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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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10/22 ☆C-F
超・重要な第一戦は、広島が奪取。
初回、ジョンソンはいきなりピンチを招きましたが、中田を三振に抑えて日ハムに傾きかけた流れを断ち切りました。
一方、日ハムは必勝を期して大谷を立ててきました。が、雨にぬかるんだマウンドのせいでしょうか。初回からどこか投げにくそうでした。思うようにいかない心の乱れが、二回の失点につながってしまったと思われます。一塁走者・安部が走って大野が投げる。中島の捕球体勢を見るに、大谷がカットするサインだったように思うのですが。そうすれば三塁走者・鈴木はホームに還れず、その後の試合展開がどうなっていたかはわかりません。
日ハムも再三チャンスは作るのですが、さすが今年を代表する投手のジョンソンです。右打者のインコースの制球には舌を巻きました。それを唯一崩せそうだったのが、「ファウル打ちの名人」中島(プロ野球選手に対してこの紹介文句はどうかと思うが)。粘られたあげく四球を与え、動揺したのか、次の岡にも四球。しかしそのチャンスを中田が併殺で潰してしまいます。3番・岡は良いオーダーだと思いましたが、4番の中田がブレーキになってしまいましたね。地元ということもあって、気負いすぎていたのでしょうか。
一方、4番に新井ではなく大谷に相性が良いという松山を据えた広島は大当たり。まさか大谷キラーがこんなところに…!
最後、点差がついたものの中崎がそのまま登板。初めての日本シリーズに緊張したのか? なかなかストライクが入りません。そこへ新井がマウンドへ行き何やら声かけしたもよう。すると中崎がみるみるよみがえりました。どんな魔法をかけたのだろうか?
…という新井マジックに象徴されるように、終始広島の良いところだけが目立った試合でした。

10/23 ☆☆C-F
神ってるのは、緒方監督だった!
野村もいきなりピンチを招きますが、冷静に切り抜けます。するとその裏、まったく同じ展開で広島にチャンスが。外野フライで本塁を狙うも、近藤の好返球でタッチアウト。この時は、日ハムの流れになるか、とも思ったのですが。
何故に今日は7番小窪? と首を傾げたオーダーが大当たりで広島が先制。360度真っ赤に染め上げられたマツダスタジアムはお祭り騒ぎ。ここまでのアウェー感は見たことありません。ヤフオクドームでもありえません。その雰囲気に呑まれたのか、打線に元気がありません。同点に追いついた場面も、ヒットではなくタイムリーエラー。二日続けて、日ハムには適時打がないのです。
互いに膠着しかけた試合が動いたのは、6回、広島のキーマン・田中の出塁からでした。そして菊池の意表をつくバスター。内野を抜けるや田中は三塁を蹴ってホームへ滑り込みました。いったんはアウトと判定された大野のタッチがビデオ判定により覆ったことで、試合の流れは一気に広島側へ傾きます。こうなると堰き止めるすべは増井にはありませんでした。
野村の変化球を有効に使う投球術は、石原のリードにより数倍の効果をもたらしているように見えました。今季野村の勝ち星が飛躍的に増えたことに象徴されるように、ジョンソンも絶賛したベテランキャッチャーの存在は、広島の優勝には欠かせないピースだったのだと改めて感じます。一方、日ハムのキャッチャー大野は、超アウェーの異様な雰囲気の中、浮足立つ大谷や増井を操縦するには経験不足のように見えました。暴投を捕球できず4点目の犠飛に繋げてしまったように、もっとも動揺していたのは大野だったのかもしれません。
かくして、日本シリーズは広島が連勝して札幌へ乗り込むこととなりました。
広島は黒田で王手をかけることができれば、北海道の客席も埋めるであろう赤い歓声を力に、このまま一気に日本一へ向かうでしょう。
しかし、それではつまらない。ホームに戻って、巻き返せるか日本ハム。大谷がDHに入れば打線に厚みが出ます。有原でまずひとつ、自分たちのペースを取り戻して、相手の勢いを止めたいところです。


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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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