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恋。それは幾千もの時を経てなお人びとを支配する。
身も心も捧げつつ、人の道を縛る愚かな因果律を知る。
ある人はそれを運命と呼び、ある人はそれを奇跡と言う。
いずれにせよ、そうして世界は築かれてきた。
数々の偶然がフィリッパとフィリッポを導きあわせる。目と目が合い、手と手が触れたその瞬間に、ふたつの人生はひとつになった。恋とはそうして生まれるものだ。愛とはそうして寄り添うものだ。
輪廻転生があるのだとしたら、ふたりはもしかしたら同じ魂を持っていたのかもしれない。
ふたりは前世に導かれ、同じ姿となり神の前に罪をさらけだし愛を誓う。そして飛び立つ。最後の場所へ。
天空の蒼に浄化され、魂は再び世界へと散ってゆく。
「なぜ最も大事な瞬間に、人間は無力なのだろう」
それでも愛はきっと残る。救われぬ魂の核にそのぬくもりは永遠の光を放つだろう。
そしてまたきっと、その光はふたりを同じ場所へ導くだろう。
奇跡という名のもとに。
評価:★★★★☆