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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『ルーズヴェルト・ゲーム』
野球を扱うドラマはえてして面白みにかけることが多いのですが、その原因の大半は、野球シーンのリアリティのなさに尽きます。野球経験のない俳優たちの素人フォームで「剛速球!」「ホームラン!」と言われても、冷めてしまいます。
このドラマが好評だったのは、原作の良さもさりながら、その点をクリアしていたからでもあると思います。プロ級右腕の沖原に工藤阿須加を当てたスタッフの目のつけどころはドンピシャでした。野球経験がどれほどなのかはわかりませんが、さすが一流野球選手の血を引いているだけあります。ピッチングシーンでは体幹の強さを感じました。目力の強さも、俳優としての将来性を感じます。『ごちそうさん』でおなじみ和田正人もさすが元箱根ランナー。巨人の松本選手のかつてのフォームのようなバットの構え方や、走塁シーンに運動センスを感じました。猿田の下手投げやキャプテン井坂の風貌も、いかにも社会人野球チームの雰囲気がプンプンで、監督やイツワ電器のエースのリアリティのなさを相殺していました。
おそらくこの物語の中心は細川社長を中心とした青島製作所の立て直しであり、野球部はその肉づけにすぎないのでしょうが、野球部パートの話があまりにもおもしろくて、最終回は、コンペの結果ももはやどうでもよくなってしまいました(十中八九勝つだろうし、と…)。
ラストのオチもさわやかでした。
『半沢直樹』に較べると低評価のようですが、個人的にはこちらの話のほうが好きでした。

『極悪がんぼ』
最終回が録れていなかった…ガーン。
でも基本的にながら見だったので、惜しい気持ちはそれほどありませんでした。
視聴率が史上最低だかなんだかで主演の尾野真千子が落ち込んだなどと報道されていましたが、そもそもナンデこの原作をしかも月9でドラマ化したのやら。やるなら『闇金ウシジマ君』の枠でしょう。主人公は男のまま、ちゃんとマリコンから睡眠薬、スーパーの激安肉の偽造、恋人の身体を取引に使う、産廃業者etcのヤバメエピソードを盛り込まないと。ちょっと中途半端でした。途中までお笑い担当のはずの金子は渋くてカッコイイし、冬月と夏目には魅力を感じないし、わざわざオリジナルキャラを配置した抜道の存在意義は不明だし、小清水は…やはり秦所長のエピソードを使うのはテレビ的に無理があったか…。
茸本の使い方はおもしろかったです。むしろ三浦祥平が神崎役でもよかったのではないかと思います。
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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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