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お正月といえば、
おせち、お雑煮、朝からビールを飲んでごろごろしているお父さん。
そしてテレビはたいてい箱根駅伝でした。
本当はお笑いが観たいのに、バラエティ嫌いの父はチャンネルを変えてくれません。
朝から昼まで、えんえんと続く道路を走っているお兄さんたちの映像は、
幼い私には退屈なものでしかありませんでした。
なのに、年を経て気がつけば、
テレビの前で、箱根駅伝のランナーたちに声援を送っている自分がいます。
走る、という行為は誰にでもできる、とても単純なことです。
野球やサッカーで見せる美技はありません。
一発で試合を変えてしまう奇跡もありません。
なのに、どうして私は、
ただ走っているその姿に、感動してしまうのでしょう。
襷をつなぐため、懸命に走り続けるランナー。
ひたむきな表情、前を向いてゴールを目指すその姿勢。
ただ昨日と同じ毎日をくり返す平凡な私が口にすると、途端に色あせてしまうような、
《夢や目標》といったキラキラしたモノに向かって走り続ける彼らは、
とても眩しく映ります。
とっくに過ぎた青春時代、
そんな日を、一日でもいいから送りたかった。
たとえ敗れてしまっても、記憶は語ってくれるでしょう。
一瞬でも輝く時があっただろう、
これからの長い人生は、永遠に満たされるはずだろうと。
父もビールを飲みながら、輝くはずだった若かりし日を思い出していたのでしょうか。
順天堂大学、総合優勝おめでとう。
負けてしまった選手たち、おつかれさまでした。
また来年、胸を熱くさせてください。
今年一年、この気持ちを忘れずにいられるように。