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『オープン・ウォーター』
スキューバダイビングをしていた夫婦が海で遭難するという、実話をもとにした映画です。
メインはもちろん遭難中のふたりですので、80分に満たない時間のほとんどがだだっぴろい海の場面です。
よって、しだいに退屈になります。
混乱したふたりが責任をなすりつけあうやりとりや、近づいてくる鮫の恐怖は、
自分がもしこの立場だったらと考えるといたたまれず、
続きを観たくなくなるくらい感情移入してしまうはずなのですが、どうも入りきれませんでした。
「すれ違い夫婦が満喫するはずだった束の間の休暇に訪れた不幸」という解釈を押しつけんばかりの冒頭の諍いや、
「サービスショット?」と首を傾げたくなる胸まるだしのベッドシーンは、
ああ気を引くかつ尺をのばすためなんだな、とまるわかりで、いきなりしらけてしまったし、
海中の展開もパターン通りでした。
水に浸かったままで、ほぼ顔だけしか映らない状況は、演技的にも肉体的にも過酷だったと思いますが。
いちばん怖いはずの夜を迎えたと思ったら、いきなり朝になったというのも、
「ああ海のど真ん中で、真っ暗闇は映らないからなんだな」と現実にひき戻されてしまいました。
とはいえ、やはり怖かったです。
スキューバはずっとやりたいと思っていましたが、ちょっと悩んでしまいました。
評価:★★☆☆☆
『青春デンデケデケデケ』
私の田舎は、香川県観音寺市にあります。
寛永通宝の銭型で有名です。
というか、まあ、それしかありません。
そのなにもない町から、観音寺中央高がセンバツ甲子園に出場した時は、親戚一同大喜び。
しかも優勝したとあっては、お祭り騒ぎでした。
もちろん観音寺を舞台にしたこの小説が、直木賞を受賞し、
さらに映画化された時も、こぞって宣伝しまくりました。
何度観ても、田舎の風景はなつかしく、主人公たちと一緒にプレイバックしてしまいます。
小説を映画化すると、概してつまらなくなるものですが、
この作品は、質をまったく損なっていない、めずらしい例です。
イメージそのままの若い役者たちが駆け抜けた青春の瞬間を、数々のエピソードが彩ります。
若い浅野忠信は貴重だと思いますが、なんといっても寺の息子役の大森嘉之がいい。
完璧に主役の林泰文を食っています。
あまり見かけることはありませんが、もっと活躍してほしい役者のひとりです。
大きな夢と小さな恋、永遠の別れ、友情、そして旅立ち。
なんと見事なさわやかさ。
青春とは、かくあるべきなのだ。
評価:★★★★☆