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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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今年は燈火会には行けませんでしたが、かわりに、春日大社の万燈籠に行ってきました。

厄払いに行った時特別参拝できた本殿の回廊にずらりと並ぶ燈籠、全部火が灯ったら素敵だろうなあと、楽しみにしていたのです。

今年も浴衣を着る機会ができた! というか、もはやこっちがメインなのか?

 

大文字送り火も重なって、石燈籠のほのかな灯が続く参道は多くの人でにぎわっていました。

奈良にも大文字焼きがあるなんて知りませんでしたが、京都より一日早い15日に行われるそのわけは、戦没者の慰霊と世界平和を祈るためで、仏式と神式両方で行われるめずらしい供養のかたちだそうです。

京都の五山送り火もまだ未体験ですが、先に奈良の大文字を見てみたいものですね。

 

ようやく本堂へ。家から1時間・・・意外に遠いものです。

やはり携帯電話のカメラでは、雑誌やHPのように綺麗に撮れませんね。

しかも人ごみだし、立ち止まると係の人から注意されるし。

それでも本格的なカメラを持った人たちがたくさんいました。いいなあ。

 

昨今流行りの直江兼続ですが、

春日大社にはその直江兼続が寄進したという釣灯籠があります。

上杉の城がある春日山の名は春日大社にゆかりがあるそうで、上杉主従が春日大社に参拝した記録もあります。

この燈籠が寄進されたのは1600年。関ヶ原の戦いで西軍が敗れ、上杉家が存続の危機に瀕していた頃のことです。兼続はお家を守る強い思いを、燈籠に捧げたのかもしれません。

釣燈籠の中では6番目に古いそうです。

兼続も、まさか409年後にこんなたくさんの人に注目されるとは、思いもしなかったでしょうね。

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