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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『運命の人』

沖縄返還密約事件――山崎豊子らしい、社会派で挑戦的なテーマです。

当初出版された時は文庫化されたら読もうと思いつつ、すでに発売されていることを知りませんでした。

というわけで、本編を知らないままドラマを観始めたのですが。

初回から圧倒されます。最初にラストシーン(?)を持ってきた後、過去に戻り早いテンポで登場人物のあらましが説明され、迫力ある新聞社の風景、山崎作品によく見られる貞淑な妻と一見幸せな主人公の家庭風景、それとは対照的な外務省女性事務官のすさんだ夫婦・・・。これからの展開はどうなるのかドキドキしながら、あっという間のエンドロールでした。

・・・といいつつ、気になって事件のあらましを調べてしまったのですけれども; 恥ずかしながら、この裁判のことははじめて知りました。

難しい単語と古風な言い回しが多いからかセリフ回しに硬い部分が多く見られるのは気になりますが、基本的に演技派俳優が多いので、最後までスピード感を落とさずかつ重厚な内容となりそうです。

それにしても山崎豊子さんはモックン好きなんだなー。

大森南朋のモデルがかのナベツネ会長と知った時にはビックリでした。どうして彼が野球のことだけでなく、政界問題にも顔を出しているのかつねづね不思議だったのですが、スゴイお人やったんやな・・・。

 

『早海さんと呼ばれる日』

上のドラマと同時間帯にもかかわらず、テイストは180度違うお気楽ホームコメディ。まあ、頭を使わずに楽しく観られるのもドラマの特権です。

松下奈緒は、やはりキャリアウーマンよりもおっとりしたお嬢様役が似合います。『ゲゲゲの女房』のイメージが強すぎたかなあ。はじめて観た『人間の証明』は印象的だったのですが。

こんなやつらおらんやろ~というツッコミは不要。同じ嫁として同情や反発を抱くのもNG。所詮はつくりごとですから、のん気にこたつにもぐりせんべいでもかじりながら眺めることにしましょう。ただ、かとうかず子の「つかず、つかず、つかず、離れず」という言葉には何やら感ずるものが・・・。

優梨子のお部屋のインテリアがとても素敵でしたが、あの昭和チックな早海家では見られそうにありません。早海家の雰囲気や個性的な親兄弟たちがどう変わっていくのか、楽しみです。

 

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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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