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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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10/19
(パ)☆☆☆H4-F6☆☆☆
ソフトバンクが4点リードした時点で、これは勝ち抜けかなあ…と思ってしまったのですが。
7回、代打稲葉の一本のヒットが、試合の趨勢を変えました。
おそらく稲葉自身、これが本当に現役最後の打席になると感じていたのでしょう。
ベンチに帰って、感慨深げにバットを眺めていましたから。
しかし、客席にも同様に思い込んでいたソフトバンクファンもいたようで、赤いユニを着た観客が日ハムファンと一緒に稲葉ジャンプしている映像が映っていました。
これは森がちょっとかわいそうでした。勝ちパターンに定着したとはいえ、CSはもちろんはじめてのルーキー。ガラリと変わった雰囲気を元に戻す力はないでしょう。
4点はセーフティリードではありません。まして相手はしつこさにつけては定評がある日ハム打線。消化試合ではないのですから、観客は味方になってやらないと。
西川のあわやホームランの打球が三塁打になったことで、かろうじてリードしたままこの回は終わりましたが、すでに試合の流れは、強力クローザ―サファテにも止められない激流となって、優勝チームに襲いかかるほどになっていたのです。
いろいろな意味で、なんとも切ない試合でした。

10/20
(パ)☆☆☆☆H4-1F☆☆☆
逆王手をかけたことで日ハム有利の前評判をあっさりと覆したのが大隣でした。
病み上がりではじめての中4日。まさか、勢いづいた日ハム打線をほぼ完璧に抑えるとは、しかも7回まで投げ切るとは、思いもよりませんでした。
試合後のお立ち台でインタビューを受けた監督は、涙声で大隣の殊勲をたたえ、しかもその場に呼び寄せました。異例のことだと思いますが、そうさせるほどに、このCS勝利は大隣の働きあってこそで異論は認めないという強い意志のもとだったのでしょう。MVPに選ばれた吉村も「大隣だと思った」と口にしていましたし(ちなみに我が家もそう思い込んでいた)。
秋山監督も、どこまで大隣を投げさせるか悩んだと思います。相手の栗山監督は、ピンチの場面ですぐに上沢を交代させましたが、短期決戦は迅速な決断が要求されます。継投は明暗わかれたもののそれは結果論にすぎません。ただただ、大隣が期待以上のピッチングをした、そこまで彼は成長していた、ということなのでしょう。
昨日のリベンジとばかりに、五十嵐・サファテがリードを守りきっての勝利。9回はもたついたものの、それもまた1stを勝ち抜いた日ハムの底力。
最後の最後まで、見ごたえのあるCSでした。

さあ、いよいよ2014年のプロ野球をしめくくる日本シリーズが始まります。
ソフトバンクと阪神、日本一の栄冠に輝くのはどちらのチームか。
CSを最短で勝ちぬき投打ともに勢い衰えぬ阪神。
もつれた試合を執念で奪取してきたソフトバンク。
2003年のリベンジ、秋山・和田両監督の同世代対決、メッセvsスタン、イデホvsオスンファン…などなど、見どころ満載。
できれば最終戦まで戦って、できるだけ長く野球を楽しませてほしいものです。

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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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