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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『篤姫』を観ていて、ふと幕末のおさらいがしたくなり、読み返しています。

お風呂での読書タイムにお供させているので、ふよふよ。

 

たぶん、はじめて読んだ司馬作品だと思います。

中学三年生の時でしょうか。図書館で司馬遼太郎全集を借りあさっていました。

文庫で手に入れたのは大学生になってからですが、何回読み返したかわかりません。

勢いで、高知にまで行っちゃいました。

 

《坂本竜馬記念館》は、とってもおもしろいです。

竜馬の生涯を知ることができるのはもちろんですが、

その足跡をまさに「目」で確かめることができるのです。

大きな日本地図がありまして、海陸にライトがついています。

竜馬が旅をした順番に、光っていくのです。

まずはのんびり土佐から江戸へ。

また土佐へ戻って、江戸へ発って、と、前半はおよそゆっくりとしたペースで動くのですが、

ある時を境に、目では追えぬ速さ(マジ)で、京やら薩摩やら長州やらを駆け抜けるようになります。

いやはや、すごい!

坂本竜馬が偉人たるゆえんは、さまざまな発想力もさることながら、

なにをおいても、誰も真似できないこの行動力なのだなあと思いましたね。

 

波高い桂浜を歩きました。

南国からのぞむ遥かな海は、どこか違って広く深く見えました。

かつてこの砂浜を歩いた志士たちは、どんな世界を水平線の向こうに描いていたのでしょう。

 

司馬作品のタイトルは、今更ながらすばらしいと思います。

『坂の上の雲』『翔ぶが如く』『菜の花の沖』『十一番目の志士』・・・。

この『竜馬がゆく』も、改めて噛みしめると、本当に重厚なネーミングです。

もし違う表題だったなら、魅力も半減していたかもしれません。

 

竜馬記念館も坂の上の雲記念館も行っておきながら、

司馬遼太郎記念館には未だ足を運んでいません。

いつでも行けると思うと、なかなか気が進まないものです。

そろそろ訪れてみようかな。

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