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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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トシのせいもありますが、今年、記憶力がめっきり落ちました。
春の記憶がありません。
人間とは都合の良い生きもので、とどめたくない記憶はキレイに抹消されていくのです。
困ったことに、仕事のことも忘れてしまっています。そんなことあったっけ? そんなことしたっけ? と周りを困惑させています。
改めなければ…。


3・4月  

4/3 vsM 唯一の観戦、唯一の勝利

よくこの試合だけうまいこと観戦できたものだな…と。今年初のハッピーグッドに居合わせることができてしあわせです。
その瞬間だけはすべて水に流すことができたとはいえ、春先のチーム状況といえば、ヨーイドン直後の大コケ、投壊、ホームランなし、主力の二軍落ち。そして例によってコーチの配置転換…昨年を上回る悪夢の連続でした。まあ、頭を抱え「これは夢だ、悪い夢なんだあぁぁ!!!」と叫んだ開幕試合が、今年のすべてを象徴していると言えるのですが。


5月

5/20 vsM 100勝&2発で3連勝

安達の復帰後初のお立ち台も捨てがたいですが、やはり、「こんな試合を今年もっと見たかった…」と感じるにつけても涙がにじむこのおもひで。
序盤は勝ったり負けたりしつつ、やっと他球団と競り合える状況まで持ってきたかと思わせつつ、下旬に忘れもせぬ悪夢の22-6(vsH)をくらって轟沈。そして地獄の交流戦がやってくるのであった。


6月

6/18 vsC 神産みの瞬間を見た

昨年、森脇監督が休養したのは広島に3タテをくらったそのタイミングでしたが、今年もこのありさま。二年連続で監督休養なんてことになったらどうしようかと思いました。
「神ってる」鈴木に二日連続でサヨナラホームランを打たれた衝撃には口から魂が抜けました。
巨人に3タテから始まり、中日戦の大チャンスでのTのゲッツーと春先は抑えやってたらしいコーなんとかのダイナマイトな置き土産、勝ち越せたのはヤクルトだけ、もののみごとにまさかの交流戦単独最下位。悪夢だ。悪夢はまだ続いていたのだ。


7月

7/18 vsH 後半戦はグランドスラムでスタート

このあたりからなんとなく記憶のよみがえってくる後半戦。交流戦明けは黒星スタートでしたが、西や松葉が安定感を取り戻し、山田が初勝利し、園部が活躍し、安達が打ちまくり、日ハムの連勝を止め、中継ぎリレーもかたちになり、なんやかんやで月間勝ち越し。最下位脱出も可能かと思えたのですがね、この頃は…。


8月

8/27 vsE むくわれないことばかり

うっすいうっすい層で戦っていると、少しでも欠けたら一気に喰いつくされる今のパ・リーグ事情。だからこそ、弱者は知恵をこらして戦略を練り上げないといけないわけですが…それができているのかどうか、甚だ疑問に感じたこの試合。ルーキーが二発を放って試合を有利に進めたはずなのに、継投ミスと対策不足でアッサリ逆転。やるべき人がやるべきことをやっているのか、ずっと疑問に感じていたことがはっきりとかたちになって現れました。
吉田正の活躍と中島が本領発揮してきたことが、終盤の数少ない見どころとなりました。


9・10月

9/8 vsH 未来への希望

こんなもんじゃないはずなんです。
だってこんな試合ができるのだから。
きっと次につながるはずです。
つなげなきゃいけないんです。


総括

オープン戦後の感想から。
「投手→金子が開幕からいる安心感」・・・好不調激しすぎて安心できなかった。
「守備→安達の不在は痛すぎる」・・・痛すぎるどころの話ではなかった。
「攻撃→昨年から改善ナシ」・・・本当に改善していなかった。プラスは吉田正だけ。
「助っ人→モレルとボグセビックは前途不明、コーディエは当たりっぽい」・・・前者は先が暗すぎて見えないだけだった。後者は記事を削除したいくらいに恥ずかしい。
「福良監督→宮崎と縞田をやけに買っているらしい」・・・最初は買ってみるが、そのうち姿を見かけなくなるのはいつものこと。

つくづく、見立てが甘いと感じた2016年。

アタマをころころすげ替えるのだけはやめてほしいと思っていたのですが、今年も始まるや否やコーチ陣の入れ替えが行われました。来年度も人事異動があるようですが、直接の指導者が頻繁に替わる事態に、振り回される選手は大変でしょう。良い方向に向かうようにと祈ることしかできません。
入れ替わったコーチの影響かどうかは定かではありませんが、投手陣は今年、開幕から目を疑うような四球禍に見舞われました。先発四本柱のうち、金子は理想と現実のはざまでもがき続けて初の負け越し、西が持ち味のコントロールを取り戻したのは夏になってから。ディクソンはストレートの切れを失いナックルカーブを痛打され続け、東明はそっくりさんになりました。ようやくおととしの投球を取り戻した感のある松葉は起用法に翻弄され、山崎福も信頼を得ることができず。プロ2勝をあげた山田もまだまだこれから。ドラ2近藤はそもそも起用すべきではない状態で一年棒に振らされました。
ブルペン陣も誤算が続き、その場しのぎの継投で試合を壊し、ようやく必勝リレーが確立されたのはシーズン終盤。平野の復活は喜ばしいことですが、開幕から抑えであれば風向きは変わっていたかもしれません。海田は年間通してよく働きました。吉田一を先発に戻すか8回に固定させるか、今後の起用が気になります。塚原はもともと怪我持ちなのに序盤フル回転したせいで安定感を欠いていましたが、オールスターでトドメをさされたような気がします。佐藤達は調整法から見直したほうが良いかと思います。辛そうに投げて打たれる姿はもう見たくありません。ルーキー赤間は、先発させるには早かった気もしますが、敗戦処理できない敗戦処理ばかりでしたので、ドラフト順位以上の役割を果たしてくれました。
安達の離脱でショート中島というやっつけ感あふれる守備陣形はすぐさま崩壊。打てない守れないでは勝ち星を拾えるわけがありません。負傷離脱に意図の読めない上げ下げ、たらい回しの守備位置で、なかなか布陣が整いませんでした。シーズン通してフル回転したのは西野と糸井くらいでしょうか。もっとフル回転させてもいいような人たちはいたけれど…。

吉田正・若月ら若手が抜擢に応え活躍を見せたことは今後の希望ではあるものの、チームを支えるべき中堅どころが軒並み安定感を欠いたことは口惜しくもあります。難病を発症した安達はやむなしとしても、T-岡田、伊藤など、2014年の悔しさを知る者たちが軸とならなければチームの浮上はありえません。三割を打ち盗塁王を獲得した満身創痍の糸井におんぶにだっこはもう許されません。奮起あるのみです。

強いチームを作りあげていくということがどれだけ困難なことか、2010年からオリックスを見続けてきてわかった気がします。選手の補強や首脳陣の招聘といった対策は付け焼刃に過ぎず、他チームとは異なる根本的な何かが、きっとここにはあるのでしょう。しかしちょっとしたきっかけで、それが上向きに変わることだってあるはずです。たまたま試合を見に行ったという理由だけでファンになって、毎日の試合結果を追い続けて早や6年。いいことも悪いこともありましたが、ここまできたら今さら他に目移りすることもできません。もはやダメな旦那を、いや息子かもしれませんが、そんな感じで「ヤレヤレまったくしょうがないなぁもう」と見守り続けるような気持ちです。いくら馬鹿にされようと、追いかけ続けますよ。だからいつか報われますように。オリックス・バファローズが日本一になるという夢が、いつか現実となりますように。






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