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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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はじめて買った『ユリイカ』はこうの史代特集。
寄稿あり、対談あり、のんのインタビューあり、単行本未収録作品あり、豪華ラインナップでじっくり堪能しました。

二次元の表現世界を最大限に生かしながら、この世界の片隅に生きる人びとを戦中戦後の呉に配置して描き、この世で生きていくということの意味と意義を心の深い場所へ直接問いかけてくるこの作品。何度も何度も読み、そのたびに涙しました。それは、いわゆる「戦争モノ」に対して抱いてきた感想とはまるで異なる場所から湧いてきたものでした。
他者によって与えられた「死」、それは恐怖であり悲しみであり、戦争の一面でありすべてでもあります。
しかし爆撃機の飛び交う空の下にはたくさんの「生」があり。
爆弾が落下するその直前まで積み上げられてきたたくさんの「生」があり。
そして「死」のあとにもまた、それを記憶するたくさんの「生」によって生かされていくのであり。

それは戦中であろうと戦後であろうと、永遠に変わらない生の営み。
この世界の片隅で、人は人と出逢い、人のかけらを集めて生きていく。
そして命は連綿とつながれていくのです。

この世界の片隅に生まれたこの作品が、今、大きな反響を読んでいます。
主人公・すずを演じたのが能年玲奈ことのんであったことも話題のひとつとなりましたが、評判が評判を呼んでロングランとなりそうな勢いです。
クラウドファンディングによって公開されたため、上映館数はわずかなものでした。
公開当初、調べたら、奈良で上映されていない(;゚Д゚)
すっかり田舎に慣れた人間に梅田の人混みは耐えられるものでなく、一大決心が必要なうえ、立ち見も発生しているという…ぐぬぬ、どうしたものか…。

と、うじうじしていたら。
やっと! やっと! 来年1月から橿原で上映キタ━(゚∀゚)━!! 

動いてしゃべるすずさんたちに逢える。
今からワクワクしています。




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その① 岸、楽天へ
我が家の西武ファンは、ずっと言っておったのです。「岸が出ていくわけない」と。
西武入団の経緯や前回FA取得時に複数年契約を結んだことからも、それは確信であったのです。
それがなぜか、シーズン中からスポーツ紙がこぞって「FA! FA!」…本人はなにも口にしていないのに、どういうこっちゃねん。それでも言っておりました、「そんなわけない」と。しかしヒーローインタビューで引き留めにかかった炭谷に隣の岸が苦笑いしたあたりからうすうす「オカシイ」と感じはじめたようですが。
ただ、いくら怪我がちであろうと、岸ほど実績のある選手であれば各球団こぞって手を挙げるはずです。しかし報道に出てくるのは楽天のみ。まるで最初から楽天しか考えていないかのような…。
楽天にはあのやり手がいるのです、そう、オリックスが交渉中だった松井稼頭夫を強奪(←多少記憶に誤差があるかもしれない)したこともある星野副会長がぁ!
しかしいくら星野仙一とはいえ、あの岸を動かせるとは思いもしませんでした。しかも元女房の細川までちゃっかり契約。本気だよ、楽天が本気出してきたよ…マズいよ…。


その② さよならスーパースター
思えば、約四年前。
ニート生活中のワタクシはいつものようにダラダラと求人サイトを眺めつつ、なにげにオリックス関連サイトに戻ったら、そこは上を下への大騒ぎだったわけです。その原因となるトレード情報を目にした瞬間は、
  。 。
 / / ポーン!
( Д )

↑リアルにこの状態でした。
最初は違和感をぬぐえなかったユニフォーム姿も、いつしかさまになりました。
勝利の瞬間、背番号7・8・9が並ぶ外野陣のヒップタッチを見るのが楽しみでした。
『SHAKE』に合わせて揺れるレインボーフラッグは壮快でした。
優勝まであと一歩だった2014年は、糸井の活躍なしには語れません。
この人はほんとうのスーパースターなのだ、としみじみ思いました。
不本意であったろうトレードで来てくれた選手。だから、FAを希望されても仕方ないと思っていました。これだけのスーパースターが、オリックスという縁もゆかりもないチームで、上位争いもほとんどできないまま、チームの中心として貢献してくれたのです、もう好きなようにさせてあげたい、好きなようにしてほしい、と。
でもやっぱり、淋しいものがありました。
どこかでちょびっと期待していたのです。「オリックスで優勝したいので残留します」と言ってくれるんでないかなあ…などと。
思えば、ファンになってからというもの移籍しそうだった後藤や金子はなんだかんだで残ってくれました(寺原と日高は、まあしゃーない…)。ですから移籍される淋しさを味わったのはこれがはじめてだったのです。

なんか、なんかな…。
フラれた気分なのよ…。 @べっぴんさん

あこがれの金本監督に口説かれちゃあ負けますわね。
でも同一リーグでないから、安心して応援できます。阪神の報道は同じ在阪球団とは思えない多さですから動向も耳に入ってくるであろう!(涙)
残り少ないであろう野球人生、思うように完全燃焼してほしいです。
たくさんの喜びと思い出をありがとう、スーパースター。


その③ 陽岱鋼、涙のFA宣言
FAにもいろんなかたちがあるものです。
一流選手が争奪戦の末に年俸や条件や環境で行先を選ぶパターン。
若手にポジションを奪われたベテランが出番を求めて移籍するパターン。
前者の所属チームはたいていの場合、最大限の誠意を見せて残留につとめます。後者は手を挙げたチームがあるならば両者合意で円満移籍、ほとんど報道にものぼりません。
陽岱鋼は、あきらかに前者側の選手です。怪我のせいかパフォーマンスは落ちましたが、それでも高い打率を誇り好プレーでチームの危機を何度も救い、日本一の立役者のひとりとなりました。立ち居振る舞いに華があるうえ、台湾では絶大な人気を誇るスター選手です。
それでも「来年の戦力に名前がなかった」ことになる。
組織を運営しているのが人である以上、どうしてもそこに情が介在してしまいがちですが、日ハムほど冷静かつ活発に新陳代謝を行っているチームはありません。年俸と成績がかみあわなければ容赦なく切ったりトレードしたり、チームはつねに若手主体でありベテランは模範となるべき存在のみ残す。時には冷静を超えて冷淡にも映る、それが日ハムのやりかたです。年俸を抑えて健全な経営を行うことと、安定した成績を残すことは、プロ野球界においては相反する命題ですが、そんな難題をクリアしてのけるチームもまた、日ハムだけです。
ファンではないので、その組織体制の是非を断ずることはできません。残ってもらいたいがために成績に見合わない好条件を提示することもないですし(オリックスのように…)。ベテランと若手が融合する理想的なチームを作りあげていると思いますし。ただ大引や小谷野がFA会見で激怒していたこと、そして今回の陽岱鋼の涙を見ていると、それが本当に理想なのかと疑問も抱きますし。
さて、FAしたからには移籍先として名前が上がっているオリックスには頑張ってもらわないといけません。もともと従弟の育成指名はその布石とも言われていました。糸井の去った今、センターの穴とスーパースター、その両方を埋められるのは陽岱鋼しかいません。いや、駿太のはずだったんですよ、本来ならば。こちらはずっと待っているのにいつまでたってもその椅子に座らないから…。
しかしここでも手を挙げている楽天。目下、この二球団の争いと言われています。島内でイイジャン…。星野副会長の本気度が気になって夜も眠れません。


※各チームの補償選手に関しては別の機会に。


おまけ グダグダファンフェスタ
糸井も出場するということで、ニコ生で視聴しました。
トークショーで放送されたのは金子&西組と西野&近藤組(後者は途中で切られましたが)。
ファンからの質問を募ったのは大前さんなりのファンサービスだったのでしょうが、仕込みはちゃんとしておかないと。生粋の大阪人である近藤がおしゃべり上手というのは新たな発見でした。本当なら開幕二戦目のヒーローインタビューで聞けるはずだったのに…。
スポーツ対決は佐野の独壇場でした。まさかマラソンで猫ひろしに勝つとは。本当に来年活躍しておくれよ。
脱がされる奥浪と岸田のハチャメチャ解説はもはや伝統芸。今年は「500円」を超えるインパクトのある場面がなかったのが残念です。
各選手の試合では見られないキャラが垣間見えて面白かったです。

いくらなんでも野次を飛ばすような人はわざわざ見に来ないだろうけれど、登場時、糸井への歓声はチームいちでした。
移籍決定後にもかかわらずファンフェスに参加してくれて、競歩ではしゃいでくれて、最後は「ありがとう!」「頑張って!」と声をかけるファンひとりひとりを見ながらていねいにハイタッチしている姿を見ると、悲しみが少し癒えました。
(最後、締めの時に司会が「先日…」と言いかけたから、「先日FA移籍が決まった」糸井が挨拶するのかと思ったよー。「先日選手会長に就任した」T-岡田の紹介だったのね。紛らわしいよ平野さん! 会場もどことなく色めきだっていたのにー)





オリックスからは誰も選出されなかったけれど…。
野球がなくて退屈だから、見てやるよ!

11/10 ☆メ7-3日
武田は制球が定まらず、初回から大ピンチ。なんとか切り抜けるものの、ボールが合わないのは見ていて伝わりました。あとを投げた千賀や山崎も同様です。シーズンが終わってから間もないため、慣れる時間が足りなかったのでしょう。ん? そのための統一球だったのでは?
ピンチの場面で登板した岡田。急な召集でずいぶんネガティブな発言もしていたようですが、良い仕事をしました。
いっぽう日本は初回、四球からチャンスを作り、二番秋山。バントですか。決まったから良いものの、秋山にバントですか…(重要なので二度言いました)。
全体的に、シーズンが終わって間がなく、なかなか体が動いていない印象でした。

11/11 ☆日11-4メ☆
今回は打者専念の大谷がキーマンとなって打線爆発。最後は投手を使い切った感のあるメキシコチームを攻め立てての快勝でした。
国際試合ではやはり宮西や秋吉のような変則投手が通用します。本番へのひとつのアピールになりました。
しかしこの二試合、連携がうまくいかなかったり、打線につながりを欠いたりは急造チームなのでやむをえないものであり、そしてあくまで強化試合なので本番の球数制限を考慮に入れず、投手交代が後手に回るのも致し方ないもの。それはわかるのですが、相手チームがバンバン動いて勝ちを取りに来ているのとは対照的でした。

11/12 オ8-9日☆
秋山・菊池・坂本の一・二・三番は慣れた打順でもありますし、適した並びに見えました。試合前は、確か四番は固定しないとコメントしていたように思いますが、頑なに中田は固定ですね。どうなのでしょう。
初侍で存在感を発揮できなかった石川が打たれたものの、日本の逆転劇はやはり大谷からでした。たったひと振りで試合の流れを変えられる、本当にこの選手はスゴイ。
大瀬良が2点差で最後のマウンドを任されましたが、これは強化試合だから、ですよね…? 本番に選ばれるかどうかの当落線上だから、テストの意味合いということですね。で、この結果ですね。
かろうじて相手のエラーで延長に持ち込んだものの、10回からはタイブレーク。無死一・二塁から始まるこの苦境を救ったのはまたも岡田。意外な選手が活躍するものです。
最後は大野が決めました。しかしこの代打なしの選択はちょっと疑問。本番は大丈夫ですよね?

11/13 ☆日12-10オ
今日も投手がピリッとしない中、また大谷が流れを変える特大の一発(二塁打)を放ちました。これは来る本番、投手として使うか、野手として使うか、悩ましいですね。
不調だった山田にもタイムリーが出て何より。三塁として使うのはどうかと思いますが。
またもタイブレークとなりましたが、鈴木が「神って」(トラウマ…)満塁ホームラン。盛り上がりました。
最後は千賀で〆。気持よく…とはなりませんでしたが。小林の捕球は見ていて危なっかしいですね。解説の古田が激怒していましたが。確かに変化の大きい千賀のフォークを捕るのは大変ですが、もう少し丁寧にいかないと…少しびっくりしました。

というわけで、今年最後の野球が終わりました。
侍ジャパンの結果は3勝1敗。と、星取表だけ見ればまあまあの数字ではあるものの、内容は不安いっぱい。特定選手の重用や球数制限を無視した投手起用、相手チームの分析不足などなど、すわスポーツ紙が問題点をあげつらって煽り立てています。
そもそも日本チームは前回がベスト4、プレミア12も3位。覇権奪回へ向け、侍ジャパンを常設化したはいいものの、中身がともなっているようにはどうにも思えません。常設されたのは監督を含むコーチ陣だけで、当の選手はなかなかそろいません。今回も派遣が怪しいメジャー組はもちろん、NPBも所属チームが出し渋ってこの強化試合に出場できなかった有力選手がいました。本番もどうなるかわかりません。サッカーと較べると温度差は歴然。東京オリンピックも控えているというのに、野球を世界的スポーツとして積極的に広めるべき野球先進国として褒められた姿勢ではありません。
しかし、この強化試合の内容からは、これが本当にWBCに向けて意味あるものとなったのかどうか、見ていて伝わるものはありませんでした。選手の見極めのためだったのか、連携を深めるためだったのか、勝つ方法を探るものだったのか、今ひとつ判然としないまま4試合が終わりました。招集を断ったチームにも言い分はあるのかもしれないと感じたのも確かです。
日本は今や王者ではありません。
ドッシリ構えて相手を待つ余裕はないのです。
死に物狂いで頂上を狙い、そして五輪を迎える。
そんなWBCになることを願います。




ディズニーランドには行ったことないが、
シンデレラの舞踏会に出る夢を見る。
雪の女王の棲む氷の城に惹きつけられる。
白雪姫の魔女の森に魅せられる。
やっぱり、人なみにあこがれる。

そんなみっつの城と山盛りのスイーツ。
女子たるもの、こんな幻想にひたれないでいられようか!
アラフォーだって女子! いくつになっても女子なんだ!



で、ヒルトン大阪の2階にある《チェッカーズ》にやってきました。
折しも時期はハロウィン間近。
子どもたちは蝶の羽根やら白雪姫やら魔女の宅急便のキキやら、思い思いに仮装しています。
どうやら、仮装すると無料になるようです。
店員さんもドレスを着ていました。裾をたくしあげながら案内したりオーダー取ったり、大変そう。



物語の本を開くと…。



シンデレラのガラスの靴!



氷の城!



お姫さま!



鏡よ鏡!

で、その前に並ぶスイーツの数々…。

しかし、同時入れ替え制のため一斉に人が入ります。
つまり、一斉にテーブルに殺到します。
あっという間に空になります。
かきわけかきわけ、何とか手に入れました。



がんばった…。

 

心は女子とはいえ、若い頃ほどはお腹に入らないけれど…。

お皿を前にするだけで、し・あ・わ・せ~♪♪

に、なる秋の午後なのでした。

『逃げるは恥だが役に立つ』
ガッキーがかわいすぎる――このひとことにつきる!
…って、ずっと前にも書いたような。
しっかし、かわいいんだよなあ。もはやおっさんの感想ですが。
契約結婚、というよくある設定なのに、新鮮なのはそこにしっかり「雇用関係」が確立されているところ。専業主婦=家事代行と書くと女性蔑視のにおいがするのに、平匡さんにはまったくそれを感じない。きちんとみくりの労働に価値を見出し、「養っている」ではなく「それに見合った報酬を適切に支払っている」からなのでしょう。時には謝意を述べるし、理想の雇用主であると思います。
原作を最初だけ読みましたが、みくりは家事をほとんどしたことがない設定だったので、いきなり仕事をテキパキこなしているところに違和感があったのですが、ドラマでは百合ちゃんのもとでごはんを作っていたり母親が掃除のエキスパートであったりとフォローがされていたので良いアレンジだと思いました。脚本にスピード感があり、芸達者な脇役も躍動していて、原作ものにしてはなかなか秀作だと思います。情熱大陸からビフォーアフターまで多彩なみくりの妄想癖も楽しいです。しまいにはエヴァンゲリオンまで出てきて驚きましたが…毎週話題になっているので、これからハードルが上がりますね。
押すと引いていく平匡さんのATフィールドを破壊すべく攻撃に出たみくりですが、これからキュンキュンの展開が待っていそうでトキメキから遠ざかって久しいアラフォーはワクワクです。

『砂の塔~知りすぎた隣人』
仲間由紀恵の『美しい隣人』を思わせる、謎の美女とトラブルに巻き込まれていく主人公という図式。さらにそこへタワーマンションの人間関係と謎のハーメルン事件が絡み合って、初回から落としどころが気になるミステリーです。
高層階と低層階の格差社会の描き方には実際のタワマン住民から批判が寄せられたとか。確かに、「住みたくないわ~(住むことないけど)」と感じましたしね。最上階住民が皆横山めぐみのようなボスママと思われてはたまらないでしょう。回が進むにつれ、一見悪気がないように暴言を吐くセレブっぽさがなくなって、あからさまに主人公と体操コーチの仲に嫉妬するような器の小ささを露呈してきたのは、フィクションを強調する演出なのかもしれません。
松嶋菜々子の謎めいた存在や、窮地に追い込まれた健一など、一話ごと波乱を呼んでいく展開は楽しめるのですが、ボスママに忠告されてもなお生方と接近する亜紀の行動にはやや鼻白んでしまいました。生方はおそらく事件のキーマンなのでしょうが、あまり魅力を感じない俳優さんだなあと思っていたらエグザイル系でしたか。しかも亜紀の息子と区別がつかん…。
その息子も、亜紀の「お兄ちゃん」呼びと相まって不思議な存在です。妹とは歳が離れすぎているし、高校生にもなって妹をかわいがりすぎだし、亜紀がそらの子育てに悩んでいるのもふたり目にしては不自然なような…。健一の連れ子なのでしょうか? そういえば、実家に問題を抱える亜紀と健一がどこで知り合って結婚したのか、まだ語られていません。何やらいわくありげです。
ミステリードラマは何かとオチで失敗することが多いので、このドラマはぜひ納得のいく最終回にしてほしいですね。
 
『べっぴんさん』
展開、早っ!
一週間で結婚して妊娠して夫が出征して出産して終戦を迎えて…そんな朝ドラがかつてあっただろうか。
『とと姉ちゃん』が比較的スローペースだったので、ギャップに驚きました。時計がわりや家事の合間に流し見していたら、ついていけません。視聴率の低下もそのあたりに原因があるのでは。
しかしその数週間で、おっとりお嬢様風だった芳根京子の表情がみるみる母親らしくきりっとしてきたのが印象的でした。
ファミリアは出産祝いやプレゼントを買いに百貨店に行った時にのぞいて回るので名前を知っている程度。実際にお店で買ったことがあるかどうかも記憶は定かではありませんが、その創業者のお話と聞いてもイメージがあまりわきませんでした。もっともこれまでも、『暮しの手帖』も読んだことなく、大同生命も知らなかったしコシノ三姉妹の服にもなじみがないので、そのあたり同様、完全なドラマとして経緯も結末も知らずに楽しむこととします。
神戸生まれ神戸育ち、超がつくほどお嬢様のすみれとゆりの姉妹。疎開先できつく当たられたり、闇市の一角でならず者に囲まれながら暮らさなければならなかったり、いちおう戦争でそれまでの優雅な暮らしを破壊されたように描かれていますが、実際のところはバラックと言いながらきれいな木造の小屋を建てることができたり物資にも困っている様子はなかったりと、荒廃した街の片隅で生きている人たちに較べればそこまでの苦労は負っていないのかなあと。もちろん、愛する人の生死さえわからない状況は過酷かと思いますが…ドラマ(とくに朝ドラ)の難しさは、戦中戦後をリアルに描くと気が重すぎて見る気が失せてしまうところにありますね。顔ドロドロ、衣服ボロボロの主人公なんて、朝から見たくありませんし。たとえ非現実的でも、お肌ツルツル、ブラウス真っ白、毛玉ひとつないセーターでいちおうもんぺ、みたいな恰好でないと視聴率が下がってしまいます。
それはともかく、女学校のお友達とも再会して、ファミリアの前身であろう小さなお店が始まりました。と思ったら、女友達あるあるで早くも離散危機。お嬢様たちへのコンプレックスと対等に四つ葉のひとつになりたい思いが相まって反抗的な口しかきけない明美さん、それを理解できない良子ちゃんの確執。夫が復員してきたら友情よりそちらを優先してしまう人妻たち。先にしあわせを取り戻した友達に複雑な思いを抱えてしまうすみれ…。非現実的なようでいて、ここはリアルです。
行動的なゆり、内向的なすみれ。先に潔とともに会社再興へ一歩を踏み出したはずのゆりが、なぜかすみれに後れを取っている。蓮佛美沙子はふくれっつらが似合います。それでも妹に笑顔を送る姉を、応援したくなります。初回に最後の展開を見せているため、姉妹のドロドロはなさそうで安心です。
最後といえば紀夫さん。復員してくることは確かなのですが…そろそろ帰ってきてくれませんかね。友達に置いていかれたすみれがかわいそうです。ホの字の栄輔も気になるし(朝ドラあるあるで結局明美さんとくっつくのでは、と予想)。『おひさま』の頃に較べたら、永山絢斗は兄と同じくいい役者になりましたね。『64』の記者役はとても光っていました。
で、近江の面々は今後再登場するのでしょうか。本田博太郎に山村紅葉に三倉茉奈、ときて、まさかあれっきりはなかろう…。



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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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