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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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行ってみたいな~と思いつつ、その遠さになかなか腰の上がらなかった十津川温泉。

数年ぶりに、訪れてみました!

 

十津川といえば、「秘境」とも呼ばれる奈良の最果て。

数年前、日帰りバスツアーでつり橋と温泉に行ったものの、自力で行くには電車とバスを乗りつがなければなりません。

所要時間、計算すること6時間。・・・。

東京に行くほうが近いやないかい!

 

でもでも、源泉かけ流しの魅力には勝てません。

少しでも乗り遅れると即アウトの秘境へ、いざ出立!

 

まずはJRで五条へ。万葉まほろば線経由で和歌山線に乗るのははじめてです。

しかし、到着前に思わぬ事態が。

なにげなく聞き流していた車両アナウンス。「和歌山線ではICOCAは使用できません」・・・。

(;゚Д゚)

普段ICOCAで行動している私、もちろん奈良駅ではピッと鳴らして入場しました。

しかも、五条から乗るバスも当然ICOCAで払うつもりでした。わざわざ奈良交通に電話で「八木新宮線はICOCA使えますか?」と問い合わせまでしました。そのために5000円もチャージしました。

あわてて停車中の運転席(ワンマン)へ走る私。

「あ~では証明書を書きますので、これを見せて取り消ししてもらってください」「五条駅でできますか?」「和歌山線ではICOCAは使えませんので取り消しもできません(キッパリ)」

(;゚Д゚) ・・・バスどころか、明日もICOCA使えんやん・・・。チャージしたのに・・・5000円も・・・。

というわけで、その場で電車賃を払うことになりました。念のため1000円札をたくさん用意しておいてよかった・・・。

まだあったのか、ICOCAの使えない駅が。

五条で降りて、イオンまで歩き昼食と買い物をすませ、すぐ隣の五條バスセンターでバスを待ちます。

乗車するのは奈良交通の八木新宮線、近鉄八木駅から和歌山の新宮駅まで6時間30分かけて走る日本一長い路線バスです。

普通の路線バスと違って座席は観光バス風の長旅仕様。ICOCAが使えないため(泣)整理券を取って座ります。乗客は10数人でしょうか。皆観光客のようです。

整理番号といえば、普通の路線バスはデジタル表示なのですが、この八木新宮線の整理番号は1から109まであるため、モニター画面で30番ずつ表示されるようになっています。横には次の停留所や、主な停留所までの所要時間も映しだされ、有名な観光地の手前では「○○は次の停留所で・・・」などと教えてくれる、親切な路線バスです。車内が騒がしいとアナウンスが聞こえなかったりするので、すべてのバスがこうなればいいのになあ。

五條バスセンターを出発してしばらくすると、賀名生(あのう)梅林が見えてきます。窓が開いていれば、きっと爽やかな香りが漂ってくるであろう山腹を覆うばかりの梅の数です。お天気の午後、多くの花見客が歩いていました。月ヶ瀬も良いですが、こちらの梅も観がいがありそうです。

 

風景は次第に山深く、坂道をくねくねと登ります。

眼下には色濃い水をたたえるダム。

利用する人がいるのだろうかと不思議なほどに山道に突如として現れる色あせたバス停をいくつも通過し、バスがひた走るのは168号線。

鉄道が通らない十津川へのアクセスは、この国道のみとなります。

2年前の台風12号は紀伊半島に甚大な被害をもたらし、幹線道路が遮断された十津川村は一時期全村孤立してしまいました。

道すがら、「がんばろう!」の幕をいくつも目にしました。

復旧工事は今もなお、続いています。

 

五條バスセンターを出発すること、1時間半。

上野地というバス停で、トイレ休憩が入ります(ちなみに最初の休憩は五條バスセンター)。

ここは有名な谷瀬のつり橋があるところ。20分もあるということで、行ってみました

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渡ると帰ってこられないかもしれないので、眺めるだけ。

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以前渡った時は、ぐらんぐらん揺れて、怖かったです。『探偵! ナイトスクープ』では地元のおっちゃんが単車で渡っていましたが、今でも地元の人はバイクや自転車で渡っているのでしょうか。

 

谷瀬のつり橋といえばもう十津川ジャン! と思いきや、バスはまだまだ走ります。なにせ十津川村は日本でいちばん広い村。

次の休憩地である十津川温泉には、1時間もかかりました。

眠気に負けてうたたねしてしまっていた私は寝ぼけたまま降車し、そばの商店で雑誌とジュースを買ってしまうという愚行を犯してしまいました。ちなみに目的地はあと5分。

 

ようやく、着きました。

トンネルを抜けると、今宵の宿であるホテル昴です。

 

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家を出たのが10時半、到着は16時半。ホントに6時間かかりました・・・。

 

さて、夕食まで何をするかといえば。もちろん、温泉です。

ただし、プールです。

なんと! 温泉水をひきこんだプール! 100%源泉かけ流しをうたう十津川、なんて贅沢な!

オフシーズンだけあってガラガラ。ひさしぶりに、ちゃんと泳ぎました。しかし、体力なくなったな・・・。25m何本も泳ぎきれないとは・・・。あとケチらずゴーグルを借りるべきでした。

 

30分もしないうちにバテたので、ご飯を食べに向かいました。

夕食つきのコースではないので、レストランにて「とつかわ御膳」を注文。

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きのこがでかい!

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十津川名物という「むこだまし」が付いていなかったのが残念ですが・・・。

チーズの上のゆべしにびっくり。これがウマイ! 絶対買って帰ろうと決めました。

これでもうお腹いっぱい、大満足!

 

そして今度はお風呂へ。露天風呂では夜空を眺めながらのーんびり。満天の星空・・・というわけにはいきませんでしたが、ひとすじキラリと見えたのは流れ星?

陶器風呂はお椀のかたちで、思わず「オイ、キタロウ!」とつぶやきたくなります。お湯はちょっとヌルリとしていて、いかにもお肌にききそう。実際、花粉と黄砂でやられぎみだった身体の炎症がキレイにおさまりました! ビバ温泉効果!

 

そしてこのプランは夕食別のため、「夜食」が付いています。

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缶ビールまで!

おにぎりは翌日のお昼ごはんとなりました。

 
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