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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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難波に通うこともなくなって、3月におすもうさんを目にすることもなくなってしまいましたが、今年もまだ肌寒い中、浴衣一枚のおすもうさんが風呂敷片手に雪駄で高島屋の下を闊歩しているのかと想像しています。

 

荒れる春場所、とはいつから言われていた枕詞なのでしょうか。

今年も春一番が府立体育館に吹きました。

 

大関候補と言われながら、琴奨菊や稀勢の里に追い越されて影薄かった鶴竜。

なりをひそめている間に、めっきり強くなっていました。

把瑠都戦、そして今日の白鵬戦の見事な勝ちっぷり!

白鵬に新たな苦手力士が誕生したもようです。

 

キュートなベビーフェイスはお坊ちゃん育ちのたまものでしょうか。どうやらモンゴルでは裕福な家に生まれ育ち絵に描いたような優等生だったようですが、その恵まれた環境とずば抜けた運動神経を持ちながら、なぜに異国の地でしきたりやら上下関係やら最も厳しい角界を選んだのか興味深いところです。

 

これで鶴竜の大関取りががぜん現実味を増してきましたが、個人的には、彼は関脇にいてこそ輝く力士だと思います。どうもここのところ、大関になるとプレッシャーなのか? まだ早かったのか? とたんに守りに入って勢いをなくしてしまう力士が多いようなので、館内を沸かせることのできる派手な力士は、横綱や大関でどっしりかまえるよりも、関脇で上位を倒し優勝争いにからみ場所を盛り上げ、しかしいつの間にか黒星がかさんで大関にはなれないという位置にいてほしいと思うのです(なんつー勝手な)。日馬富士も同様で、大関にはなってほしくない力士でした。ひと昔前なら武双山も・・・。

 

しかし鶴竜が大関になってしまうと、横綱1人大関6人という超アンバランスな状態になってしまいますので、ここは把瑠都に14勝1敗で優勝して横綱になってもらいましょう。軽いノリが横綱にふさわしくないという意見もありますが、そこは地位が人を作るということで。白鵬も一人横綱に疲れてきているようですし。

 

ともかくも優勝争いの行方が気になるところです。あー、観に行きたいな。

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