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『天地人』
最後まで印象の薄かった景勝が哀れなり・・・。
第1回時にはどうしようかと思った兼続が、割と見られるようになってきたのは、妻夫木くんのがんばりだと思いますが、それでも人物像の魅力がまったく伝わってこない、物語全体の視点のバラバラさはいかんともしがたかったです。
主人公の最期がその父親と同じシチュエイションだったのには、「この死なせ方が好きなの?」と一瞬思ってしまいました。たぶん、あえてだとは思いますが・・・そう感じてしまうんだよなあ・・・。
文句言いつつ習慣で最終回まで観続けてしまいました。そういう人、多かったのでしょうか。あの視聴率は。
来年に期待します。
『JIN-仁-』
すばらしいドラマでした。最初から最後まで目を離さず、時には涙し、時には安堵し。今年のしめくくりにこんなドラマが待っているとは思いませんでした。
綾瀬はるかの好演が視聴率を伸ばした、というような報道がありましたが、綾瀬はるか「も」すばらしかったことは確かです。
もちろん、主役の大沢たかおの熱のこもった演技に「も」魅せられましたし、まるで現代によみがえったかのような坂本龍馬を演じた内野聖陽に「も」感動しましたし、あの細さで江戸の花魁? と最初は訝った中谷美紀の美しさに「も」ホレボレしましたし、武田鉄也「も」桐谷健太「も」小出恵介「も」麻生祐未「も」ドラマの質を向上させていました。和の色をきかせた壮大な音楽「も」現代と過去をオーバーラップさせるオープニングの映像「も」見事でした。。
よーするに、すべての要素が、うまくかみあっていたのでしょう。良質なドラマには視聴者もついてきますから。
ただひとつ、文句をつけるなら・・・。
「いちばん重要な謎が解明されてないじゃないかよー! あんだけひっぱっといて、結論なしかよー! 続編を作るつもりなら、作りますってちゃんと言ってくれよー! 映画なのかドラマなのか、それくらいはっきりさせてくれよー! 生殺し状態じゃんかよー!」
やっと・・・
やっと始まりました・・・
どれだけこの日を待ったことか・・・
なのに、どうしてよりにもよって亀田-内藤戦とカブるのか!
リアルタイムで観られなかったじゃないか! しかも内藤負けるしさ!
ブツブツ言いながら観てしまうところが、すでにテレビ局の術中にハマっているわけですが。
仕方ないので、録画してじっくり鑑賞しました。
「気合い」を感じる作品というのは、世の中には多く存在します。名作や名画と呼ばれているほとんどがそうでしょう。すでに触れているものは私の心に深く刻まれ人生の指針となり、あるいは血や肉となり息づいています。まだ感じられていないものもこれからの生活に多くの期待を持たせ、道しるべとなります。
司馬作品は十代の私に数多くの衝撃を与えましたが、中でもこの『坂の上の雲』は特別な作品です。
1回目は高校生の時。「卒業までに司馬遼太郎全集を読破する」と決めていたので、ノルマのごとくページをめくって、一応読了しました。
2回目は大学生の時。文庫を買って読み始めたら、何にも話を憶えていないことに気づきました。どうしてこんなすごい作品をきちんと読まなかったのかと反省しました。
3回目はドラマ制作が発表されてから。気合いを入れて臨んだにもかかわらず圧倒されてしばらくは立ち直れませんでした。
私という人間の奥深くにある核のようなものを刺激されたのです。日本人としてのアイデンティティ、と言ってもいいかもしれません。もっと大きく言えば、それは何千年も続いてきた人間の営みにも近い原始的な部分です。
司馬先生がこの作品でくり返し述べるのは、「日露戦争に勝利したことで、日本は軍事国家となり太平洋戦争への道をひた走ることになった」ということです。現代史のターニングポイントである第二次世界大戦へのきっかけとなったのが、この作品の舞台である日清・日露戦争。その裏にあったのは日本の急激な西洋化。それは開国から始まる明治維新が行われたことによるものであり、長く続いた江戸時代の鎖国と封建社会の反動です。こうして歴史は太古から多くの因果が縒り集まった一本の糸で綴られていくものであり、その結果として今が、私という存在があります。歴史を学ぶ意義を教えてくれたのが、この『坂の上の雲』なのです。
世界的にも例をみない無血開城によって日本はその歴史のページを新たにめくることとなりました。話は、世界の中の小さな日本が目を覚ました、国家的昂揚感の熱を帯びる小さな国の小さな町の小さな家族から始まります。
少年たちにも夢を見る自由をはじめて与えられた時代。全速力で駆ける若き英雄たち。その坂の上には一朶の雲。これから起きる歴史の大きなうねりを知るや否や。
司馬先生の文章をそのまま読み上げる渡辺謙のナレーションで重厚に幕を開けましたが、セットの小道具や演出、司馬作品らしいユーモアも欠かさない、スタッフの方々の思い入れを感じました。司馬遼太郎の「気合い」が詰まったこの作品に真摯に向き合い、「気合い」を入れて製作に臨んだのがわかります。
第1話のラスト、日本が購入した軍艦を見送る正岡子規の目に涙があふれる場面がありましたが、あれは演出ではないように感じました。つまり、子規演じる香川照之の自然な動作なのではないかと。西洋からサル真似の上手い猿と嘲られる日本が、屈することなく世界に向かって漕ぎだした、歴史の動いた瞬間に居合わせた感動を香川照之という俳優=子規は感じていたのではなかろうかと。キャストにも「気合い」が入っている作品、きっとドラマ史に残る名作になると思います。期待は確信へと変わりました。
もうすでに来年が待ち遠しい。
『JIN-仁-』
タイムスリップという使い古された導入ながら、展開は目新しくて本当に面白い。1時間があっという間に過ぎてしまいます。
「歴史を変えてしまうのではないか」という不安、タイムスリップものなら必ず起きてしまうその流れに、仁は「歴史は巨大」であり、「自分はちっぽけ」であるということに気づいて、この時代でありのまま生きることを決意する・・・とまどいから強い意志へと変化する、主人公の心の動きに、自然と共感することができました。
綾瀬はるか演じる咲ちゃんが本当にかわいい。一生懸命で、いじらしくて。おそらく仁先生に恋をするという展開になるのでしょうが、先生には現代に未来という恋人がいる。しかも彼女に瓜二つの花魁が現れる。あやうし!
このまま、医療助手としてワーキングウーマンの先駆けとなり時代を切り拓くというのもアリですが、やっぱり咲ちゃんの想いが実ってほしいですね。
『不毛地帯』
よし、ドラマ化もされることだし、原作にチャレンジしよう! と本を買ったはいいものの、1話目にして、追いつかれてしまいました。
商戦の世界など、私もちんぷんかんですが、さすが山崎豊子先生、わかりやすくて迫力があります。
それよりも最初のシベリア抑留の場面は、読んでいるのが辛くてたまりませんでした。戦争が終わっても日本人の戦いはまだ続いていたのだという、今まで知らずにいた歴史を叩きつけられました。ドラマではかなり割愛されているのが残念ですが。
『白い巨塔』の視聴率には追いつけないようですが・・・舞台が商社、というなじみのないものですからね。仕方ないです。
キャストもさすがの粒ぞろい。注目は松重豊。いろんなドラマで名優ぶりを発揮していますが、今まで見たことのないちょっと小賢しい、いかにも利用されそうな役回り。あのねちこい笑顔が、たまりません。
『東京DOGS』
重いドラマ好きの私にしてはめずらしく、ひさしぶりにかるーい月9を観ています。
小栗旬&水嶋ヒロ+吉高由里子という魅力的なキャストに惹かれたのですが、ストーリーも謎めいていて、続きが気になる展開です。
それよりも主役ふたりの掛け合いがばかばかしくて、おもしろい。小栗旬も『花男』時代に較べたら、かなり上達したなあ、という感じです。はっちゃけ水嶋ヒロも新鮮。
こういうドラマも、たまにはいい。
『天地人』
見逃すな! 「さすが兼続」「兼続あっての上杉じゃ」は今週も8:35!
さあ~て、来週のどじょっこホイは!?
・・・てな序盤から、ようやっとついに米沢入り。
景虎→信長→秀吉→三成、とお目当てを変えつつ我慢に我慢を重ねてきましたが、最後の砦、菊姫様まで身罷られたとあっては、もう何を頼りにしてよいのか・・・。あと少しだけど・・・。
ま、貫禄でてきましたね、妻夫木くんも。
『官僚たちの夏』
見ごたえのある作品でした。
もともと「昭和」の雰囲気が好きな人間です(感覚が古いとか、昭和顔だとか言われるからではありませんが・・・)。
昭和を美化したような作品ではなく、「昭和の時代」とか「昭和の事件・事故」と言ったドキュメンタリー形式で回顧する特集などがあると、つい見てしまいます。
歴史の道は一本道。あの頃があって今がある。
戦後、まだ傷も癒えぬ日本が一大国家となるまでに復興を遂げたその陰には、国家の、国民のために奮起した官僚たちがいた。
政治・経済というとっつきにくいテーマながら、毎週わかりやすい主題を置いてくれたので、当時のことを知らないながらも順応することができました。最後がちょっと救いのない終わり方になってしまいましたが、「今」は彼らの理想とする社会でないことは明らかなので、仕方ないのかもしれません。
もちろん、これも「美化」されているであろうことは想像がつきますけれども・・・。
主人公のライバルを悪役として描かないところも見事でした。彼らにも彼らなりの信念があり、その根底には日本の将来を憂う愛国心があること。キャストの行動にぶれがないことも作品を引き締めていました。
個人的には、桂ざこばに助演賞。
『救命病棟24時』
まず、主題歌がすばらしい。やっぱりドリカムは良い。救命にドリカムは必須。
で、中身ですが、
ユースケ・サンタマリアのおとろえぶりが悲しい。
『お見合い結婚』の演技は良かったのに、最近得意の三枚目キャラは大泉洋に取って替わられて、クールな役が増えましたが、似合ってないです。
今回も、江口洋介と対峙する場面が多いのですが、完全に負けてるんです。
回数を減らしたためなのか、澤井先生の行動にイマイチ一貫性を感じ取れなかったのも残念。
最終回は彼の信念みたいなものをやっと(!)実感して、良かったです。
進藤先生はあいかわらずスーパードクターですが、小嶋先生もそれにだんだん近づいているだけに、新米救命医師たちと進藤先生の間にいる通訳みたいになってしまって、小嶋先生の存在感が薄かったです。中途半端に技量がある塙先生も同様。なにかもうひとつ色をつけないとバランスが難しいのではと思いました。かといって恋愛には陥りそうにないし。それはイヤだし。
冬にスペシャルがあるようですが、今後の救命はどう展開していくのでしょうね。
『派遣のオスカル~少女漫画に愛をこめて』
このタイトルを目にしたら、もう観るしかないではありませんか。
『ベルばら』を愛する派遣社員が、理不尽なコストカットを展開する社長ジュニア相手に奮闘する物語。
NHKですが、かる~く笑いながら観られます。いや、派遣切りだロストジェネレーションだなんだと、実際問題は全然軽くないのですが。
しかし、これは『ベルばら』フリークしか楽しめないかもしれませんね。随時差し挟まれるカット、セリフに感動を思い起こすことができるのもファンならでは。主人公の勝子が立ちあげているサイトの名前「ル・ルー」の由来は知る人にしかクスリと笑えませんし、勝子が自分を奮い立たせる時に心の中で叫ぶ「弾こめー! 進撃!」は、漫画を読んでオスカルや衛兵たちと一緒に腕を突き上げた人間にしかわからない昂揚ですよ(言い過ぎか)。
もちろんファンである私はいかようにも楽しめますが。
すっかり俳優業が板についてしまったチュートリアル徳井ですが、こういう厭味たらしい役も意外に似合いますね。社長令息にはいささか見えませんが。今後、コストカッターに変化が出てくるのかどうか、楽しみです。
ドラマではほとんど見かけない田中麗奈も違和感なくはっちゃけてます。『ベルばら』を熱く語る姿は堂に入っていますし、凛々しい容貌もオスカルの気質あり。派遣の身ながら会社と戦う勝子に感情移入できそうです。
これからは私も心で叫んでみようかな、「弾こめー! 進撃!」