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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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冬休みもあと3日…という現実からは目をそむけて朝から箱根駅伝を視聴。

今年は、駒澤・東洋・明治・早稲田・青学の5強と言われておりました。
往路は、その5強がレースをひっぱる予想どおりの展開となりました。

…が、順位やタイム差は思いがけないものとなったと思います。

《1区》
ここ最近、重要度を増している1区。各校エース級の東洋・田口、駒澤・中村、明治・横手、青学・久保田ら選手の駆け引きは見ていてワクワクしっぱなしで、スタートから目のさめるようなレース展開でした。関東学生連合の注目選手、東農大・浅岡選手は途中まで先頭をひっぱっていましたが、後半やや伸びを欠いたのは残念でした。5強のうち早稲田が出遅れてしまいましたが、大東文化・市田孝、中央学院・潰滝両選手の奮闘が最後まで効いてきただけに、今後のレースに影響したかもしれません。
幾度もくり返されたスパート勝負は結局、駒澤がトップで襷リレー。とはいえ、以降とはほぼ差がありません。

《2区》
通称「花の2区」も、山登りが注目されて以降はその影も薄くなりましたが、今年は駒澤・村山謙、東洋・服部勇、青学・一色、明治・大六野、エース格の選手がずらり。山梨学院・オムワンバ選手の欠場は残念ですが、クルクルかわる順位は最後のスパートまでまったく目が離せず握り拳に力が入る1時間あまりでした。
村山謙・服部勇両選手が先頭で駆け引きを繰り返す合間に、青学・明治もしっかり差を詰めてきて、上位争いはますます混沌としてきました。駒澤としては、大学ナンバーワンの呼び声高いスーパーエース村山謙選手が走るこの2区で差を広げておきたかったでしょうが、区間4位という結果は想定外であったかと思います。
また最強世代で優勝を狙う明治も、トップと19秒差は誤算でしょうか。
そんな中しっかりとトップに追いついた青学。唯一ここまで安定したレースをしているように見えました。
双子対決としても注目されていた城西・村山紘は、兄に追いつくことはできませんでしたが8人抜きで総合8位に順位を上げ区間2位。エースの役割をしっかり果たしました。オムワンバ選手を欠いた山梨学院は20位。昨年3位の日体大も14位と苦戦しています。そして早稲田がきっちり5位に上がってきました。

《3区》
ここまでに較べて各校ランナーの実力差が出てしまったこの区間。「復路の駒澤」と言われて久しい駒澤ですが、言いかえれば往路を取れなかったために優勝を逃してきたということです。ここに中谷選手を持ってきたのは是が非でも往路から勝ちきりたいという意思の表れ。目論見どおり、トップを奪取。
明治の粘りも光りました。競り合いを制して、18秒差の2位で襷リレー。まだまだ勝負はわかりません。青学・東洋も続きます。
そして特筆すべきは山梨学院・井上選手。チームを襲ったアクシデントを救う区間3位の快走でした。

《4区》
スーパー1年生が登場しました。しかもふたりも同時に。駒澤・工藤選手が終始トップを守り区間賞で走りきった46秒後、青学・田村選手が明治を抜き去ってその記録を塗り替えました。今後毎年ライバル争いに期待を持たせる末恐ろしいランナーたちです。
往路優勝の行方は上位4校、最後のランナーに託されました。トップで芦ノ湖のゴールテープを切るのは果たしてどの大学か。

《5区》
「三代目・山の神」降臨。
「新・山の神」と称された柏原選手が圧巻の8人抜きを達成した2009年。33年ぶりに出場した青山学院大は最下位の22位でした。それから6年。着実に底上げをはかり地力をつけたチームは、優勝候補の一角にあげられるまでに成長しました。
今年から函嶺洞門の閉鎖でコース変更された5区山登り。昨年までの距離とは公式発表上短くなっているだけに、「距離が短いのだからタイムが早くなって当然」と誤解する人も多いのではないかと危惧しています。「実際の距離は20メートル長くなっている」ということをもっとアピールしないと、神野大地選手の記録がいかに驚異的なタイムなのかということがきちんと世間に伝わらないのではないでしょうか。計測ミスを喧伝したくないのでしょうか。
レース前、「三代目・山の神になりたい」との発言を目にしていましたが、この小柄な選手が有言実行してしまうとは思いもしませんでした。 もっとも、気候が比較的穏やかであったことが軽量の神野選手には幸運であったかもしれません。
すべての校において、この山の神の走りが大誤算であったことでしょう。悲願の優勝に向けてみずから山登りを志願したという明治・文元選手も好走しましたが、やはりあそこまで異次元の走りをされてしまってはどうしようもありません。
そして駒澤・馬場選手のアクシデントもまた、誰にも予想つかない出来事であったかと思います。さすがの大八木節もなりをひそめ「ゆっくりでいい、ゆっくり」とふらつく馬場選手にかける穏やかな声もまた、現実とは思えない光景でした。それでも棄権することなくゴールまで運ばれた駒澤の襷。沈痛な表情が並ぶメンバーの中、村山謙選手のそれでも笑顔で馬場選手を迎え入れた姿が印象的でした。
区間2位は昨年の反省を生かした日大・キトニー選手。留学生が山を走るという新たな戦略が根付いていくかもしれません。早稲田を抜いた中央学院・及川選手の走りも印象的でした。

《往路結果》
5強対決とはいいながら、優勝は駒澤を中心に、明治・東洋がそれに続き、青学・早稲田は3位あたりを争うだろうと予想していました。
青学に関しては、優勝するなら来年であろうと思っていたのです。
すべてが計算どおりでした。大崩れがないどころか全区間において予想以上の走りを見せてくれました。よほどのブレーキがない限り、復路も独走が続くでしょう。
往路優勝を逃し涙のあった明治。今年にかける気持ちの強さを改めて感じました。4分59秒差ありますが、復路も強力メンバーが控えます。あきらめずに前を追ってほしいものです。
3位という好成績にも今は物足りなささえ混じるようになった東洋ですが、昨年からの戦力減はいかんともしがたいものがありました。怪我で高山選手がエントリーできなかった影響も大きかったでしょうか。全員の腕に書かれていた「1秒を削り出せ」のスローガンは各区間熱いデッドヒートの中で幾度も感じました。
まさかの4位に順位を下げた駒澤。箱根の完全優勝のタイトルはまたも手が届きませんでしたが、ここからが「復路の駒澤」の見せどころです。
予選会からの往路5位フィニッシュは大健闘とも言える中央学院大。早稲田は1区の出遅れが誤算でした。山のスペシャリスト・山本選手が伸びを欠いたのも痛かったでしょう。渡辺監督の最後の花道を飾ることは難しくなってしまいました。
続くのは予選会からの東海・城西。市田兄弟の最後の箱根でもある大東文化もシード圏内。山梨学院も13位まで順位をあげています。
神野選手の史上最速記録のため、復路は14チームが一斉スタートとなり、シード争いも白熱しそうです。
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