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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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10/25 ☆F-C☆☆
黒田先発で札幌ドームの半分をいっそう赤く燃やすカープファン。有原はエルドレッドに3試合連続ホームランを浴びるものの、それ以降はシーズンどおり冷静にマウンドを守ります。
そのまま広島リードで迎えた終盤、先頭の中島が粘って四球をもぎとると、球場はがぜん盛り上がります。こういう時の日ハムは本当に強い(しみじみ)。中田の打球はレフト方向へ。ほんのわずか、松山のグラブは届きませんでした。
リードはわずか1点。次の回、打席の回る松山に守備固めを出すか否か、難しい判断だと思います。しかし大谷を敬遠してまで守りに行った1点ならば、守りに徹するべきだったような気もします。
そして逆転しての最終回。マーティンを欠いて抑え不在の日ハムは、谷元が登板します。いくら強靭なメンタルが持ち味であっても、中継ぎと抑えでは心境がまるで異なるといいます。さすが、圧倒的な強さでセ・リーグ覇者となった広島は、不屈の精神で同点に追いつきました。しかしここで勝ち越せなかったことで、アドバンテージはまだホームチームにありました。
札幌ドームの異様な雰囲気の中、大瀬良はよく投げたと思います。しかしグラウンドとベンチのわずかな意識のずれを見逃してくれるほど、日本シリーズは甘くない。8回に敬遠した大谷と勝負するのか否か。それとも逆転タイムリーを打たれた中田と勝負するのか否か。前進守備を取るのか否か。正しい選択とは戦いの中では結果論でしかありません。しかし全員が同じ意思を持って勝負に徹していたのかどうか、札幌ドームの大歓声のうねりの中で、1・2戦と日ハムがそうであったように、広島の選手たちに動揺は生まれてていやしなかったかどうか。もちろん、あの当てるのすら難しいであろうコースをヒットにした大谷の技術がすべてを凌駕したことに尽きるのですが。前進守備なら外野を狙ったでしょうから、前進守備が正解というのも結果論。ならばやはり敬遠が正解だったのか? 答えは出ません。
さあ、おもしろくなってきました。このあと4・5戦の行方が、見ものです。

10/26 ☆☆F-C☆☆
CSでもいいアピールをできなかった岡田ですが、ここでも再三ピンチを招きます。しかしここぞで攻めきれない日ハム。好投の高梨を援護できないだけでなく、目を疑うようなエラーで無安打のまま先制を許してしまいます。今ひとつ乗り切れない日ハムを盛り上げるのは、やはりこの男。栗山監督が絶大な信頼を寄せる不動の4番・中田翔。グラウンド整備で間が開いた直後の初球。不用意な一球でした。
そして前日は守り切れなかった1点を守るため、この時からレフトに野間を置いていたのです。その紹介もされないまま、レフトが画面に映らないくらい打った瞬間の同点弾だったため、しばらく気づかなかったのですが…これが8回の攻撃で裏目に出ることに。鈴木がバントサインを見逃したこともあり得点圏にランナーが進めず、野間の打順で走らざるを得ない赤松が刺されてその回は終了してしまいました。
そして中田と同じくらい打たせてはいけないバッター、レアード。同点や逆転の場面では必ずお目にかかる寿司ポーズ。いったいどうやって抑えていたのだろうと不思議になるくらいの打率なのですが、こういうここぞで強いバッターの存在は、短期決戦の脅威です。そしてなぜかこの時、広島はDH解除していました。これが9回で裏目に出ることに。本日の抑え、宮西を相手に広島は二死から満塁まで攻めたてます。そして丸。次は投手の打順です。残りの野手を考えれば、丸が最低でも同点、あわよくば逆転まで持ちこまなければいけません。その焦りが、丸のスイングを長打狙いの大振りにさせ、押し出しのチャンスをみずから捨ててしまいました。
マツダスタジアムではおもしろいくらいズバズバと的中していた緒方采配ですが、札幌では何やら曇りがちです(その気持ちわからんでもない)。
これで星は五分。広島はいずれも逆転負けです。マツダで見せた打棒が、北の大地で気温とともに冷えてしまいました。ジョンソン中4日で、勝負に出ます。

10/27 ☆☆☆F-C☆☆
日ハムがホームで3連勝し、日本一に王手をかけました。それも衝撃の、サヨナラ満塁ホームランで。
初戦、日ハムが手も足も出なかったジョンソンですが、さすがに疲労もあったのか、その時ほどの圧倒的な強さはありませんでした。それでもバックの好守備に助けられ、再三のピンチを冷静に切り抜けます。
いっぽうこの日も広島が先制。加藤はやはりCS同様、脆さが出てしまいました。これは広島の流れか! と思わせたその雰囲気をひっくり返したのがメンドーサ。第二先発というよりは敗戦処理のイメージでした。ところがどっこい。左先発対策で並べた右打者は軒並み歯が立ちません。どころか左打者もクルクル。こんなに三振を取るメンドーサを見たのは初めてかもしれない、というくらいクルックル。この日、先発捕手は大野ではなく市川でしたが、メンドーサのイメージにあるナックルカーブではなく、チェンジアップを効果的に使っているように見えました。「目先を変えるのは良いby我が家の解説者」のは確かですが、ここまでうまくハマるとリードしているほうも楽しかったかもしれません。
広島へ傾きかけた流れを堰き止めたメンドーサですが、ジョンソンも負けてはいません。しかしいかんせん中4日、6回で降板せざるを得ませんでした。連投となる広島救援陣。やや厳しい判定も相まって、ピンチを迎えた今村にはあきらかに疲れが見えました。しかしここは、岡のやや浅いセンターフライでスタートを切った田中の走塁を誉めるべきでしょう。
日本シリーズの延長戦は15回制。そのルールも、広島ベンチを悩ませる要因であったでしょう。正捕手の石原に代打を出すべきか、否か。選んだのは後者でした。短期決戦は勇敢な決断が時に勝敗を分けます。結果論を恐れず踏み出せるかどうか、とりわけ先攻のビジターチームは厳しい立場に置かれます。そしてこの特殊な環境で初登板となった中崎。四球を出した時点で動揺は始まっていたようにも思います。中島の内野安打は取りに行くべき打球ではありませんでしたし、アウトだと憤慨するエルドレッドにも心を揺さぶられてしまったでしょう。そして岡の死球と怒りをもろに受け、ボルテージの上がる球場で、いつもの守護神に戻れというのも酷な話でした。
ちなみに乱闘未遂の件に触れるなら、我が家の解説者はエルドが一塁についていなかったから満塁にするためわざと当てたのだと言いましたが、わざわざ火種を蒔く必要はありませんしただのコントロールミスに感じました。岡の導火線の短さは学生時代からのものですし(勝利後は激昂したことを後悔してかやや元気がないように見えましたが)。中田も中崎に帽子を取れとジェスチャーして場を収束させるために出ていったようなので、ヤル気満々扱いされて少しかわいそうです。中崎が帽子を取らなかったのも動揺の現れでしょうね。間を取ることもできないうえに外角しか投げられなくなって、それを見越した西川のフルスイングでした。一球で仕留めた西川の大勝利。ここであの打撃、さすがのひとことです。
さあ、舞台は広島に戻ります。内弁慶シリーズとなるのか、それとも勢いのまま日ハムが勝ち切るのか。第6戦の先発は大谷ではなく、増井となりました。これは抑え大谷の再現なのか。それとも最後の最後、黒田-大谷の投げ合いを見せたい日ハム側のサービス精神なのか…それはないか。



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