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『クィーン』
今現在存命中の人の映画ができるなんて、すごいですよね。
しかも、イギリス王室。
日本の皇室と意味合いは違いますが、やはり「タブー」の匂いがします。
ダイアナ妃が亡くなった時の騒動は憶えていますが、
彼女自身への思い入れはなく、どうしてあんなに大騒ぎするんだろうと不思議に思っていました。
この映画は、ダイアナ元王妃の葬儀をめぐって世論が王室批判に傾いた時の一週間を描いています。
女王といっても、城内ならば自分で車の運転もするし、犬を連れてひとりで散歩もする。
孫を大切に思う。
普通の女性だったら、ただの嫁姑問題ですむはずでした。しかし彼女はイギリス女王。
女王として国のため、伝統を守ることをいちばんに人生を捧げてきたにもかかわらず、
国民と齟齬をきたしていることを知った女王は、
苦悩の末自分の価値観を折り曲げます。
当初は国民支持を得るために王室批判に回っていた若き首相・ブレアも、
あくまで毅然とした女王の姿に心を打たれるのでした。
時代は流れ、伝統の意味も少しずつ受け取られ方が変わっていきます。
ダイアナは外界の変化を城内に呼び込んだ、新しい風でした。
王室にとってはただの嵐でしかなかったにしても、
それをすべて受け止め、国民のための君主として立ち続ける女王、
ひとりの女性の強く美しい生き方に胸を打たれました。
立居振舞、歩き方、その背中にまでオーラを漂わせたヘレン・ミレンの演技には脱帽です。
評価:★★★☆☆
『NANA』
矢沢あいの作品はデビュー間もない頃から『りぼん』で読んでいました。
絵柄も話も独特で、でもまさかこんな有名な漫画家になるとは思いませんでしたね。
『NANA』も、歳柄もなく読んでいます。
見た目は両極端のナナと奈々。
長所も短所も同じくらいあって、、だからこそ一歩間違えば反感を買われかねない性格です。
それでも、うまく表現できていたと思います。
ナナは一見粗野だけど、ずっとひとりの男を想い続ける純粋な少女。
中島美嘉は漫画から飛び出してきたような風貌で、歌も迫力がありました。
奈々は、恋愛依存症で自己中心的でまわりが見えない、いわゆる「疲れる女」です。
ナナよりもずっと難解なこの役を演じた宮崎あおいは厭味なくさらりとしていて、好感が持てました。
とにかくこの漫画には、いろんな男女が出てきますが、
みんな人を想いながら迷い、とまどい、時に強く時に弱く、
誰しもが共感できるようなキャラクターになっています。
しかし映画ではそうもいかない。
奈々に疲れて浮気に走る章司はただのいらつく男で、
その相手の幸子も、あの名文句「わざとだよ?」は、ムカツクだけでした。
淳ちゃんや京介にいたっては、ただの端役でしたね。結構いいポジションなのだが。
レンの松田龍平はミスキャストかな。バンドマンに見えません。
ヤスやノブはハマリ役でしたが、なぜに美少年のシンちゃんが松山ケンイチなのだ?
しかも、全然目立ってないし・・・。
原作では未成年のシンがぱかぱかタバコ吸っているんですが、その設定がまずいんですかね?
ライブシーンは、トラネスもブラストもとても良かったです。
評価:★★★☆☆