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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『官僚たちの夏』

シヴイ・・・シヴすぎる!

これで視聴率取れると思っているのか、TBS!

・・・と思いきや、案外好調な滑り出しのようで。

今では諸悪の根源扱いの官僚ですが、こんな時代もあったのね、と感動する一方、

観れば観るほど、現代の官僚たちに「先輩を見習え!」と言いたくなるのかもしれません。

キャストは豪華ですが、主役も張れるし脇役でも存在感を示せる実力派を集めたことで、濃くなりすぎずに済んでいます。

昭和を古き良き時代と称賛する向きにはいささか飽食気味ですが、暑い夏をよりいっそう暑くしてくれそうな、熱い男たちのドラマです。

 

『救命病棟24時』

第1シリーズでは、進藤先生に転んだ人間が私も含めて周囲に続出。初々しい松嶋菜々子も良かったです。ヒーローとヒロインはあくまで指導者と研修医で、恋愛関係に陥らないという連ドラにはめずらしい展開も良かった。某海外ドラマにソックリという批判も私にとってはどこ吹く風。

いちばん好きなのは、実は第2シリーズ。松雪泰子演じる女医がステキでした。これはビミョーな関係になる進藤先生ともお似合いだったし・・・。何よりも、渡辺いっけい演じる医局長の脳死移植問題が深かった。

このドラマを観るまでは、脳死移植で助かったニュースを聞いたら良かった良かった、自分も脳死になったら誰かに臓器を使ってほしい、と単純に信じて疑いませんでした。それで悲しむ人がいるなんて、予想もつかなかったのです。

つい最近も法改正をめぐって脳死判定が問題になっていましたが、愛する家族が脳死を宣告された時、臓器移植に踏み切れるかというと・・・すぐにイエスとは言えない自分がいます。自分の臓器を提供したいという意志は変わりませんが。

そういうわけで第3シリーズのヘタレっぷりには、もう毎週ガッカリすぎて首がもげそうでした。

松雪泰子ではなく松嶋菜々子が復活したのは良いとして、震災というまだ敏感な人も多いテーマを大々的に謳っていた割には震災の危機的状況ではなく災害直後なのに不自然きわまりないノンビリ病棟内での人と人の絆やお涙ちょうだいエピソードが大半を占めていたのには呆れました。進藤先生は第1シリーズの頃のトンガリがなくなっているし、小島先生もシッカリ医師になっているし、なによりも救命の緊張感がなかった。

「救命は終わった・・・」と確信しました。だから正直、今シリーズを観るのが怖いんですが。

でも第2までの進藤先生が忘れられない・・・。

ちなみに主題歌で順番をつけるなら、1→3→2ですけどね。

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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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