その① 岸、楽天へ
我が家の西武ファンは、ずっと言っておったのです。「岸が出ていくわけない」と。
西武入団の経緯や前回FA取得時に複数年契約を結んだことからも、それは確信であったのです。
それがなぜか、シーズン中からスポーツ紙がこぞって「FA! FA!」…本人はなにも口にしていないのに、どういうこっちゃねん。それでも言っておりました、「そんなわけない」と。しかしヒーローインタビューで引き留めにかかった炭谷に隣の岸が苦笑いしたあたりからうすうす「オカシイ」と感じはじめたようですが。
ただ、いくら怪我がちであろうと、岸ほど実績のある選手であれば各球団こぞって手を挙げるはずです。しかし報道に出てくるのは楽天のみ。まるで最初から楽天しか考えていないかのような…。
楽天にはあのやり手がいるのです、そう、オリックスが交渉中だった松井稼頭夫を強奪(←多少記憶に誤差があるかもしれない)したこともある星野副会長がぁ!
しかしいくら星野仙一とはいえ、あの岸を動かせるとは思いもしませんでした。しかも元女房の細川までちゃっかり契約。本気だよ、楽天が本気出してきたよ…マズいよ…。
その② さよならスーパースター
思えば、約四年前。
ニート生活中のワタクシはいつものようにダラダラと求人サイトを眺めつつ、なにげにオリックス関連サイトに戻ったら、そこは上を下への大騒ぎだったわけです。その原因となるトレード情報を目にした瞬間は、
。 。
/ / ポーン!
( Д )
↑リアルにこの状態でした。
最初は違和感をぬぐえなかったユニフォーム姿も、いつしかさまになりました。
勝利の瞬間、背番号7・8・9が並ぶ外野陣のヒップタッチを見るのが楽しみでした。
『SHAKE』に合わせて揺れるレインボーフラッグは壮快でした。
優勝まであと一歩だった2014年は、糸井の活躍なしには語れません。
この人はほんとうのスーパースターなのだ、としみじみ思いました。
不本意であったろうトレードで来てくれた選手。だから、FAを希望されても仕方ないと思っていました。これだけのスーパースターが、オリックスという縁もゆかりもないチームで、上位争いもほとんどできないまま、チームの中心として貢献してくれたのです、もう好きなようにさせてあげたい、好きなようにしてほしい、と。
でもやっぱり、淋しいものがありました。
どこかでちょびっと期待していたのです。「オリックスで優勝したいので残留します」と言ってくれるんでないかなあ…などと。
思えば、ファンになってからというもの移籍しそうだった後藤や金子はなんだかんだで残ってくれました(寺原と日高は、まあしゃーない…)。ですから移籍される淋しさを味わったのはこれがはじめてだったのです。
なんか、なんかな…。
フラれた気分なのよ…。 @べっぴんさん
あこがれの金本監督に口説かれちゃあ負けますわね。
でも同一リーグでないから、安心して応援できます。阪神の報道は同じ在阪球団とは思えない多さですから動向も耳に入ってくるであろう!(涙)
残り少ないであろう野球人生、思うように完全燃焼してほしいです。
たくさんの喜びと思い出をありがとう、スーパースター。
その③ 陽岱鋼、涙のFA宣言
FAにもいろんなかたちがあるものです。
一流選手が争奪戦の末に年俸や条件や環境で行先を選ぶパターン。
若手にポジションを奪われたベテランが出番を求めて移籍するパターン。
前者の所属チームはたいていの場合、最大限の誠意を見せて残留につとめます。後者は手を挙げたチームがあるならば両者合意で円満移籍、ほとんど報道にものぼりません。
陽岱鋼は、あきらかに前者側の選手です。怪我のせいかパフォーマンスは落ちましたが、それでも高い打率を誇り好プレーでチームの危機を何度も救い、日本一の立役者のひとりとなりました。立ち居振る舞いに華があるうえ、台湾では絶大な人気を誇るスター選手です。
それでも「来年の戦力に名前がなかった」ことになる。
組織を運営しているのが人である以上、どうしてもそこに情が介在してしまいがちですが、日ハムほど冷静かつ活発に新陳代謝を行っているチームはありません。年俸と成績がかみあわなければ容赦なく切ったりトレードしたり、チームはつねに若手主体でありベテランは模範となるべき存在のみ残す。時には冷静を超えて冷淡にも映る、それが日ハムのやりかたです。年俸を抑えて健全な経営を行うことと、安定した成績を残すことは、プロ野球界においては相反する命題ですが、そんな難題をクリアしてのけるチームもまた、日ハムだけです。
ファンではないので、その組織体制の是非を断ずることはできません。残ってもらいたいがために成績に見合わない好条件を提示することもないですし(オリックスのように…)。ベテランと若手が融合する理想的なチームを作りあげていると思いますし。ただ大引や小谷野がFA会見で激怒していたこと、そして今回の陽岱鋼の涙を見ていると、それが本当に理想なのかと疑問も抱きますし。
さて、FAしたからには移籍先として名前が上がっているオリックスには頑張ってもらわないといけません。もともと従弟の育成指名はその布石とも言われていました。糸井の去った今、センターの穴とスーパースター、その両方を埋められるのは陽岱鋼しかいません。いや、駿太のはずだったんですよ、本来ならば。こちらはずっと待っているのにいつまでたってもその椅子に座らないから…。
しかしここでも手を挙げている楽天。目下、この二球団の争いと言われています。島内でイイジャン…。星野副会長の本気度が気になって夜も眠れません。
※各チームの補償選手に関しては別の機会に。
おまけ グダグダファンフェスタ
糸井も出場するということで、ニコ生で視聴しました。
トークショーで放送されたのは金子&西組と西野&近藤組(後者は途中で切られましたが)。
ファンからの質問を募ったのは大前さんなりのファンサービスだったのでしょうが、仕込みはちゃんとしておかないと。生粋の大阪人である近藤がおしゃべり上手というのは新たな発見でした。本当なら開幕二戦目のヒーローインタビューで聞けるはずだったのに…。
スポーツ対決は佐野の独壇場でした。まさかマラソンで猫ひろしに勝つとは。本当に来年活躍しておくれよ。
脱がされる奥浪と岸田のハチャメチャ解説はもはや伝統芸。今年は「500円」を超えるインパクトのある場面がなかったのが残念です。
各選手の試合では見られないキャラが垣間見えて面白かったです。
いくらなんでも野次を飛ばすような人はわざわざ見に来ないだろうけれど、登場時、糸井への歓声はチームいちでした。
移籍決定後にもかかわらずファンフェスに参加してくれて、競歩ではしゃいでくれて、最後は「ありがとう!」「頑張って!」と声をかけるファンひとりひとりを見ながらていねいにハイタッチしている姿を見ると、悲しみが少し癒えました。
(最後、締めの時に司会が「先日…」と言いかけたから、「先日FA移籍が決まった」糸井が挨拶するのかと思ったよー。「先日選手会長に就任した」T-岡田の紹介だったのね。紛らわしいよ平野さん! 会場もどことなく色めきだっていたのにー)
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