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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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実際に見たのは第4シリーズ(と、SPの『新・15歳の母』)だけなのですが、

なぜか第2シリーズの加藤の連行シーンと中島みゆきの歌だけは知っているという。

第5、6、7シリーズも新聞であらすじだけは読んでいて、最初から観ておけばよかったなあと思いました。

でも、初回放送時には、どうしても抵抗感があったのです。

 

第4シリーズを観ていた当時、15歳を少し超えていましたが、15の頃の感覚というのはまだ強く残っていて。

「金八先生みたいな教師はテレビの中にしかいない」と思っていて。

「先生の言葉に説得されるほど子どもは素直ではない」とも思っていて。

だから、どうしてもドラマの展開に違和感を持たざるをえませんでした。

第5シリーズ以降を観る気がしなかったのもそのせいです。

生徒に真剣に語り向かい合う教師もいなければ、まして卒業式に泣くなんて考えられなかったもんな。

金八先生より尾崎豊や高村光太郎の言葉のほうがよほど胸に響きました。

 

「腐ったミカンの方程式」というのがありますが、箱の中には腐ってはいないけれど、きれいではないものもきっとある。

割ってみたらカスカスで種ばっかり、みたいな。

まあ、たぶん私はそういうミカンだったのでしょう。

 

10代の頃には反感を抱いていた金八先生ですが、なぜか今観たら泣いてしまう。

私も大人になって、少し実が詰まってきたのでしょうか。

 

しかし、加藤の変貌ぶりにも驚きましたが、ひかる一平・・・。『必殺仕事人』くらいしか知らないけれど、面影ないジャン・・・。

第4シリーズの扱いの低さにも泣けました。視聴率の割にストーリーのインパクトがなかったせいでしょうか。これといったジャニーズも出ていませんでしたし。でも、学級委員長や美香や伸也は懐かしかったです。

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