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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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「おまえの借りる映画は、女子どもの観るようなものばかりだ!」

と、ツレに怒られました。

だけど今回も、女子どもの観るようなモノ?

 

『ファイト・クラブ』

世界一の二枚目(さや選)ブラッド・ピット。

『トロイ』を観た時に、「むっちゃかっこええで~」と、

ハートマークを10個ほど飛ばしながら、周囲に吹聴してまわった私です。

まあ、そういう「かっこええ」ブラピを期待すると、大ハズレな映画。

ボクシングもプロレスもK-1もPRIDEも、いっさい興味がない。

というよりも、嫌い。

だから鬱屈を晴らすため、殴り、殴られるために集まってくる男たちの心情は、

わかるようなわからないような。

でも、暴力が哲学的テーマを損なうことなく、

優れたサスペンスに仕上げている監督の腕は素晴らしいと思います。

ラストは少しムチャのような気が・・・。

評価:★★★★☆

 

『ジョゼと虎と魚たち』

ラブストーリーは基本的に苦手なのですが、

これは適度に甘くて適度に苦い、カカオ55%。

とんがってるくせに痛々しいくらいにピュアなジョゼ。

池脇千鶴の演技が、凄い。

あとに待っているものさえなければ、ドライブデートもほほえましく観られたでしょうに。

『リミット』というドラマで見初めた妻夫木聡。

その後の演技がイマイチで、アレはなんだったの?と思ったものの、

これは刹那的な若者をよく演じていたと思います。

キャストも脚本も上出来。途中は本気で泣かされました。

なのに・・・やっぱりひっかかるんですよ。

妻夫木と関係を持つ女性キャストで唯一脱いでいない上野樹里が。

これから売り出す有望株だから、脱がせられないんだろうな・・・と。

そのうえイヤな役で、上野樹里まで嫌いになってしまいましたよ。

『のだめカンタービレ』の弾けっぷりで少し見直しましたが。

それさえなければ・・・。

評価:★★★★(4.8)

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