お昼をここで食べるはずだったので、動物園で食べたパン以外何も口にしていません。空腹でフラフラになりながら、入口から近かったJALカウンターに並びました。
「伊丹か関空行きでいちばん早い便の空席は…ゼエゼエ」
「関空行きでひと席空きがあります」
「そ、それで!」
「46300円になります」
・・・(ヽ´ω`)
何のための早割…何のためのビジホ…何のためのセイコーマート…。
ていうか、今回の往復のチケット代やん…。もっかい北海道行けるやん…。
いや…あの時、動物園で一本早いバスに乗っていれば! 電車が止まる前に空港へ着いたのだ! あの時動物園を出ていれば…ウワァァァァァァヽ(`Д´)ノァァァァァァン!
とりあえず、お腹に何かものを入れたい。しかしお店に入る時間的余裕はないので売店で弁当を買い、お土産もやっつけで購入。遠のく意識をこらえてゲートをくぐるとピンポーン。スマホをポケットに入れたままでした。
人気のないベンチでようやく昼食。ちなみにもう18時。
ううう…全然味がわからないよう。
ようやく搭乗。緊張感が持続していたせいかまったく眠れず、週刊ベースボールを開いても文字が頭に入ってこず。長い長い2時間でした。
関空に着いてもまた高速バスまで猛ダッシュ。しかも真反対に行ってしまいまたダッシュ。
バスを待たせて乗り込みましたが、もうボロボロ。泣きたい…。
最後の最後でこんな結末が待ち受けていようとは、思いもしない北海道旅行でした。
でもまた行きたい。
行きたい場所はもっとたくさんあるのです。羊が丘も百人浜も。網走も知床も。3日だけではとても足りない。
めげずにいつか、再戦します。いつになるかはわからないが…。
おみやげ↓
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