『闇金ウシジマくん2』
今回は片瀬那奈的ポジションがなく、代わりに綾野剛が出演するようです。売れっ子だなあ。
1話を観た限り、またもやお金で身を持ち崩す人びとが次々出てくるようですが、とりあえずホスト遊びと借金はするまいと固く心に誓いました。
今夏公開の映画も製作されているようですが、そういえば映画の1作目を鑑賞するのを忘れていました。
『ごちそうさん』(承前)
「悠さん、浮気する」の巻。
いや、悠さん的には浮気ではないのでしょう。理屈っぽい男は浮気の定義を自分の中で勝手に定めています。妻に黙って仕事前に幼なじみと会って話をすることや、夜に未亡人の家に行ってカレーを食べることや、涙する女性をうしろから抱き締めることは、悠さん的には浮気ではないのでしょう。もっとも、朝ドラ視聴者の大半を占めるであろう主婦層に、その理屈が受け容れられたかどうかは定かではありませんが。しかし「悠さんさいてー! 源ちゃんの方が百倍いいわ!」と言いたくなるには至らないほどに、源ちゃんが希子の淡い恋心を打ち消すくらい独身貴族を満喫している日常が先に描かれていたので、結局女目線からすれば身勝手にもほどがある悠さんを許さざるをえなくなりました。
しかし唸らされるのは、め以子に全面的に肩入れできないように描かれた脚本です。亜貴子の病院に突撃して、「夫に近づくな!」と断言さえすればいいものの、一見言い分を聞くという並列の姿勢を取りながら、結局は妻の権利を嵩にかけて根掘り葉掘りいやな思い出を聞き出すという、はからずもネチネチ攻撃を仕掛けて墓穴を掘ってしまいました。喧嘩慣れしていない苦労知らずのめ以子らしいといえばらしいのですが、当事者からすれば底意地の悪い仕打ちだろうなあ、と。もちろん、妻の気持ちを理解せず口を割らない悠太郎のせいですが。
結局、土曜日の15分で「振られました、戻りました、ごちそうさんでした」と、この問題は解決しましたが、悠太郎と亜貴子の間には深い結びつきがあって、それは恋だの浮気だのという薄っぺらい言葉では表現できない関係性なのでしょうが、それを悠太郎が説明しめ以子が理解するという過程を15分で描くのは無理があったのでしょう、よくわからないうちに元サヤに戻り、お話は希子の恋物語にシフトするようです。
男と女が恋をして、愛に実って夫婦となったのち、やがて愛は情へと変わり、空気になります。生きていくうえでなくてはならないが普段は意識しないものとはよく言われる譬えではありますが、女は男より情を重んじる生きものであるがゆえに、空気のような扱いには耐えられないのです。男は空気を甘受しながら刺激を求め、家の外にふたたび恋を探します。恋の果てに命の種をまき散らすのが太古からの男の役目とはいえ、なんと都合のよい生きものであることか。夫婦になることは、孤独に耐えること。それもまた太古から変わらぬ女の宿命であるのかもしれません。
ま、朝ドラにドロドロはふさわしからず。このエピソードは忘れて、次の「ごちそうさん」を楽しむことにいたしましょう。
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