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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『半沢直樹』
もともと観るつもりはなかったのに、世間のあまりの騒ぎように思わず初回の再放送と2回目を録画してしまいました。視聴率が話題を呼びさらに視聴率が上昇するという相乗効果で話題沸騰していますが、理不尽な会社内部と上司をやりこめる半沢直樹の姿は痛快とはいえここまで人気が出るとは制作側も思ってはいなかったでしょうね。個人的には『官僚たちの夏』や『七つの会議』のような重厚な作りが好みですが、日曜の夜にはこういうライトタッチに醸し出されるリアルテイストがしっくりきます。しかし東田社長は無理して大阪弁を使わなくてもよかったのにと思います。赤井英和は大阪弁だとごく自然な演技をしますね。標準語だとヒドイのに…(ex.坂の上の雲)。

『七つの会議』
『半沢直樹』と同じ池井戸潤原作の企業の内部を生々しく描く、こちらはやや重くて硬い作りのドラマです。上作と違って胸にすく場面がなく、メーカーと下請けの現実とそこで思い悩む企業人が重苦しく描かれ、視聴率に差が出てしまうのもやむなしですが、人生でその大半を過ごす(ことが多い)会社、そしてささげる愛と労働。企業で働くうえで、またものづくりの工場の主として捨ててはいけないプライド。会社で働き、生きていくとはどういうことか。身につまされます。

『ダブルトーン~二人のユミ~』
裕美と由巳。ふたりの人生を関連づけたある夜の夢。そしてふたつの夢に共通して現れる人物、洋平と郁子。出逢ったことも話したこともないふたりの意識は、裕美の死をめぐって急激に接近する。見知らぬ裕美にいつしか友情にも近い思いを抱くようになり、その死の原因をつきとめようとする由巳。演劇集団キャラメルボックスでもよく題材にされる梶尾真治原作らしいミステリアスかつ人の心をじわりあたたかくするドラマです。いかにして裕美は死んでしまうのか、裕美と由巳のまわりをうろつく薄気味悪い男など、謎はつきません。しかし、郁子役の友近は少し配役ミスかな。オッサンから演歌歌手まで、友近のなりきるさまざまな女性像があまりにも芸達者すぎて、コント中のキャリアウーマンにしか見えません。
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自己紹介:
ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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