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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『信長協奏曲』
漫画喫茶に行った際、ドラマ化作品のためか目立つところに置いてあったため、なにげなく手に取って読んでみたら…。
これがめっぽう、おもしろい。
「高校生が戦国時代へタイムスリップし信長になる」という設定自体は、ありがちに思えますが、主人公がさして違和感を抱かずに戦国時代になじんでしまい、それなりに戦国生活をエンジョイしてしまうところが斬新でした。現代では異端であったかもしれないサブローの「空気の読めなさ」と「周囲への不干渉」が、現代の価値観や正義感を当時の人々へ訴えがちになる他のタイムスリップものと一線を画しているのだと思います。しかも対象は信長。超合理主義で現代的でもある信長が、生や愛の尊さを説いても不自然になるだけです。
ですから、ドラマのサブロー像が「ありがち」なキャラクターになってしまっているのが、残念でした。ふわふわゆるゆる殿様LOVEな漫画の帰蝶も目新しかったのですが、ベタなツンデレキャラになってしまっています。
とはいえ、原作のサブローも帰蝶も、生身の人間が演じるのは非常に難しいキャラクターですし、ドラマというメディアで見せるにはこういう造形にしかできないのかもしれません。
まあそれは良いのですが、ストーリーにも綻びが見られます。創作ものの歴史ドラマはしょせんファンタジー。別に史実がどうのと言うつもりはありませんし、おもしろければ別に信長が平成の高校生であろうと実は女であろうと別に良いのですが、そこまでおもしろいとは決して言えない脚本ですし。斎藤道三が帰蝶を武田に嫁がせようとした、などというエピソードはさすがに無理があるかと。それを言うなら、小栗旬が高校生を演じるのがいちばん無理があるか…。
恒ちゃんがやたら目立っているのも、まあ、大人の事情ですかね。こちらは原作より良いですね。イケメンだからかな…。
明智光秀が実は本当の信長という設定も、「信長は光秀に殺される」というラストを誰もが知っているだけに、がぜん興味の湧く原作ですが、まだ完結していません。
早く読みたいな…。

『マッサン』
今日本でいちばんカッコ良い男・玉山鉄二。そのご尊顔を毎朝拝めるとは!
前作が前作だっただけに、ストーリー自体にはさして期待せずに見始めたのですが、これは当たりも当たり、大当たりですね。
ヒロインは朝ドラ史上初めての外国人。はたして目の肥えた朝ドラ視聴者層に受けるのかというところも見どころのひとつでありましたが、エリーを演じるシャーロット、話すこともできない日本語の膨大な台詞を憶えるだけでも大変でしょうに、感情をこめて演技しなければならない負担は今までのヒロインの何倍も大変な作業でしょう。しかしさすが日本の朝の顔を射止めただけあって、素晴らしい演技の毎日です。
玉鉄との相性もばっちりなようです。言い争いやボケツッコミの間は絶妙ですし、ふたりの愛もきちんと伝わります。
その玉鉄、実際の竹鶴さんが見たらどう思うかわからないけれど、住吉酒造を辞めてからはニートのくせに亭主関白をふりかざすダメ男になりさがってしまいました。少し改心したようですが、イケメンなのにちゃんと「しんきくさい」男に見えますから、さすが演技は達者です。
メディアは『ごちそうさん』の嫁苛めが反響を呼んだこともあって、ピン子や相武紗季の「イビリ」をクローズアップしていましたが、実際は長引きませんでしたので、そこはほっとしました。ひたむきなエリーはご近所のみんなに愛されているほうが似合います。
これから晩年まで演じなければいけないシャーロットは、ますます日本語の上達が要求されますが、最後まで頑張ってほしいですね。ついつい、はじめての日本で苦労するエリーと重ねて応援したくなっちゃいます。



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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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