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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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今日の奈良は朝から熱い!

 

今年は天理と智弁のゾーンが分かれていたため、「今年は事実上の決勝ではなく、事実決勝で当たるな」と予想していたのですが。

思わぬ伏兵がひそんでいました。

 

今でこそ、天理vs智弁の二強時代と言われていますが、少し前まではそこに郡山も加わった三強でした。

県立である郡山高校は県下でも有数の進学校です。が、強豪校だけあって野球部は特別扱いなのだとか(・・・と、大学で知り合った出身者がボヤいていた)。

 

智弁、3回戦の相手はその郡山。

なんだか、押されています。ん、ん、ヤバくない? あれ、逆転された? うそー。

と言っている間に、打ちも打ったり、しかも全部外野の頭上。

気がついてみれば、7回表が終わって10-2・・・。

夏2連覇中の智弁が、コールド負け寸前ではありませんか!

 

それでも実況と解説がしきりに、「智弁がここで終わるわけがありません!」とくり返す。

グラウンド上の両校選手も、同じ気持ちだったようです。

せめて2点取ろう、そうすればコールド回避。しかし選手はそんな甘いことは考えていません。ここまで徹底的に抑えられていた打線がいきなり火を噴きました! あっという間に4点返し、スコアは10-6に。

実況が叫ぶ「これが智弁の底力!」。

こうなればオセオセです。9回裏も慎重にボールを見極め満塁。さすが強豪校、隙のない走塁でなんとなんと、2点差に! しかもノーアウト2・3塁。

「これはもう来た、智弁の勝ちだ」

そう信じた我々は、まだまだ甘かった。

強い当たりの打球を、なんとセカンドがジャンピングキャッチ! 当然抜けると思っていたランナーは飛び出しており、ダブルプレーに・・・。

 

結局、10-8で敗れてしまいました。

今年は小粒と言われたチームでしたが、智弁の実力はいかんなく発揮できたでしょう。コールド負け寸前の点差を、2点にまで縮め、あわやサヨナラ勝ちというところまで追いついたのですから。

球史に残ると言っても過言ではない熱戦でした。

 

また来年、楽しみにしていますよ、小坂監督♪

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