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ハル・ベリーとベニチオ・デル・トロ。
ハリウッドの二大俳優の共演です。
やり手の事業家・ブライアンの親友であるジェリー。
かつては腕利きの弁護士でありながら麻薬中毒者になりさがったジェリーのことを、ブライアンの妻オードリーは快く思っていない。
そんなある日のこと、街で夫婦喧嘩に巻き込まれたブライアンが銃殺されてしまう。
悲しみにくれる葬儀の日、子どもたちの前で不意に見せたジェリーの優しさ。
かつて彼を盗人扱いしていたオードリーはそれが誤解であったことを知り、施設で働くジェリーを家に迎え入れる。
妻、子、そして亡き夫の親友。奇妙な共同生活が始まります。
オードリーは一歩間違えれば、非常に嫌な女です。
ジェリーに添い寝(本当に添わせるだけ)させたり、自分の知らない夫の一面をジェリーが知っていたことに苛立って八つ当たりしたり、あげくに自分が連れてきておいて「出ていけ」と言ったり。
でも嫌な女にならないところ、葛藤や哀しみがきちんと伝わってくるところが、ハル・ベリーの演技力の賜物なのでしょう。
そんな彼女を不思議な包容力で見守るのが、世界でいちばん男の色気を持つ(ヤスオー評)ベニチオ・デル・トロ。
子どももなんなく彼に懐き、父親不在の家で確かな存在感を築きます。
オードリーに追い出されたあと、再び麻薬におぼれてしまいますが、オードリーに救われ再生の道を歩み出します。
ある善人の死がもたらした、大きな喪失感。
男と女は出逢い、心を通わせ、埋め合わせたその時から、確かな道を歩み出す。
安易な感情に流されることなく、幾つもの障壁を乗り越えて生きていくこと、その難しさ、美しさを描いた、心に残る秀作でした。
評価:★★★★☆