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原作は、野球少年という設定と評判の良さに惹かれて読みました。
でも、想像していたものとはまったく違っていました。
読書は、喜怒哀楽を得て心を豊かに満たすもの。なのにこの本は、とにかく痛かった。読み進めるのが辛かった。具体的な理由はわかりません。二度三度と読めば、その答えを手に入れることができたのかもしれませんが、痛みに耐えられず一度読んだだけで売ってしまいました。あさのあつこ作品は他にもいくつか読みましたが、とにかくすべてが痛かったです。稀有な作家だと思いました。
ですが、この映画はその「痛み」をうまく緩和しつつ原作の流れを壊さず、仲間と家族の関係性を中心にまとめた、さわやかな仕上がりになっていました。
全体的に野球のシーンは迫力がありました。巧役の林遣都や豪役の山田健太はおそらく野球経験者なのでしょう。原作のイメージそのままでした。映画の展開上門脇と瑞垣の存在感がなかったのは仕方ありませんが、それにしてももう少し中学生らしい役者さんをだね・・・(そういえばまた林遣都のライバルは渡辺大だったのか@風が強く吹いている)。
岡山は住みやすい街と聞いたことがあります。豊かな自然と街並みの背景が美しく、そこにすっかりなじんでいる菅原文太の演技が作品をよりいっそう引き締めていました。
ラストの母親の行動が不自然でしたが、まあ、そこをのぞけば全体的にさわやかな青春のひとときを味わうことができて、良かったと思います。原作に思い入れがあれば、残念と感じたかもしれませんが。
評価:★★★★☆(3.2)