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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『HUNTER-その女たち、賞金稼ぎ-』

正直、盛り上がりに欠けた展開はウーンという感じだったのですが、個性豊かな女優陣と脇を固める男優たちの頑張りのおかげで、最後まで観られるドラマに仕上がったと思います。

人が入れ替わっても、ファッションスタイルが変わっても、ちゃっかりゴレンジャー風になっていたのは面白かったです。米倉涼子の赤いコートもさりながら、山口紗弥香の青いコートも素敵だったなあ。

ゲストもなにげに充実でした。おお、岡達さん発見!

 

『南極大陸』

最終回の録画を観るのは休日前にしようかなあと思っていたのですが、ガマンできずに観てしまいました。

案の定、  号  泣  。

映画を観たから結末はわかっていたんだ・・・タロとジロしか生き延びられないって・・・。

でも、でも、

「がんばれ、リキ! もう少しだよ! もうちょっとで倉持が迎えに来るよ! がんばって!」

と、涙で霞む画面に向かって声を送ってしまう衝動は止められませんでした。

冷静にドラマとして観れば、脚本もダメ、演出もダメ、役者も活かせず音楽の無駄遣い、充分に駄作の部類に入るとは思うのですが、名優(犬)に助けられたというべきでしょうか。

キムタクはがんばっていたと思うのですが、がんばってることがわかっちゃダメなんだよねえ・・・。だから主役は緒方直人にしろと・・・。香川照之のヘンな京都弁にこだわるなら、なにゆえ初回で子どもに背負われた赤ん坊は一年経っても赤ん坊のままなのか・・・その下の子か? と、細かいところの演出がちょこちょこと気になってしまいました。概して、キャスティングやロケにこだわるドラマは、脚本や演出までお金がまわらないのかショボくなってしまうことが多いです(NHKをのぞく)。

まあ、でも、キャストや製作側の気合いは伝わってきたと思います。

一年ぶりに会った倉持を警戒するタロとジロに、切なくなってしまいました。まだ学生の頃、両親と旅行に行くために猫たちを一週間ペットホテルに預けたことを思い出しました。今思えば、もっとサービスの良いところはいくらでもあったろうに、近所だからという理由だけでそこを選んでしまいました。一週間後連れて帰った時、マイの形相は変わっており、私たちから逃げまわって物陰に隠れ、元通りになるのに数日かかりました。たとえどんな理由があったにせよ、人間たちの事情は動物には伝わらないし、「捨てられた」と思ったに違いありません。また置き去りにされた場所でどんなこわい目に遭ったのか、人間は知りようもありません。それからは一泊以上の旅行はしませんでした。私が嫁いでからは、ペットシッターさんを頼むようにしました。でもその一度のあやまちは、深く心の傷となってふたりが天国に旅立った今もなお残っています。犬たちの亡骸を目の当たりにして、あえて悔し泣きにくれることのなかった倉持の演出は、唯一印象的でした。

録画を観た次の朝、目がパンパンだったのも案の定でした。やっぱり、休み前にすればよかった・・・。

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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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