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高校の時の先生が亡くなったと、友達からメールが回ってきました。
担任ではありませんでしたが、3年間英語を教えてもらっていました。
入学当時のあだ名は、ジョリー。口の周りが青々していたからです。
その後、朝ひげをそりながら来るらしいという噂が、まことしやかに流れ始めました。
「まっさかぁ」と一蹴していたある日。
駅から続く商店街、まだシャッターのほとんど閉まっている静かなその道を高校に向かっていると、
どこからともなく「ぶぃーん」。
まさか!
3メートル先にジョリー。その手には電気カミソリが。
噂は本当でした。
なんでも、ひげそりの音で赤ちゃんが目覚めてしまうので、奥さんに怒られたのだとか。
だからって商店街でそらなくても・・・。
授業中には、貧乏だった学生時代の話をしてくれました。
窓際に使用済みのティーバッグを干しておいて、
客の重要度によって新しいのを使ったり古いのを使ったりしたのだとか。
あと、この先生はいっさい目を合わそうとせず、その上声も小さいので、
当てられても気づかないことが何度かありました。
ある時も、むちゃくちゃ簡単な問題を当てられ、そうとは気づかずぼんやりしていたら、
誰も答えないので、もしかしたら自分かもと思って先生を見ても、
あいかわらず視点はこちら付近だけど、私には定まってないし、
さらに答えすれすれのヒントまで出し始めたので、
ここまで来て誰も答えないということは、私以外にありえないと気づいたものの、
今更答えたらここまで来ないとわからなかったみたいで、それも癪なので、
最後まで気づかないふりをしました。
先生は、「まあ、ど忘れもありますからね~」と苦しいフォローで授業を進めていました。
思い出は多くありませんが、
かつての青春時代の日々にぽっかり穴が開いてしまったような淋しさを残していきます。
詳しいことはわかりません。ただご冥福をお祈りいたします。