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3時間連続の応急救護の学科において、教官はほぼ世間話に終始していた。地震の話から予知能力に派生し、果ては飼い犬と体力自慢に至るまでラインナップは多彩であり、授業をマトモにやれば1時間半ほどで済むのではないかという勢いであった。
途中でなぜかプロ野球の話になり、教官は4人の生徒(私以外男性)に対し端から順に「どこのファン?」と尋ねていった。巨人、阪神、興味ナシ、というありふれた回答が並ぶ中、私はひそかに考えていた。
(ここでオリックスと言うと巨人ファンの教官はいったいどのような反応を示すだろうか・・・いや、ここはあえてさらにマイナーな西武と答えてみようか・・・藤井寺球場によく行っていました、とか・・・)
ところが私の手前で、なんと教官は話をまとめて終わらせてしまった。私の深謀遠慮は徒労に帰した。おそらく私が女性だからであろうが、性差別もはなはだしい。おそらくそこの3人の誰よりもプロ野球については熱く語れる自信がある。しかしそこで「教官! 私はオリックスです!」と自己主張するわけにもいかないので、その場は黙って拳をひっこめた。
さらに話は血液型に至った。「僕は何型と思う?」と訊かれた時に、つい「A型」あるいは「O型」と答えてしまうのはなぜであろう。人口比率からして無難な方を選んでしまうのは大衆迎合的選択である。とわかっていながらも思わずどちらかを口にしてしまう。私の場合、たまに「A型?」と言われるくらいで、たいてい「うーん、わかんない」と言われる。そして「AB型」と言うと「ああー!」とやけに納得されるのがどう受け止めていいのかわからず複雑なところだ。それはさておき、偶然ながらその場にいた4人は全員血液型が違った。教官は少女雑誌に載っているような血液型別性格を滔々と述べた。「AB型は頭がいいんだよ」。そんなことは決してない。
もちろんきちんとした実習も行われた。金髪碧眼の美女(名前もあったが忘れた)を相手に人工呼吸と心臓マッサージの練習である。思いのほか体力が要った。しかも人工呼吸がヘタクソで空気が漏れまくっていた。実践で使えるかどうか怪しい。
第2段階では原付講習も希望で行えるようになっている。「乗ることはないだろうけど、受けておいたほうが良いかな?」とツレに言うと「やめたほうがいい」と即答されたため、あきらめた。
4月も下旬に入っていた。半年計画は仮免にストレート合格したことで、3ヶ月計画に短縮されていた。そしてさらに欲望は深まる。「GWまでに取れたらいいな~」
過程はいつの間にかみきわめを残すのみとなっていた。