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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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飛鳥資料館で行われている、キトラ古墳壁画四神特別公開に行ってきました。

奈良県民となってからは、初・明日香。

 

はじめての四神そろい踏みです。

まず青龍。ほとんどわかりません。赤外線でも全貌は目視できないのだそうです。頭と爪がわかるのみ。

そして玄武。こちらは蛇と亀がくっきり。はじめてキトラ古墳の内部調査を行った時の映像をこの間ニュースで観ましたが、真正面の壁がはっきりと見えた時の「あれは・・・玄武!」「玄武だ!」調査団の歓喜の声に、こちらまで感動しました。歴史的価値のある大発見。こちらまでうれしくなってしまいます。

白虎。青龍と同じかたちをしています。対ではないのですね。

そして初公開の朱雀。手塚治虫の『火の鳥』のようではなくて、オナガドリのような形状です。赤もくっきり。剥がすのに苦労したようで、最後まで残ってしまいました。いやー、作業の映像は見ているほうがドキドキします。自分には絶対できないな。しかし、扉側なのに盗掘の際にも壊されず、全貌が残ったのは、奇跡としか言いようがありません。神様に護られたのかな。

 

展示はされていませんが、天井には星宿図が描かれています。宇宙を見上げ、神に見守られ永遠の眠りについた人物・・・いったい、こんな贅沢な最期を迎えたのは、誰なのでしょう。

まだまだ調査中で謎の多いキトラ古墳ですが、誰が? 何のために? 思考をめぐらすとワクワクします。歴史学からのアプローチは基礎の段階で投げだしましたが、ミステリーとしての見地からとらえれば、こんなおもしろい時代はありません。

 

さて、明日香散策。

明日香といえばレンタサイクルですが、暑いのでやめました。周遊バスのチケットを買って、のんびり楽しみます。本数は少ないですが。

高校生の頃、遠足で自転車散策をしましたが、あれは真夏だった。熱中症になりそうでした。真っ黒にもなりましたし。今でもやってるんかなあ。

その頃まだ出来ていなかった万葉文化館は、展示入れ替えのためお休みでした。なので、隣の酒船石遺跡へ。これも出土したのは2000年と新しい遺跡です。

今はポンプで水汲みされているので、ちょっと景観がアレですが。

斉明天皇が造営した庭園の一部とされているようですが、これも全容解明される日はそう遠くないと思われます。

 

さて、これはベタな観光地、石舞台。 

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小学生の遠足で来ました。石舞台をバックにクラス写真は定番。今日も撮っていました。おじいちゃんおばあちゃんの集団でしたが。

石室の中はヒンヤリ。大きな石です。運ぶの大変だったろうなあ。

埋葬者は蘇我馬子と言われています。その孫の蘇我入鹿が殺害された大化の改新は、私が大学に入学した頃すでに創作とされていたようですが、今の教科書って、どうなっているのでしょう。

その入鹿の首が飛んでったと言われている場所に、「入鹿の首塚」があります。その写真を日本史のマンガで見た小学生の私、「いつか、この首塚を見に行こう」と思いました。ナンデ・・・?

で、高校生の時、「通るかな」と期待しましたが、行けませんでした。今回も思い出しましたが行けませんでした。今度レンタサイクルで行ってやろう。20年越しの野望。

まあ、これも入鹿の首塚というのはコジツケで、本当のところはわからないミステリーなのですが。

 

最後は甘樫の丘へ登りました。

神様の宿る山として信仰された山です。頂上の展望台から、明日香一帯が見渡せます。

もちろん、恋争いをした大和三山もはっきりと見えます。ロマンチック~。 

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こちらは耳成山。しかし、急坂です。筋肉痛になりそうでした。

 

おみやげ。 

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「明日香限定」って言われると・・・買っちゃうやろ。

青龍と朱雀です。もちろん白虎・玄武もありましたが、四枚ともとなると、お財布が・・・。

 

本当は菜の花の季節に来たかったのですが、残念です。

秋の訪れには、彼岸花を眺めながら再びレンタサイクルで回ってみたいところです。

 

明日香は、時間がゆっくり流れているような感じです。

現代の喧騒とは少し異なった空気に満ちています。

いにしえから残っている香りを胸いっぱいに吸い込めば、心によどんでいる澱が洗い流されるようです。

もう一度、来てみたい。そう思わされるところです。

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