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三木聡作品は『亀は意外と速く泳ぐ』しか観ていませんが、どうも私とは感覚が合わないようだと感じました。そしてこれを観て、ますます実感しました。
あえての精神のミスキャストと発想のオリジナリティはさすがですが、上映時間120分。そのほとんどがくだらないやりとりとしょうもない小ネタです。シンプルに作れば90分で充分です。眠いし、笑えないどころかイライラしました。そんなことでイラつくくらいなら蛇口をひねれと言いたいのかもしれませんが。
主人公ハナメが自宅で骨董品屋を開くところなどは、少し客層を狙いすぎている感があります。会社勤めに疲れているジリ貧OLはあこがれるでしょう。我が家の近くにも雑貨のお店がたくさんありますが、うらやましいですもん。
麻生久美子のファッションはかわいかったです。この監督は緑色が好きなのでしょうか。上野樹理も緑を着ていたような気がするのですが・・・私も好きな色なので、服やインテリアに着目してしまいました。キャーキャーわめくのも不愉快な周波数ではなかったので、得な女優さんですね。なかなかいろんな演技ができるのだなと感心しました。
風間杜夫と松坂慶子の、古くは『蒲田行進曲』、新しくは『ゲゲゲの女房』コンビが締めるべきところを締めていました。加瀬亮は最近のヤクザ役の印象が強すぎて、なんだかかわいそう、な印象でした。
あとは、粟根まことさんをひさびさに観られたのが良かったですね。キャラメルボックスの客演ではいい存在感でした。この映画でもキラリと光っていたのは、さすがです。
あ、それから、映画とはまったくマッチしていませんでしたが、YUKIちゃんの主題歌は良かったです。YUKIちゃん自体はあまり好きではないんですけども、この曲は素直に「良い」と思いました。
評価:★★★☆☆(2.7)
~ヤスオーのシネマ坊主<第2部>~
三木聡監督ですね。この監督の映画は「亀は意外と速く泳ぐ」「インザプール」「図鑑に載ってない虫」、そしてこの「インスタント沼」と4本目ですが、前2作は良かったんですが、後2作はダメでしたね。この映画は「自分の心に素直になって、自分が信じたことに素直に従い行動することが幸せにつながる」ということが言いたいんでしょうが、テーマを素直に描写しすぎて押し付けがましく感じてうっとうしいですね。ラストで麻生久美子がそのものを叫んでいますし。
一見バカバカしくてくだらないのに、なぜか考えさせてくれるというところがこの監督の作品の好きなところだったんですけど、この映画は「ただのくだらない映画じゃないぞ。実はこういうことが言いたいんだぞ。」という監督の主張がプンプンしてしまっています。そういえば「図鑑に載ってない虫」も「すごい映画」にしようとしてしまったところが失敗しているような気がします。この監督はストーリー運びが下手という致命的な欠点があるのですから、評価なんて気にしたらダメでしょう。
ストーリー運びの下手さはこの映画でも健在で、かなり途中眠くなります。まだ出てくるキャラクターが好きだったらそれも苦痛じゃないんでしょうけど、僕は主演の麻生久美子が元々そんなに好きじゃないうえに、この映画のハイテンションなキャラクターは観ていて疲れました。服とかも凝っているのは分かるんですが、興味のない女優が何を着てようが何も思いませんからね。たぶんこの映画は麻生久美子を可愛いと思うかそうでないかで評価がかなり変わるんじゃないでしょうか。ガスを演じた加瀬亮もまったくキャラクターが合ってませんでした。監督が俳優とキャラクターの違和感を狙っているのは分かるんですが、その違和感に面白さは感じませんでしたね。
麻生久美子と風間杜夫の親子の絆についても、あえて肩透かしで最後うやむやにしているのも何だかなあと思いますね。もちろん安っぽい感動話にされても困るのですが、蔵の中身を確かめに行くところからは笑いも感動も何もないですからね。それならもうちょっと父と娘のカラミを入れた方がマシでしょう。沼から龍が出てくる展開は別にありだと思いますが、龍が出て母親が生きかえるという展開に何も感じるところがありませんでした。ここはラストなんですから、もうちょっとヒネリがほしかったですね。点数は★3ぐらいですね。麻生久美子が好きで人生に疲れているOLとかが観たらもうちょっと評価が高くなるかもしれないですが。
評価(★×10で満点):★★★