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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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W杯、といえばサッカーばかりが注目されている昨今ですが、

実はこっそりラグビーも行われていたりします。

 

と、語れるほどラグビーの知識がないワタクシ。

 

お正月のスポーツといえば箱根駅伝ですが、

箱根のない元旦はいつもラグビーがかかっていました。

そして父がうんちくを語っていました。

フンフンと聞き流しながら得た知識といえば、「ボールを前にパスしたらアカン」ということぐらい。

蹴ったり投げたりスクラム組んだり、どーもルールが不可解で、あまりおもしろいとは思えませんでした。

 

それでも休日の昼間、国際大会を放送していて、しかも接戦となれば、あまりおもしろくない展開のファンでもないチームのプロ野球中継はそっちのけで観てしまうのです。

 

日本代表チームは過去の大会でなんと1勝しか挙げられていないのだとか。

無理もありません。ラグビーは技術よりもまずガタイがものをいう競技に思えます。

相手のフランスは日本の選手よりひとまわり身体が大きく、タックルしても逆にふっとばされそうなくらいのパワーがありました。

それでも果敢に攻める日本チーム。テンポの早いパス回し、小ささを生かした敏捷性、サッカーや野球に限らず、どんな競技にも表れる「日本人らしさ」。ルールもろくにわからないのに、とりあえず敵陣に攻め込んだら興奮し、タックルを止めたらガッツポーズし、トライを決めたらバンザイしました。

4点差に迫った時には「もしや!」を期待しましたが、最後はやはり体力の差が出て完敗。

 

開催されているのはニュージーランド。日本人応援団は少ないはずです。それでもいつの間にか、スタジアムには盛大な「Nippon!」コールが響いていました。最後はまるでホームゲームのような雰囲気でした。

ラグビーを愛するNZ国民が、世界ランキング4位を相手にしてもあきらめない試合を続ける日本チームの味方についてくれたのか、震災から立ち上がろうとする姿を重ねたのか、いずれにしろ、同じ日本人としてこんなにうれしいことはありません。そして観客の心を動かした代表チームも、誇りに思います。

ニュージーランドはラグビーの盛んな土地です。新婚旅行で行った時、どのお土産屋さんにも”ALL BLACKS"のグッズがありました。NZ国民が誇らしく語り、熱狂するチーム。次はその世界最強の黒い戦士たちが相手です。

善戦を期待します。

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