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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『猿飛三世』

佐助のヘタレ設定が途中からどこかへ行ってしまったような気がしないでもありませんが、さわやかなラストシーンが印象的でした。続編や番外編があってもおもしろいかも。

 

『ゴーイング マイ ホーム』

主役でもないのに「山口智子のドラマ大コケ!」などと報道されて、ひどいなあと思うものの、視聴率の低さは無理もないと感じる連続ドラマとは思えない作りでした。これはほめ言葉であって、さすが是枝裕和、ドラマでも手を抜かない丁寧な脚本と演出で、毎週映画を観ているような満足感でした。ドラマは片手間にボーっと観るものですが、映画は両目を瞠って真剣に対峙しなければいけません。火曜日から感じなければいけないその一種の緊張感が視聴者離れにつながったのでしょうが、録画して観ている身にはへいちゃらなものです。

 

『遅咲きのヒマワリ ~ボクの人生、リニューアル~』

青年が人生を見つめなおす青春物語。これが学生ならおもはゆいですが、アラサーなので感情移入しやすく、また四万十の風景もなつかしく美しく、登場人物がそれぞれ際立ったキャラクターで、なかなかおもしろい作品でした。永遠に遠距離恋愛確定の丈太郎とかほりがどうやって愛をはぐくんでいくのか、気になるところではありますが・・・。

 

『平清盛』

視聴率の低さばかりが最後まで話題となってしまいましたが、確かにずいぶん趣向の変わった大河ドラマであったと思います。テーマにしろ演出にしろ脚本にしろ、ちょっと奇をてらいすぎたのかなあ。人間関係が複雑でよくわからないところもあったし、序盤主人公と一見かかわりのない後宮のドロドロがやたらクローズアップされていて、そこでリタイアする人も多かったのではないかと思います。清盛が天下を取った後半は非常に盛り上がったので、もったいないですね。個人的にはやはりナレーションの人選と、視聴者の興味を引くためか序盤随所にみられた安直で現代的なセリフをなんとかしてほしかったです。晩年、狂気に走る老いた清盛、伊豆でうつろに日々を過ごす頼朝、苦悩する重盛などは非常に好演でした。

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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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