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『キリクと魔女』で話題になったオスロ監督のアニメ映画です。
領主の子アズールと乳母ジェナヌの子アスマールは、喧嘩しながらも大の仲良し。
同じ乳を含んで育つ乳兄弟は、実の兄弟よりも絆が深いといいます。
『源氏物語』でも、光源氏の乳兄弟である惟光は夜這いにも須磨にもつねにお伴していました。
でもこのふたりは、アズールの父親によって引き裂かれてしまいます。
立派な青年に成長したアズールは、幼い頃乳母から聞いたジンの妖精の物語を忘れられず、
彼女を求めて荒海に旅立ちます。
難破した末にたどりついた街で、富豪となっていたジェナヌたちと再会しますが、
アスマールもまた、ジンの妖精を探しに旅立とうとしていました。
昔読んだ絵本に出てくるような、極彩色の風景と異国の音楽。
美しい絵柄と優しさにあふれたストーリー。
日本のアニメにはない、繊細な感覚です。
碧眼を意味するアズール、
褐色の肌を意味するアスマール。
人種差別を友情の間に持ち出すのは大仰すぎるかもしれませんが、
他者との違和を知りその上で偏見を融かし、
理解と思いやりの深い絆で結ばれ合う。
差別を自覚しない子どもたちに見てほしい映画です。
ラストはいかにもお伽噺的で若干強引な気もしましたが・・・それでも笑顔で終われます。
元気でかわいいシャムスサバ姫が見ものです。髪型もgood。
評価:★★★★☆(3.7)