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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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あいかわらず、NHKは手抜きがない。

宮崎あおいがこんなに日本髪が似合うとは、『篤姫』を演じるまで思ってもみませんでしたが、芸妓姿もあの時代の海軍さんが目にしたらジャパニーズビューティ! と口笛を吹いてしまいそうな愛らしさです。

『蝶々夫人』は名前だけ知っていても実際にオペラを鑑賞したこともなければ、そのストーリーすらあやふやだったのですが、”Nagasaki marriage”のようなことが実際にあったのだとすれば、なんとも悲劇的な歴史です。

まだ武士道が根強く残っていた明治の開化期、武家生まれの蝶の、時代にもてあそばれながらも凛として貫いた生きざま。二話で描くにはお絹のエピソードも絡んで少し駆け足ぎみだったかもしれませんが、それでも宮崎あおいの真摯な演技が光っていました。前編と後編では背筋やうなじ、足首にも漂う色香が違っていたようにも見えました。最近映画を見ていないせいか、宮崎あおいといえば着物姿がまず目に浮かびます。

それにしても、あのような端役に池脇千鶴を使うとは贅沢なこと。友情出演的な位置づけだったのか・・・?

この枠は短編ながらも気合いの入ったドラマ作りが続くようです。次回は真珠湾ですか・・・このなんともビミョーなご時世にNHKがどのように先の戦争を扱うのか、注目したいと思います。
 

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