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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『花子とアン』
むりやりタイトルの最後に「ん」を持ってこなくても…と思わないでもないタイトルですが、モデルは『赤毛のアン』の翻訳者。
アンにこれっぽっちも興味を持たずに育ってきました。姉は白い表紙のアンシリーズを宝物にしていて、長じてはプリンスエドワード島を訪れるまでのアンフリークでしたが、おそらくふつうの女の子がアンにあこがれる少女らしさを、自分はすべて姉に奪われてしまった状態で生まれてきたのではなかろうか、と本気で思っております。
思い返してみれば、姉のお古の少女名作シリーズにおいても、自分が好きだったのは『金髪のマーガレット』という迷子になった名家のお嬢様が裏町でこき使われて悪い子になっていくという話や、無実の罪を着せられて路頭に迷う『天使の花かご』、あらすじはよく憶えていませんが『さすらいの少女』『孤児マリー』といったタイトルからして悲惨そうな話(もちろん最後はめでたく幸せになるものも多いのですが)ばかり…。『少女パレアナ』は『金髪のマーガレット』と同じ作者なのにあまり好きではなかったなあ。
とまれ、この朝ドラにおいては『赤毛のアン』をなぞったエピソードが盛り込まれてい(るもよう)ます。話の概要すら知らないので、まったく気づきませんでした。『赤毛のアン』好きからはどう見られているのでしょうか。
オープニングで登場した戦時下の花子はすでに50代だそうですが、吉高由里子の声が若々しすぎて、老けメイクとのギャップがありました。ちび花子はかわいらしかったです。

『MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~』
これは原作が大大大好きなので期待していました。
といっても初版が出たのは30年前。今さらリメイクされるとは、驚きです。
さらに驚いたのはキャスティング。西島秀俊、香川照之、真木よう子。確かに年齢的にはぴったりですが、はじめて読んだのが学生の頃だったので、三人ともずっと大人のイメージでした。ちなみに倉木は田宮二郎で想像していました(リアルタイムでは観たことないけど)。そうか、もう同じ頃合いのトシになったのだな…。
まあでも、倉木も大杉もちょっとイメージが違うかな。美希はまだ許せますが。しかし津城はそのまんま。「津城ー!」と叫んでしまうほどそのまんま。
新谷役の池松壮亮も最近活躍めざましい若手俳優ですが、殺し屋の狂気をうまく演じていますので続編も楽しみです(WOWOWは見られないのですが)。
初回は謎をばらまく構成でした。原作は時間軸を効果的に操って最後まで息をつかせぬ展開でしたが、ドラマではどのように謎を暴いていくのでしょうか。
ひとつ残念なのが、倉木の喫煙シーン。ハードボイルドには欠かせないアイテムのひとつとはいえ、この嫌煙時代にむりやり使わなくても良かったんでないかいとツッコみたくなるような、非喫煙者であるのがバレバレのぎこちない手つきです。あれなら20年前は西島秀俊似といっても決して過言ではなかった喫煙歴○年のうちの相方のほうがサマになっています。たぶん。
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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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