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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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とくにすることもないのでボンヤリテレビを眺めていたら、映し出されたのが高校サッカーの決勝戦。
甲子園と違って、国立競技場で行うのは準決勝以降だということも今年はじめて知りました。

キャッチコピーのうまさもさりながら、実況中にちょいちょいチームやその周囲のエピソードをはさむのも箱根駅伝を彷彿とさせる、日テレらしいスポーツ中継の手法です。ともすれば目を離しがちなサッカー中継も、飽きずに観るどころか途中から夢中になって観戦してしまいました。

2-0になって、こりゃ星稜で決まりかな、と思いかけたところでのまさかの同点PK。
延長も進んで、これはPK勝負かな、富山GKのPK職人がどんな仕事をするのかな、と期待しかけたところでのまさかまさかの逆転ゴール。
高校野球だろうがオリンピックだろうが、残りのチャンスわずかでも逆転劇は起こるもの。あきらめない気持ちの大切さをまたしらしめる劇的なゲームでした。
延長に入って、キックをゴールポストにはね返された星稜と、ネットを揺らした富山第一。その差がいったいどこにあったのか、勝利の女神のささいな気まぐれであったとしか思えないほど、観ている者には判別つきませんでした。しかし優勝と準優勝では天と地ほどの差があります。終了のホイッスルが鳴った瞬間、国立の芝に膝をついて涙を流した星稜の選手たちの心境を思うと胸が痛みました。
サッカーというと、関東や東海のイメージがありましたが、最近は地域差がなくなってきているようです。これも高校野球と通じるものがありますが、すわ越境入学の問題とつなげて報じるマスコミには首を傾げざるをえません。個人的には、どこの出身であろうとその地に3年間も暮らしていたら代表を名乗ってもおかしくないであろうと思うし、まして雪深い北陸の地では屋外競技の練習には不利なことも多いであろうし、外に出て行った選手には地元に進学してほしかったなあと思うことはあっても、来てくれた選手に他意を抱くことはないのですが、一般的にはやはり批判的な姿勢が受け入れられやすいのでしょうかね。
それはそうと、サッカーのイメージがない奈良代表はどこだったのだろうと調べたら、一条という県立校が出場していました。そして一回戦で星稜に4-0という野球のようなスコアで負けていました。結果的に準優勝校が相手だったのですから、恥ずかしくはない成績でしょう(たぶん…)。野球やラグビーは全国的に強豪ですが、サッカーはまだまだ後進県のようです。
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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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