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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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真実の行方
 

エドワード・ノートンが好きか嫌いかで評価が変わる映画

 

r081103465L.jpg ★★★☆☆☆☆☆☆☆ 

監督/グレゴリー・ホブリット

出演/リチャード・ギア、ローラ・リニー、ジョン・マホーニー

 (1996年・米)



 
 
真冬のシカゴで起きた大司教惨殺事件。犯人として逮捕されたのは、現場から血まみれで逃走した彼の侍者、アーロンでした。マスコミに注目され華々しく活躍する主人公の弁護士マーティンは、事件の話題性から売名を考え、彼の弁護を無償で引き受けることにします。アーロンにとって大司教は路頭に迷っていた彼を拾ってくれた父親同然の人なのですが、マーティンは、アーロンが大司教に性行為を強要されていたことを知ります。そのことを自分に話してくれなかったアーロンをマーティンが責め立てると、アーロンの様子は急変、マーティンに襲いかかってきます。そんな時、アーロンの精神分析を担当していた女医から、彼が二重人格という鑑定結果が出ます。

 話はそれなりに面白いです。途中は、「また二重人格ものかよ。もうエエで。」と思っていましたが、ラストに近づいたところで突然すごい展開になりました。これはびっくりしましたね。まったく予想していませんでした。タイトルだけ見ると手堅い作りの映画っぽいんですが、決してそうではありません。

 しかしこの映画のタイトルはダメですね。ジョディ・フォスターの「告発の行方」にそっくりですし。もうちょっと手にとってみたくなるようなタイトルにしてほしいです。内容とタイトルはこれ以上ないぐらい合っているんですけどね。

 そもそもこの映画は真実が何なのかをはっきりとさせていませんから。驚かされたラストも、違った解釈をしようと思えば出来ます。登場人物の善悪も結局分からないままですね。ラストの展開で度肝を抜かれて頭が働かなくなりましたが、後からよく考えたらなかなか奥の深い映画です。

 あと、酔っぱらった主人公のマーティンがバーで記者に言ったことを考えると、彼が以後どういう人生を歩んだのかということもすごく気になりますね。

 そういうわけでこの映画は、それなりによく出来ていると思うので、普通に考えたら採点は★6か7ぐらいだと思います。僕は法廷ものを見るといつも中盤ダルくなるのですが、この映画はそういうことはなかったですし、テンポもいいんでしょう。 

 しかし実際の僕の評価は★3です。この大きなマイナスは単純に僕の好き嫌いで、たしか「ファイト・クラブ」の時にも言いましたが、アーロン役のエドワード・ノートンが好きじゃないからです。彼はこの映画ではかなりおいしい役をもらっていますから、この映画の評価はエドワード・ノートンが好きか嫌いかでかなり左右されると思いますよ。

 クレジットの順番から考えて、こんなにいい役をもらっているとは思いませんでしたからね。演技力が評価されやすい、俳優としての地位を格段に上げることのできる役柄です。そんで実際に評価され、今の位置にいるんでしょう。しかし僕はこの人の過剰な演技は好きになれないですね。


 




<真実の行方 解説>

  大司教惨殺事件で逮捕されたのは、彼の侍者のアーロンという青年だった。売名家と呼ばれている弁護士マーティンは、事件の話題性から無償での弁護を申し出た。あどけないアーロンの表情を使ったマーティンの作戦も、明らかにされていく宅地開発に絡む大司教への恨みや“悪魔払い”の名のもとにビデオに収められた醜聞も、元恋人の検事ジャネットによって次々と提出される物的証拠の前にはなす術が無かった。そんな時、アーロンの精神分析を担当したアーリントン女医がつかんだ事実とは……。

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