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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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2014年もあと1時間となりました。

卒論を書けずパニックになったところで目が覚めた今日(4ヶ月ぶり30回目くらい)。年を追うごとにあわただしくなっていく大晦日。急いで年越しそばを食べました。

思い返せば同じ毎日をくり返しながら過ごした365日。

厄を落として大吉ひいて。
ソチ五輪では毎日泣かされて。とくに真央ちゃんのフリープログラムは今年何度見返したかわかりませんが、毎回ステップの場面ではもう涙でかすんで画面が見えません。今後、折に触れて再生しては勇気をもらう動画の3本目になりました(ちなみに残り2本は①近鉄・北川の代打満塁サヨナラ優勝決定ホームラン②2009夏の甲子園決勝・中京大中京-日本文理の9回表)。
春からはオリックス・オリックス・オリックス…そして涙の秋と衝撃のオフ。
出雲で奈良で古事記に触れて。
本を読んで、漫画を読んでドラマを見て映画を見て…。

…くり返しのようでありながら、もしかしたらそれなりに毎日は楽しかったかもしれません。

もちろん悲しいことも辛いことも、同じぶんだけあったけれど。

 
 かたしとて 思ひたゆまば なにごとも なることあらじ 人の世の中

 (希望が大きければ大きいほど、困難もまた大きいものです)


年を経れば経るほど、欲張りになっていくくせに、臆病になっていく。
他人にも世の中にも、求めるものは増えるくせに、自分の腰は重くなる。

心も身体も「鈍」い日々だった。

それでも両の目だけは開いていたい。内にも外にも見るべきところはたくさんある。

いろんなものを見ていこう。心も身体も覆うこの贅肉ぶん、吸収するのだ。この世界を。それはまだきっとこれからも続いていくだろう明日への「税」だ。目に見えて返ってくることは少ないけれどきっとこの地の糧になっている(と信じたい)。
見えるもの、感じるもの、すべてを糧にしていこう。そんな365日を送ろう。


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部屋はようやく7割終了。

車も大掃除しなくっちゃ。

と、考える人は多いみたいで順番までは3時間。

本を片手に向かいのカフェへ。

扉をくぐればケーキがずらり。

やっぱりお茶だけじゃ、物足りないからね…。



あわただしい年の瀬を鮮やかに彩る全日本フィギュア。
今年も色とりどりの大輪の花がリンクに咲き誇りました。

優勝したのは思いがけないアクシデントに見舞われながらも果敢に高みへ挑み続ける羽生結弦選手。負傷してグレードを下げてもなお高難度ジャンプを後半に組み込み、ひとり異次元の点数を叩き出しました。フリー後にはめずらしく体調不良を訴え、精密検査を受けることとなりました。チャンピオンを襲い続ける幾多の困難。しかし彼は次々とその壁を跳び越えることでしょう。その先には未知の世界。彼の真摯な両の瞳は、我々もまだ知らぬ、技術と芸術の昇華した至高のプログラムを見つめているのだと思います。
世界を引っ張る日本男子フィギュア界の世代交代は着実に進んでいます。羽生選手の背を確実に追い続ける若き世代。銀メダルに輝いたのは17歳の宇野選手。身長が昨年に較べてずいぶん伸びましたが、ジャンプの精度はかわりません。それどころか3アクセルと4回転を習得したのはこの夏だと聞いて驚きました。ますます驚かされたのは、並みいる先輩顔負けの情熱的な音楽表現です。シニアを押しのけての銀メダルも納得の上達ぶりでした。来季はまだまだ成長することでしょう。楽しみな逸材のあいさつがわりともいえるスケーティングでした。
そして、リンクの中でも外でも、感極まったガッツポーズに涙したのが小塚崇彦選手でした。昨年、表彰台に立ちながら逃したソチの出場権。引退も視野に入れながらも現役続行すると聞いた時はいちファンとして嬉しく思ったものです。しかし怪我の影響か、GPシリーズの成績はふるわぬものでした。この全日本のSPの結果はぎりぎり最終グループの6位。フリーの中継では選手紹介のVTRすらなかった存在です。おそらく、テレビ局では表彰台圏外の扱いだったのでしょうね。フリーを滑り終えたとたんにCMに入りましたから。画面が変わった瞬間「なんでやねーん!」と机をたたいてしまいました。
もしかしたら、この全日本の結果によっては、引退もあるのかなあと危惧していたのです。
意地とプライドの4分半でした。小塚選手の他の追随を許さない美しいスケーティングは、今まででいちばんきわだっていたように思います。強い意志を感じたジャンプの着地。会場一体の盛り上がりを導いたラストに向かうステップ。そしてフィニッシュ後の幾度ものガッツポーズ。いつも冷静に見守っていた佐藤コーチの両手を突き上げた姿もまた、涙を禁じ得ませんでした。
奇しくもその曲は『これからも僕はいるよ』。
世界の中でももう若手とは言えない歳になりました。下からの突き上げも絶えず彼を追いこんでいたことでしょう。しかし、小塚崇彦はまだここにいる。これからもきっといる。
これからもきっといる。そう思っていた選手がリンクを去ることになりました。
今から思えばシーズン前から、それを示唆していたのかもしれません。フリーの『第九』は、全日本のためのプログラムである、と。日本のファンのため、町田樹選手は最高傑作を用意してくれました。
リンクの上で描く軌跡は、いつも彼のメッセージでした。それをじっくりと心で受けとめた時間は、あまりにも短すぎたように思います。その存在を知りながらいつも見過ごしてシーズンを終えていました。
フリーの中継は、実況がありませんでした。解説も指示が入ったのか空気を読んだのか、途中からなくなりました。おかげで、雑音なしに彼のスケートと曲を身体と心で感じ、画面を通して一体となるその瞬間を感じることができました。テレビ局にしては粋なはからいでした。あとから、もしかしたら局は彼の引退を知っていたのかと一瞬考え、いや協会も知らなかったことを先に知っているわけではないと思いなおし、以前からフィギュア中継に関してさんざ文句をたれてきた局に対して、はじめて「グッジョブ!」と親指を立てたくなる演出となりました。
不世出のスケーターがまたひとりリンクを去ります。
しかし「氷上の哲学者」とも称された町田選手らしい、未来と自己を正面から見つめ選び取った選択、鮮やかな引き際でした。
町田選手の引退で世界選手権の出場権を得たのは無良崇人選手。日本人では突出した男の色気と力強い3アクセルが魅力です。全日本ではその実力を発揮できませんでした。目指すところは世界の頂点。無良選手の奮起を期待します。
NHK杯で優勝し一躍脚光を浴びた村上大介選手。かつては高橋・織田・小塚選手らの次の2番手グループのひとり、というイメージしかありませんでしたが、主力選手の引退をきっかけに驚くべき飛躍を遂げました。今回は最終滑走のプレッシャーからか辛い結果となりましたが、来季も熱い表彰台争いを見せてほしいと思います。

一方誰が勝っても初優勝となる女子は、SPを終えて五輪代表の村上佳菜子選手がまさかの9位と混沌とする中フリーを迎えました。新女王に輝いたのは、SP2位から逆転した宮原知子選手。指先まで洗練された動きで小柄さを感じさせない美しいスケートでした。筋力不足のせいかジャンプが低空で、そのための回転不足判定かもしれません。本人も速さと高さの強化をはかっていることをNHK杯後のインタビューで語っていましたが、今後それらが改善されれば、ロシア勢を脅かす存在となるかもしれません。
今季倍速で成長を見せてくれたのが本郷理華選手でしょう。堂々たる自信は、技術をさらに高めてくれます。外国人に見劣りしないその身体を生かした、スケールの大きさを感じる演技をこれからも見せてほしいと思います。
そして女子においても新世代の台頭が著しい全日本でした。3位で表彰台にのぼったのはわずか13歳(21世紀生まれ…だと…)の樋口新葉選手。あふれる才能を感じるスピードとジャンプでした。メディアはすわ伊藤みどりの再来やらポスト浅田真央やら煽っています。確か村上選手の時もそうやってもてはやしていたよなあ…。まあそれはともかく、プレッシャーからかフリーでは失敗が目立ってしまいましたが、インタビューでは若者らしい悔し涙でした。今後は3アクセルや4回転にも挑戦するとか。まだ身体が変化していくのはこれからですから、どんな成長曲線を描いていくのか楽しみであります。
ちなみに3アクセルといえば、大庭雅選手が昨年果敢に挑んでいましたが、数年前から個人的に応援しているだけに伸び悩みが気になりますね…。安藤美姫さんをほうふつとさせるジャンプが魅力的なのですが、なんとかひと皮むけてほしいものです。
今大会は解説の荒川静香さんも言及するくらい厳しい回転不足判定が目立ちました。会心の出来で演技後には笑顔を見せた村上選手の、点数を見て凍りついた表情には胸が痛くなりました。同じくもうベテランの域にも入るであろう今井遥選手も点数が伸びませんでしたが、とくに村上選手は国内と国外の評価の違いにとまどうことが多いようです。浅田・鈴木両選手がいない今季、プレッシャーは相当なものであったでしょうし、さらに厳しい回転不足判定を受け、振るわぬ結果を伴って世界選手権の枠取りに挑まなければならない事実は村上選手にとって相当な重圧となるでしょうが、それは第一人者として歩まなければならない道。技のつなぎや表現力は若手選手をはるかに凌駕していました。ジャンプの癖を修正するのは大変でしょうが、世界と渡り合ってきた村上選手が自信を取り戻す日が来ることを信じています。

全日本フィギュアが終わったら、年末なんだな~と感じ始めて早幾年。
来年も熱い戦いが繰り広げられることを祈っています。


ケーキは買えなかったけれど…。

ちょっとくらい、いつもと違う何かを用意したいもの。



帰り道に見かけたお店で衝動買い。

小樽のお店らしいです。



いちごの甘酸っぱさが、たまらん~…。

イッキにいっちゃいました。

メリィ~クリスマ~ス♪

男女それぞれトップ6による最高峰の戦い。
男子は、ディフェンディングチャンピオンの羽生結弦選手が連覇を決めました。
中国大会の事故から、よくここまで持ってきたものだと感嘆しか出てきません。
当初計画していた構成を変更し、さらにミスもあって完璧な演技とは言えなかったものの、練習不足で体力がなく、痛みも残っているであろうことに加え、リンクに立つ恐怖も少なからずあったのではないかと思います。しかしこの選手の滑りには、いつもいつも魂を削り取っているような気迫がある。それをよりいっそう感じられるようなスケートでした。
オリンピックチャンピオンになった翌シーズンには休養する金メダリストが多い中、試合に出場することすら驚きであるのに、羽生選手のすごいところは技術をさらに進化させていることです。3アクセル2本を後半に盛り込むこともさりながら、瞠目したのはつなぎの濃密さ。ジャンプがパンクしても転倒してもなお高得点を叩き出せる、おそらく現役選手は誰にも真似できないであろう、驚異的なプログラムです。これが完成した暁には300点も夢ではない。この細身の身体のどこにそんなパワーが潜んでいたのであろう、ここ数年の超高速の進化はひとりだけ進む次元が違っているようです。
と、ここまで思考して、やはりたどりつくのは羽生選手が怪我していなければということから、怪我の現場である6分間練習の問題点です。選手同士の追突はこれがはじめてではないし、まして男子も女子もスピードが重視されている時代。競技時間はかかりますが4人ずつに減らして、安全性を高めるべきではないでしょうか。
銀メダルに輝いたのは地元スペインのフェルナンデス。SP5位からの巻き返しは見事でした。3位はロシアのベテランボロノフ選手。若手のコフトン選手からもロシア男子に脈々と受け継がれる貫禄を感じました。町田・無良両選手は少し残念でした。町田選手は卒論との両立で体力的に厳しかったようです。
しかし個性の違う3人の日本人選手がトップ6の半分を占めたというのは、やはりまだまだ日本男子の層が厚いことの証明だと思います。

さて一方の女子。
日本女子の連続出場記録ストップが取りざたされましたが、結局は繰り上げで本郷選手が出場。
高身長と長い手足という、他の日本人にはない武器を持っているのに、いつも自信なさげな猫背で滑るのが気になっていました。今季はそれが改善されて、外国人に見劣りしない迫力のあるスケートができるようになっていました。またロシア大会で優勝したことでますます自信をつけたのか、堂々と演技するようになり、シーズン中にワンランク、ツーランクとスキルアップしていったように思います。主力選手の引退や休養で注目度が下がっている今季。経験はライバルたちを引き離す大きな武器となるでしょう。
女子フィギュア界をすっかり席巻するようになったロシア勢。今大会も4人を送り込む今や飛ぶ鳥を落とす勢いです。しかも全員が異なる個性を持ち、見ていて飽きません。ロシアのナショナル大会はさぞや見ごたえがあるだろうなあと思います。
優勝したのはトゥクタミシェワ。バンクーバー五輪後彗星のごとく現れフィギュア界の勢力図を塗り替えたスケーターが怪我による不調から復活しました。ベテランのようにこなれた空気を醸し出す迫力と貫禄は健在。この年齢であれだけ濃密なボレロを踊れるのは彼女だけでしょう。
「若くない」との発言を聞いた際は(゚Д゚;)となってしまった15歳のラジオノワ。軽やかで華やかなスケートは年相応ですがその技術力は年齢を遙かに凌駕します。ソチは年齢制限のため出場資格がなかったかと記憶していますが、もし彼女が枠を争っていたら金メダルは彼女が手にしていたかもしれません。
繊細で上品なポゴリラヤのスケーティングは、ジャンプやスピンが流れに乗っていて、技術力の高さもとりわけ意識することなく、質の高いバレエを見ているかのようでした。ロシアらしい芸術的な滑りで魅せることのできる選手だなあと感じました。
今季はやや精彩を欠いているリプニツカヤは、成長期とエッジ矯正の壁にぶつかっているようです。それでも指先まで凛として気品のある演技は彼女ならでは。キャンドルスピンからは目が離せません。オリンピックでは世界を沸かせた才能も、ロシア勢の中では追う立場。一皮むけた姿を楽しみにしています。
ベテランだって負けてはいない、とばかりに意地を見せたワグナー。アメリカのスケーターならではの力強さと勢いある演技は、やはりフィギュアを楽しむ上でのひとつの要素でもあります。今回怪我で辞退したゴールド含め、アメリカ勢もまだまだロシアの後塵を拝するわけにはいきません。

オリンピックが終わり、新たな世界の始まりを象徴する12人それぞれの魅力を堪能したGPF。世界選手権ではどんな色彩が見られるか。来年がいっそう楽しみであります。
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さや
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自己紹介:
ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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