忍者ブログ
おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『逃げるは恥だが役に立つ』
ガッキーがかわいすぎる――このひとことにつきる!
…って、ずっと前にも書いたような。
しっかし、かわいいんだよなあ。もはやおっさんの感想ですが。
契約結婚、というよくある設定なのに、新鮮なのはそこにしっかり「雇用関係」が確立されているところ。専業主婦=家事代行と書くと女性蔑視のにおいがするのに、平匡さんにはまったくそれを感じない。きちんとみくりの労働に価値を見出し、「養っている」ではなく「それに見合った報酬を適切に支払っている」からなのでしょう。時には謝意を述べるし、理想の雇用主であると思います。
原作を最初だけ読みましたが、みくりは家事をほとんどしたことがない設定だったので、いきなり仕事をテキパキこなしているところに違和感があったのですが、ドラマでは百合ちゃんのもとでごはんを作っていたり母親が掃除のエキスパートであったりとフォローがされていたので良いアレンジだと思いました。脚本にスピード感があり、芸達者な脇役も躍動していて、原作ものにしてはなかなか秀作だと思います。情熱大陸からビフォーアフターまで多彩なみくりの妄想癖も楽しいです。しまいにはエヴァンゲリオンまで出てきて驚きましたが…毎週話題になっているので、これからハードルが上がりますね。
押すと引いていく平匡さんのATフィールドを破壊すべく攻撃に出たみくりですが、これからキュンキュンの展開が待っていそうでトキメキから遠ざかって久しいアラフォーはワクワクです。

『砂の塔~知りすぎた隣人』
仲間由紀恵の『美しい隣人』を思わせる、謎の美女とトラブルに巻き込まれていく主人公という図式。さらにそこへタワーマンションの人間関係と謎のハーメルン事件が絡み合って、初回から落としどころが気になるミステリーです。
高層階と低層階の格差社会の描き方には実際のタワマン住民から批判が寄せられたとか。確かに、「住みたくないわ~(住むことないけど)」と感じましたしね。最上階住民が皆横山めぐみのようなボスママと思われてはたまらないでしょう。回が進むにつれ、一見悪気がないように暴言を吐くセレブっぽさがなくなって、あからさまに主人公と体操コーチの仲に嫉妬するような器の小ささを露呈してきたのは、フィクションを強調する演出なのかもしれません。
松嶋菜々子の謎めいた存在や、窮地に追い込まれた健一など、一話ごと波乱を呼んでいく展開は楽しめるのですが、ボスママに忠告されてもなお生方と接近する亜紀の行動にはやや鼻白んでしまいました。生方はおそらく事件のキーマンなのでしょうが、あまり魅力を感じない俳優さんだなあと思っていたらエグザイル系でしたか。しかも亜紀の息子と区別がつかん…。
その息子も、亜紀の「お兄ちゃん」呼びと相まって不思議な存在です。妹とは歳が離れすぎているし、高校生にもなって妹をかわいがりすぎだし、亜紀がそらの子育てに悩んでいるのもふたり目にしては不自然なような…。健一の連れ子なのでしょうか? そういえば、実家に問題を抱える亜紀と健一がどこで知り合って結婚したのか、まだ語られていません。何やらいわくありげです。
ミステリードラマは何かとオチで失敗することが多いので、このドラマはぜひ納得のいく最終回にしてほしいですね。
 
『べっぴんさん』
展開、早っ!
一週間で結婚して妊娠して夫が出征して出産して終戦を迎えて…そんな朝ドラがかつてあっただろうか。
『とと姉ちゃん』が比較的スローペースだったので、ギャップに驚きました。時計がわりや家事の合間に流し見していたら、ついていけません。視聴率の低下もそのあたりに原因があるのでは。
しかしその数週間で、おっとりお嬢様風だった芳根京子の表情がみるみる母親らしくきりっとしてきたのが印象的でした。
ファミリアは出産祝いやプレゼントを買いに百貨店に行った時にのぞいて回るので名前を知っている程度。実際にお店で買ったことがあるかどうかも記憶は定かではありませんが、その創業者のお話と聞いてもイメージがあまりわきませんでした。もっともこれまでも、『暮しの手帖』も読んだことなく、大同生命も知らなかったしコシノ三姉妹の服にもなじみがないので、そのあたり同様、完全なドラマとして経緯も結末も知らずに楽しむこととします。
神戸生まれ神戸育ち、超がつくほどお嬢様のすみれとゆりの姉妹。疎開先できつく当たられたり、闇市の一角でならず者に囲まれながら暮らさなければならなかったり、いちおう戦争でそれまでの優雅な暮らしを破壊されたように描かれていますが、実際のところはバラックと言いながらきれいな木造の小屋を建てることができたり物資にも困っている様子はなかったりと、荒廃した街の片隅で生きている人たちに較べればそこまでの苦労は負っていないのかなあと。もちろん、愛する人の生死さえわからない状況は過酷かと思いますが…ドラマ(とくに朝ドラ)の難しさは、戦中戦後をリアルに描くと気が重すぎて見る気が失せてしまうところにありますね。顔ドロドロ、衣服ボロボロの主人公なんて、朝から見たくありませんし。たとえ非現実的でも、お肌ツルツル、ブラウス真っ白、毛玉ひとつないセーターでいちおうもんぺ、みたいな恰好でないと視聴率が下がってしまいます。
それはともかく、女学校のお友達とも再会して、ファミリアの前身であろう小さなお店が始まりました。と思ったら、女友達あるあるで早くも離散危機。お嬢様たちへのコンプレックスと対等に四つ葉のひとつになりたい思いが相まって反抗的な口しかきけない明美さん、それを理解できない良子ちゃんの確執。夫が復員してきたら友情よりそちらを優先してしまう人妻たち。先にしあわせを取り戻した友達に複雑な思いを抱えてしまうすみれ…。非現実的なようでいて、ここはリアルです。
行動的なゆり、内向的なすみれ。先に潔とともに会社再興へ一歩を踏み出したはずのゆりが、なぜかすみれに後れを取っている。蓮佛美沙子はふくれっつらが似合います。それでも妹に笑顔を送る姉を、応援したくなります。初回に最後の展開を見せているため、姉妹のドロドロはなさそうで安心です。
最後といえば紀夫さん。復員してくることは確かなのですが…そろそろ帰ってきてくれませんかね。友達に置いていかれたすみれがかわいそうです。ホの字の栄輔も気になるし(朝ドラあるあるで結局明美さんとくっつくのでは、と予想)。『おひさま』の頃に較べたら、永山絢斗は兄と同じくいい役者になりましたね。『64』の記者役はとても光っていました。
で、近江の面々は今後再登場するのでしょうか。本田博太郎に山村紅葉に三倉茉奈、ときて、まさかあれっきりはなかろう…。



PR
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
さや
性別:
女性
自己紹介:
ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
ブログ内検索
バーコード
ATOM  
ATOM 
RSS  
RSS 
Copyright ©   風花の庭   All Rights Reserved
Design by MMIT  Powered by NINJA TOOLS
忍者ブログ [PR]