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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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今年はがんばって、スタート前に起床しました!

朝ごはんを用意しながら、号砲を待ちます。

 

序盤での早稲田・大迫選手の飛び出しは想定内。

予想外だったのは、他のランナーが彼にあまり遅れを取らなかったことでしょう。2区ではやばやと首位交代してしまいました。設楽啓選手の走りに今年の東洋大の強さを予感しました。

昨年のごぼう抜きが記憶に新しい東海大・村沢選手の不調(といっても区間3位だから、立派なことには変わりないのですが・・・)がちょっと残念でした。変わりに新たなヒーローに躍り出たのが青学大・出岐選手。青学のイメージを覆す快走でした。リードを守り切った以降の選手の活躍も立派でした。新たな旋風の予感です。

個人的に応援している駒大は、村山・油布選手が思ったより伸びなかったのが残念だったかなあ。後半に際して少し厳しい差がついてしまいました。

 

はじめてトップで襷を受け取った柏原選手。

前に誰もいない状況で、柏原はどんな走りを見せるのか?

実況も解説も、興味はそこに尽きたと思います。

前を走る選手を次々と驚異的なスピードで追い抜いて行った過去3年間。駅伝界を揺るがした新・山の神のラストランを見届けようと、多くの観衆が箱根の山に集まりました。

(正直、観衆が制限されていれば、最短コース(道の端)を通れてもうちょっとタイムが縮んでいたのでは? と思わないでもありませんが・・・)

しかし不世出の山登りのエキスパートは、我々の期待を裏切らず、いやむしろ想像以上の走りを見せてくれました。

4年連続区間賞、そのうち3回の区間新。今後破られるのは不可能なのではないかと思うほどのタイムを叩き出した彼は、その歴史に足跡を刻み最後の箱根を終えました。

注目されたこと、昨年の21秒差、キャプテン就任、震災による故郷の苦難、つらいことはたくさんあったかと思います。しかし彼はそれをすべて受け止め、浄化し、高みを目指しました。箱根から、世界へ。彼の未来が輝くものであれと、願います。

 

圧倒的な走りで往路新記録を打ち立てた東洋大。昨年までの、柏原頼みの面影はありません。誰もが2秒ちょっとの重みを感じ、責任を背負って走ったその強さは、13校ものチームを繰り上げスタートにさせてしまいました。早稲田、明治、駒沢などの伝統校の鍔迫り合いに加え、ぱっと見にはわからないシード権争いもますます面白くなりそうです。

心配だったのが東農大・津野選手。あきらかに悪い状態で、放送時間内にゴールできませんでした。どこかに痛みを抱えていたのか、あるいは脱水症状なのか、途中棄権させてあげてほしい雰囲気でしたが、無事にゴールしたと知り安心しました。トップより遅れること41分。シード争いからは圏外となってしまいましたが、津野選手が懸命の走りでつないだ襷、明日も途切れることなく各選手に渡りゆくことを願います。

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