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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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カラスの親指

凸凹詐欺師のタケとテツのもとに転がり込んできたまひろ・やひろ姉妹とやひろの彼氏。5人は協力しあって、ある一世一代の大勝負に賭けて出ます。
…出るのですが、出るまでが、なっがいなっがい!
160分もあるので見る前から不安だったのですが、とにかく長い。余計な部分を省けばせいぜい135分くらいで収まるはずです。出演者・物語に不満がなかっただけに、そこだけが残念です。
芸達者な阿部ちゃんは言わずもがな、村上ショージが案外いい味を出しています。もちろん、演技は標準語含めて「ドヘタ」なのですが、「なんで村上ショージやねん」という疑問は最後の最後で解決します。これが普通の俳優であればこのラストのどんでん返しは成り立たなかったかもしれません。
『あまちゃん』前の能年玲奈ちゃん。やはり透明感のある輝きを放っていました。最初は誰だかわからなかった石原さとみも、一風変わった小柳友も好演でした。
ストーリー展開にはちょっと無理があったり、ダレてしまう部分もありましたが、大博打の詐欺をしかける場面には迫力があってハラハラドキドキ楽しめました。ただやはり冗長すぎてタイトルにもなっている「親指」の場面が死んでしまっているような気がします。ラストシーンも、村上ショージの演技力がもう少しあれば、感動できたかもしれません。芸達者で演技の上手な芸人も大勢いますが、彼はその意外なひとりではなかったようです。

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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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