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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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プリンス・オブ・ペルシャといえば、有野課長が『ゲームセンターCX』でプレイしていたのを観ましたが、柱に追い込んで大臣を殴り倒す必殺技を会得した場面しか憶えていません。舞台がペルシャというだけで、普通のアクションゲームだったように思います。が、この映画は、それではなくてPS2で発売された同名ゲームが原作のようです。

ディズニー映画ですから、物語はいたって簡単。幼少の頃国王に見込まれ王室の息子となったダスタン。長じて少々やんちゃだが立派な王子となった彼は、兄たちとともに攻め入った聖都アラムートで一本の短剣を手に入れる。だがそれにはある大きな秘密が隠されていた。短剣をめぐる陰謀に巻き込まれたダスタンは、アラムートの王女タミーナとともに首謀者に立ち向かう決意をする。

砂漠、冒険、そして美女。ワクワクする要素が冒頭からぎっしりです。最後はハッピーエンドだろうなと思っていても、手に汗握り展開を見守ってしまいます。街中を駆け回る派手なアクションシーンや、どうせくっつくのであろう男女のいがみあい、敵であったはずの人物が主人公をかばって戦死、これお決まりのパターンですが次々とテンポ良く進むため、若干の強引さは置いておいて、最後まで楽しめました。

ラストはちょっと切ないです。ダスタンの奮闘は砂とともに吹き去ってしまい、タミーナも当初のツンツンした女性に戻ってしまいました。が、聞き流していた最初の言葉が伏線となっていたのにはナルホドでした。

まあ、欲を言えばもう少し主人公が美男美女であればよかったのですが。

評価:★★★☆☆

~ヤスオーのシネマ坊主<第2部>~

 まあこんなもんでしょう。何もやることがない休日に見たのですが、そういう時に観てそれなりに満足するにはうってつけの映画です。テンポもいいし、ストーリー展開も多少はハラハラドキドキするし、自分でも何となく盛り上がっているような気がするので、それなりに充実した時間を過ごせました。ただ、このテの映画で比べると「パイレーツ・オブ・カリビアン」よりは劣りますね。登場人物のキャラに魅力がなかったからですね。

 僕はこの映画で主人公のダスタンを演じたジェイク・ギレンホールはわりと好きな俳優なのですが、はっきり言ってこの役は合っていません。ここがこの映画の一番の弱いところではないでしょうか。「ドニー・ダーコ」の時はすごく良かったので、もっと自分に合った映画に出ろと思いますね。主人公以外は無難な配役でしたね。ヒロインを演じた女優はまったく知らない人でしたが、まあ可もなく不可もなくといったところでした。

 ラストもディズニーの娯楽映画とはいえさすがにあそこまで都合のいい時間に戻るのは違和感を感じました。そこまで戻るなら攻めに入る前に戻ったらどうだと思いましたが、それだと恋愛話として成り立たないのでダメなんでしょうね。僕は時間の砂の弊害が気になって仕方がなかったのですが、どうもそのへんはうやむやになっているようです。さすがディズニーです。この強引さはある意味すごいです。僕は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を筆頭にこういう時間が戻る系の映画はけっこう好きなのですが、この映画は時間が戻ると都合のいいことばかり起きるのでそこに関しての面白さはあまりありませんでした。

 まあしかし、全体的にソツのない作りで、娯楽映画として出来は水準は超えていると思いますので、点数は★7です。

 評価(★×10で満点)★★★★★★★

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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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