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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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最近は、作り手の気概を感じるドラマが増えてきて、うれしい限りです。

こちらも、五夜連続と聞いた時は驚きましたが、だれることなく最後まで一気に見せつける力がありました。

 

アメリカに移住した日系人。その歴史を教科書的な知識として知っていても、実情まで探究したことはありません。山崎豊子の『二つの祖国』も未読です。恥ずかしながらこのドラマで実際の人たちの苦労、艱難、その後の葛藤を知ることとなりました。心情を丁寧に綴っていったことで、二つの祖国を持たない人間にも、しっかりと思いが伝わってきました。

沖縄戦や広島の原爆まで絡めてきたのは強引な脚本ですが、日米の異なる国で、同時に日本人の身に悲劇が起こっていたことが実感できました。地図上の一点で追いがちな世界の歴史ですが、物語であればこうして線上に感じることができます。

 

もちろんドラマですから、誇張はあるでしょう。橋田壽賀子の説明的な古めかしい言い回しが現代の5世まで浸透しているとは考えにくいし・・・。それはともかく、この物語を五日間も使って描いてくれたことは意義があると思います。最近の戦争ドラマは2時間や3時間の視聴者に訴えやすい感傷的なお涙頂戴話になっていることが多いので。

 

草なぎ君は熱演でした。存在感は残念ながら弟役の松ケンのほうがありましたが、これは元々のスペックですから仕方ないですね。それでも流暢な英語には驚きました。韓国語が得意ということしか知らなかったのですが、英語力も身につけていたのですかね。むずかしい役柄ですが、合っていたと思います。

イモトアヤコがハマっていたのは意外でした。普段の出演番組を観たことがないのですが、やはり芸人さんは器用なのでしょうか。今後NHKなどで需要がありそうです。さっそく来年の朝ドラあたりで見かけたりして。泉ピン子への変身も草なぎ→中井貴一より違和感ありませんでした。

大泉洋、中尾明慶、片岡愛之助などの脇役も、光るところ多かったです。できれば、彼らのその後もエンドクレジットの横あたりで流してくれれば良かったですね。

 

8月だけでなく、こうして放送できる時に放送する戦争を題材としたドラマが(気骨のあるドラマが)今後も続いていってほしいなと思います。

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