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やっと、漫画を全巻揃えました。
うーん、やっぱり後半へ行けば行くほど尻すぼみ。
でも、この第2章で描かれる、万博開催までの話は、本当におもしろいのです。
主人公はケンヂから、姪のカンナへ。ともだちに支配された日本で、わずかに残された抵抗勢力とともに、ともだちの謎解明へと突き進む。
新たに登場する人物も魅力的で、息詰まらせるストーリーが展開する・・・・・・ ・ ・ ・
はず、なんですけど。
むりやり3部作にしようとするから、こうなるんでしょうね。
第1章が原作そのものだっただけに、この2章は、原作のあちこちをつまみとり都合のいいようにつなげ、なんとか世界滅亡のラストへ持っていくという、その強引さが見えてしまって、どうも物語に入りこめませんでした。
ブリちゃんがともだちランドへ行ったエピソードは不要だし、ボーナスステージでのサダキヨの顔がなぜ大人なのかも説明不足。ヨシツネやユキジの心情も伝わってこなかったし、仁谷神父がローマ法王と知り合いというのもこれでは強引。原作を読んでいない人にとっては、とても不親切という印象がぬぐえません。
なによりも、ここの舞台の主役はカンナです。いろいろ複雑な思いを抱えている、演じるには非常に難しい役柄だとは思いますが、あまりにも力量不足。漫画と容貌を似せるというのはこの映画のひとつのコンセプトなのでしょうが、やはり見てくれだけでは・・・。ここはやはり、演技力を重要視して選んでほしかった。ぱっと思いつきませんが、あまたの女優の中にはカンナを演じられる人がきっと他に存在すると思うんですけど・・・。いえ、平愛梨もがんばっているんだろうなとは思いますよ。
と、けなしてばかりですが、良いところもありました。第2章で登場した小泉響子=木南晴夏。この女優さんは『銭ゲバ』にも出ていましたが、あの松ケンにも見劣りしない、とても印象的な演技をしていました。そういえば顔も漫画と似ている。うってつけの役者さんですね。
ドリームナビゲーター高須=小池栄子も良かったです。原作とは別種の、「ともだち」らしい不気味さが醸し出されていました。
それとサダキヨ役のユースケ・サンタマリア。ひさびさに、ユースケらしい演技力を観ることができました。こーいうちょっとエキセントリックな役のほうが実は良いのでしょうか。出番が少ないのが残念。第1章でかなり思わせぶりなチラ見せをしておいて、今回あっという間に死んでしまったヤマネ=小日向文世も、もったいないですね。もうちょっと観たかった。
甚だ不安ではありますが、第3章のDVD化を待つことにします。
評価:★★★☆☆
~ヤスオーのシネマ坊主<第2部>~
全然面白くなかったですね。この映画と同じく、原作を読んでいて、商業ベースに乗っていて、娯楽作品である「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズはすごく面白いのに、どうしてこの映画はこんなにダメなんでしょう。どう考えても「20世紀少年」の方が映画化は困難であるので、同情の余地はあるのですが、それならそもそも映画化しなければいいだけの話ですし。
2時間強もの間ずっと「ああこのシーン漫画で読んだなあ。」という気持ちしか湧いてませんでした。この映画はテンポはすごくいいんですが、こちらの感情移入に必要なエピソードがけっこうカットされているので、ストーリーにまったく深みがなく、気持ちがまったく引き込まれません。尺の問題もあるんでしょうが、それならストーリーを原作と多少変えればいいでしょう。この映画は原作を忠実になぞることにとにかくこだわっていますが、どだい20何巻もあるような漫画を3本の映画にする時点で無理があるんだから、そんなことにこだわるより映画を原作とはまた異なったいい作品にするように考えろと言いたい。大ヒットした漫画の読者がそのまま映画を見に来てくれればある程度の収益は見込めるだろうという作り手側の魂胆がむき出しになっている作品です。このやり方なら第3章は絶対に面白くないでしょうね。原作は風呂敷を広げるのはとても上手でしたが、終盤の展開とオチの付け方は全然でしたから。
ちなみにこの映画はカンナの登場するシーンが不自然に多いです。うみほたる刑務所は簡単に脱出できるしょうもない刑務所ですし、ともだちは万博に行けなかったことにそこまでコンプレックスはないみたいです。しかしカンナは原作とは違い中盤でともだちランドに行きますし、隣に住む二人の漫画家とのカラミなど比較的どうでもいいエピソードも省かれていません。ここまで登場シーンが多いと、カンナ役の女優はこの映画の出来を大きく左右すると言っても過言ではないでしょう。この女優は「笑う大天使」でも見ており、その時は特に何も思いませんでしたが、今回も特に何も思いませんでした。つまりこのような大作で重要な役を任されるほどの存在感も演技力も魅力もありません。この映画をきっかけに大きくブレイクすることはないでしょう。彼女が悪いのではなく、この役者をここまで重要な役に抜擢した製作者側が悪いんですけど。
点数は★3ぐらいですかね。最近映画が見たくて仕方がないモードの僕が、途中で見るのをやめようとしたぐらいですから、映画としての完成度が低いことは間違いないです。しいてほめるとこと言えば予告は良かったですね。僕は本編より予告の方がよっぽどドキドキしましたから。ちなみにこの映画のエンディングロールでは画面の右隅でカウントダウンがされていて、それが終わると第3章の予告が始まるというイラっとする演出があるのですが、第3章の予告もかなりの出来の良さです。まあ、こういう映画は、みんなが見てくれて金を落としてくれたらそれでいいでしょうから、予告が本編より出来がいいのは全然悪いことではないのでしょう。
評価(★×10で満点):★★★