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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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どうやら世間で流行っているらしい。

思いっきり泣きたい。
あー、そういえばそんな時もある。しかもよくある。
だから、映画を借りる時、「泣ける!」キャッチフレーズを参考にすることも。

しかし、泣くということは泣こう泣こうとがんばって泣くものではないのであって。
不意にツボをやられた時に、涙の蛇口は壊れてしまう。

ツレから「読んでみ」と言われて渡されたサイトのアドレス。

《ペン太のこと》

泣いた。めっちゃ泣いた。しかも仕事帰りの駅のホームで泣いた。
猫を飼ったことなら誰しもが体験する出会いと別れ。
うちもまったく同じだったのだ。最初は「えー? 猫ー?」と眉をひそめた家族が溺愛するようになったこと。あたりまえのように毎日そばにいて一緒に遊んで目を細めたこと。突然訪れた、あたりまえの日々の崩壊。たくさんのありがとうを遠い空に旅立った猫たちに叫んだこと。うちに来てくれてありがとう。数えきれないくらいの幸せと笑顔をありがとう。
みんなおんなじなのだ。猫(いや、それ以外の動物でも)を愛したことのある者なら。

ただひとつ違うのは、また猫と暮らす気持ちになれなかったこと。
猫がいたらきっと毎日が楽しいだろうけれど、またあの悲しいお別れをしなければいけないのなら、最初からいない方がいい。そんな気持ちが先に立った。もっとも、ツレが動物嫌いだとかハウスダストアレルギーだとかマンションがペット禁止だとか、いろいろ理由はあったけれど。

それでも、やっぱり猫が好き。猫と一緒に遊びたい。猫を愛して暮らしたい。
そんな思いが強くなった。思い出させてくれたのがこの漫画。

次はペットの飼える家に暮らそう。そして猫を迎えよう。いろいろの理由はクリアした。だってツレがこの漫画を教えてくれたから。3回読んで3回泣いたらしいから。最近里親募集のページをしょっちゅうチェックしているから。鼻炎は我慢するらしいから。今のところ猫カフェにひとりで行くことが目標らしいから。
今年引っ越したばかりでもう少し先になるけれど。きっとふたりで猫を溺愛するのだ。目下の夢。
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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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