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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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10.19といえば、プロ野球ファンなら特別な感慨を抱かざるをえない日付でありますが・・・。

今年も波乱が起きました。そして主役はやはり、ロッテ。

 

首位チームにはホームゲーム+1勝アドバンテージという現在のCS制度が確立された当初、いくら可能性があるといっても3位チームが日本シリーズ出場権を手にする未来は到底、想像できませんでした。

やっちまいましたねえ。

 

ソフトバンクの敗因を考えることは困難に思われます。「本多が1番でええやん」「なんで杉内を替えへんのや」「そこは長谷川に代打やろ」と試合中監督の采配に首をかしげることがなかったわけではありませんが、このかたちで優勝という結果を残したわけですから、この決戦においてロッテを相手に描いていた構想がうまくハマらなかっただけに思います。よく言われる実戦勘の鈍りや慢心はなかったでしょう。しいていえば、1勝というリードを守る姿勢で試合に入っているように見えてしまったところでしょうか。

これは1敗もできない状況から3勝して3位に滑りこみ、西武を相手に2戦連続で逆転勝ちし、1勝3敗という土俵際でソフトバンクをうっちゃったロッテを褒めるしかありません。

 

またぞろCS制度に反対する声があがってきそうですが・・・。

今年は負けて終わりましたが、ソフトバンクのリーグ優勝という価値が下がるわけではありません。5チームが首位を争った混パを制した実力は最強という言葉がふさわしい。そのチームを抑えて日本シリーズに出場するロッテには、だからこそ負けられないという今までにはないプレッシャーがかかることと思います。今のロッテなら、きっとリーグ代表という誇りを胸に持って戦ってくれそうです。

 

一年でこれだけ印象の変わったチームはありません。前任が個性の強い監督だったからかもしれませんが、選手にしても雰囲気にしても、少しチャラチャラした軽いイメージから、一変して戦う集団になりました。とくに西岡選手。別人のようです。立場が人を変えるというのは本当ですね。オリックスには彼のようにチームを引っ張っていく象徴的な選手がいないのが残念です。立場を与えれば変わってくれるのだろうか。

 

パリーグが6戦目までもつれたおかげで、すぐ次の日から、今度はセリーグのFinalステージが始まります。野球好きには野球のない日はつまらない。

こちらも圧倒的に中日有利の前評判ですが、結果は蓋を開けてみなければわからない。そうなってほしい。

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